限界まで身体を揺らし、拳を突き上げ、声を張り上げろ。それこそが、LOVEBITESと俺たちが下した熱狂という審判なのだから。

LOVEBITESが、最新アルバム『JUDGEMENT DAY』を手に行った全国ツアー「JUDGEMENT DAY TOUR 2023」。チケットは全か所Sold Out!! 同ツアーにおける最大規模の公演となった、9月24日東京・昭和女子大学人見記念講堂で行ったライブの模様を、ここに伝えたい。

荘厳かつ壮麗なSEが場内中に染み渡る。その調べに乗せ、メンバーが舞台へ登場。場内中から沸き立つ熱情した声・声・声。haruna(Drums)のドラムカウントを合図に、勇壮な演奏が轟きだす。2本のギターのユニゾンがとても綺麗だ。ギターの音が勇ましいリフを刻むのを合図に、asami(Vocal)が声を張り上げ、楽曲は『We Are The Resurrection』へ。ドラマチックな、しかも熱い拳で胸を何度も叩きつけられたような破壊力満載な演奏からの幕開けだ。無数のレーザーが飛び交う空間の中、5人の鋼鉄の女神たちは、ここから“理性をすべて放り出して!”とでも言うように、人の感情を奮い立てる轟音を…魂を揺さぶる衝撃を叩きつけてきた。

お前らは、どんな審判を下す気だ。このシンフォニックでハード&メタルな衝撃にひれ伏すのか、それとも立ち向かうのか。煽るように、LOVEBITESは『Judgement Day』を突きつける。凄まじいリフビートが身体を切り刻む。雄々しい声を張り上げるasamiが、凛々しき歌声のタクトで観客たちを熱狂の奈落へ次々と引きずり込む。舞台の上から降り注がれるカオスな音符の雨に、もっともっとびしょ濡れになってしまいたい。このままずっと高く拳を突き上げ続けていたい。

衝撃というページは、めくるたびに大きくなる。asamiの雄叫びを合図に、巨大な無数のCO2の柱が吹き上がる。飛び出したのが、『When Destinies Align』。胸をくすぐるメロディアスな歌の背景で、凄まじい音の弾丸が次々と撃ち放たれる。破壊力満載な演奏という安心感があるからこそ、asamiは凛々しき声を張り上げ、美メロウな歌を響かせていた。美しき狂気。それは音でも、5人の出で立ちでも証明していた。asamiと観客らのやりとりも、胸を熱く騒がせる嬉しい要素。miyako(Guitar/Piano)とmidori(Guitar)がお立ち台の上で背中あわせでのギターバトルの様な光景は、身体中に熱い血を駆け巡らせ、嬉しく心を奮いたてていた。

すごい景色だね」と嬉しい第一声を発していたのが、asami。「集大成です」の言葉に相応しい景色は、まだまだここから塗り重ねられてゆく。

いけるのか、東京!!」の声を合図に、midoriのギターの旋律が炸裂。『My Orion』の登場にあわせ、場内中から無数の雄叫びと拳が突き上がる。asamiと観客たちとの熱い熱い拳のやりとり。彼女の張り上げる声にあわせ、拳を突き上げ、同じように声を張り上げるたびに、この空間に熱が膨らみ続ける。いつしか演奏陣も前へと躍り出て、観客たちを煽りだす。感情を鼓舞するような華やかな光を解き放つ演奏とシンクロした照明の演出も、観客たちの気持ちをさらに奮い立てていた。

2本のギターが激烈なリフを刻むのを合図に、攻撃的な音の刃で観客たちを切り刻むように、LOVEBITESは『Signs Of Deliverance』を演奏。この曲では、midori・miyako・fami(Bass)の3人がステージ前で横に居並びなから演奏する場面も見せてくれた。無数のレーザーとasamiの歌声が場内中へ飛び交う中、後半には、harunaのドラム台の前にmidoriとmiyakoが並び、演奏する場面も。間奏での息のあったツインギターの演奏に、魂が熱く熱く鼓舞される。この曲でfamiは、ステージの上を右に左へと動きながら、終始、観客たちを煽り続けていた。

冒頭から凄まじく衝撃的な音の爆弾を落とすように、LOVEBITESは『Rising』を演奏。その音に触れ、フロア中の人たちが「Oh!Oh!Oh!」と声を張り上げだす。魂を鼓舞する?そんな生ぬるいものじゃない。胸の奥からマグマのように沸き立つこの感情を、「Oh!Oh!Oh!」と叫ぶ声に変えてぶつけないことには、ここで5人と溶け合えない。そんな観客たちの気持ちへさらに火をつけるように、5人は興奮を呼び起こす劇薬のような演奏を歌い奏でていた。途中には、miyakoがピアノを演奏。三拍子のリズムにあわせ、観客たちが熱いクラップをぶつけていたのも印象的な場面。そこから再び転調し熱情した声を張り上げ続ける、一体感を持った熱気は、あの場にいてこそ感じられる魂の奮えだった。

ここからさらに激しくなりますけど、ついてこれますか!?いけるのか!」。asamiの言葉通り、LOVEBITESがぶち噛ましたのが、重低音の効いた豪圧な演奏でせまる暴走曲『Dissonance』だ。お立ち台の上に乗ったasamiは、これまで以上の気迫と闘志を向け、観客たちに挑みかかる。メンバーたちも破壊的な音を次々と音のハンマーに変えて振り上げ、観客たちの身体へ激烈な音の鉄槌を振り降ろし続ける。その衝撃を受けて魂が奮い立たないわけがない。まさにバトルだ。互いが感情を剥き出しにぶつけあう様が、そこには広がっていた。最後にasamiが響かせたハイトーンの歌声は本当に迫力満載だった。

ピアノの旋律に乗せ、miyakoのギターが泣きのメロディーを次々と重ねだす。そこへ破壊的なギターのリフが折り重なり、楽曲は『Above The Black Sea』へ。その衝撃に刺激を受けた観客たちが、雄叫びを上げ、腕を振り上げながら、雄々しい熱狂の風をステージに向かって吹かせていた。asami自身も拳を突き上げて歌っていたように、彼女たちはこの空間を熱情した漆黒の空間に染め上げていた。間奏では、miyakoがお立ち台に乗って演奏をする場面も登場。後半にはmidoriがギターソロを披露。メンバーの誰もが観客たちを黒く熱情した音で染め上げ続けていた。

miyakoがピアノの前に。彼女は美しくもクラシカルで繊細な音を場内中に響き渡らせる。まさに、美しき衝動だ。何時しか跳ねるように軽やかに。でも、どこか歪みを持った音を奏でなからmiyakoの奏でるピアノの音は踊り続ける。そして…、harunaのドラムの演奏を合図に、『Lost In The Garden』へ。白い光の大群が、演奏と折り重なるように美しい動きを見せる。美しさと気品を抱きながらも、その音は、けっして攻撃をやめることはなかった。むしろ高貴さを持って、5人は雄々しく迫っていた。荒ぶる牙を剥くだけが激しく攻めることではない。己らが持つ気高いプライドを持って挑む姿もLOVEBITES流の攻め方だ。後半には、miyakoのピアノとmidoriのギターが寄り添い、音を重ねあう姿も提示。その雄々しさよ、もっともっと気高くあれ!!

harunaの猛り狂うドラムソロからスタート。harunaと観客たちとの熱いやりとり。雷鳴のような音が降り注ぐのを合図に、そこへfamiのベースが。さらに、midoriとmiyakoのギターが加わりだし、魂を熱く熱く鼓舞するように『Stand And Deliver (Shoot ‘em Down)』を演奏。この曲は、ここにいる一人一人を野生の自分に塗り変える。攻撃的で破壊力満載な音の衝撃に煽られるまま、理性を消し去り、声を張り上げ、拳を突き上げ、祭りあがれ。それが、ここにいる上での正解だ。間奏では、midoriとfamiが絡み合う場面も。この曲でasamiと観客たちが、共に「Stand And Deliver」と声を張り上げ続けていたのも印象的だった。

ライブは早くも終盤戦へ。asamiの「あっと言う間だね」の言葉通りだ。「まだまだパーティは終わらないよ」の声を合図に飛びだした、豪快かつ鮮やかなハード&ロックンロール曲『Don’t Bite The Dust』にあわせ、フロア中の人たちが「Oi!Oi!」と雄叫びを上げ続ける。爆走する5人の演奏のギアをさらに上げるように、観客たちの張り裂けんばかりの無数の声がオイルとなり、熱狂のギアをなめらかに上げてゆく。だから、asamiの超絶ハイトーンシャウトヴォイスも心地よく会場中に響き渡っていたわけだ。歌声と演奏が華麗にシンクロするたびに、心のエンジンもどんどん唸りを上げていた。

止まることなく『M.D.O.』へ。熱情した空気へさらに熱情したエナジーを注ぎ込むように、LOVEBITESの演奏は加速する。場内中から響き渡る「M.D.O.」の声。曲の終わりが近づくごとに、その迫力が増し続ける。限界知らずの熱狂を作りだすLOVEBITES。その熱狂にずっと溺れ続ける満員の観客たち。最高の熱狂の絆がここに生まれていた。asamiの突き上げる拳にあわせ、観客たちが「Oi!Oi!」と声を張り上げる様も最高に胸アツじゃないか!

miyakoのピアノが、ふたたび美しくも物悲しい旋律を奏でだす。その音色へ導かれるように、asamiが切々とした声を響かせだす。胸に深い悲しみの澱を重ねるバラードスタイルでの始まりだ。asamiが悲痛な声を張り上げるのを合図に、演奏はスケール大きなミドルメロウの『Edge Of The World』へ。ライブの終盤も終盤に、熱情ではなく、魂を揺さぶるバラードを持ってくるとは。曲が進むごとに、演奏は勇壮さと凛々しさを増す。終盤にはharunaの叩きだすマーチングビートにあわせ、誰もが気持ちを鼓舞していた。そこから雄々しき様へと転調してゆく。なんてシンフォニックでドラマチックな展開だ。映画のクライマックスに、予想もしなかった心揺さぶる展開を見せられ、魂が奮い立つ。まさに、そんな気分だ。

刻む時計の音。そして…、最後にLOVEBITESが示したのが、『Soldier Stands Solitarily』だった。高ぶった気持ちへ、最強に熱い衝撃のエナジーを注ぎ込むように演奏がスタート。彼女たちは凄まじい熱を放つ炎を巻き散らしながら爆走し続ける。カラフルに飛び交うレーザーの光や派手な照明の演出も冴えている。胸の中に無数の熱情という炎が飛び交い、身体の奥からこの身を焼き尽くそうとしてゆく。その膨らんだ熱情のマグマ、5人の演奏と、己の声と拳に乗せて、どんどんぶち撒けてしまえ!!

楽器陣がスケール大きな演奏を奏でだす。asamiの登場を合図に、『The Hammer Of Wrath』へ。アンコールで表情を変えるのではく、これまで以上に激しさを持った楽曲を叩きつけ、本編からの続きをこの場へ描きだすように、5人は雄々しき歌声と演奏をぶつけていた。どんな場面でも攻撃の手を緩めることなく、堂々とした出で立ちで観客らをけしかけるメンバーたち。だから、誰もが奮い立つ気持ちを抑えられずに、熱いクラップをぶつけ、声を張り上げ、asamiと声と叫びのバトルを繰り広げていた。

止まることなく演奏は、『We The United』へ。攻撃的なリフの応酬に煽られ、場内から突き上がる拳・拳・拳。その光景を見ながら勇壮に声を張り上げ歌うasamiの姿が…。いや、LOVEBITESの姿が、頼もしくも光輝いていた。miyakoとmidoriがギターを掛け合い熱い会話を交わしていたのも嬉しい見どころだ。そこへfamiとasamiも参加。ステージのセンターで4人が横一列に並び、華やかな様を見せてゆく光景も目に鮮やかだった。この曲では、3人の竿隊がステージ袖に出向きながら、観客たちを煽っていた場面も印象的だった。

最後の最後にLOVEBITESは『Under The Red Sky』を叩きつけ、この空間を野獣どもの暴れ狂う放牧場へと変えていった。さぁ、asamiと一緒に高く拳を振り上げ、自らの限界を超える勢いで暴れ続けろ。たとえそこがホールという椅子のある場所だろうと、心の境界線はとっくに物理的な限界を超えている。だからこそ、限界まで身体を揺らし、拳を突き上げ、声を張り上げろ。それが、それこそが、LOVEBITESと俺たち私たちが下した熱狂という審判なのだから。終盤に生まれた「Oh!Oh!Oh!」の大合唱がそれを示していた。

Photo:Takumi Nakajima、Masayuki Noda
TEXT:長澤智典

《SET LIST》
  1. 1.We Are The Resurrection
  2. 2.Judgement Day
  3. 3.When Destinies Align
  4. 4.My Orion
  5. 5.Signs Of Deliverance
  6. 6.Rising
  7. 7.Dissonance
  8. 8.Above The Black Sea
  9. 9.Lost In The Garden
  10. 10.Stand And Deliver (Shoot ‘em Down)
  11. 11.Don’t Bite The Dust
  12. 12.M.D.O.
  13. 13.Edge Of The World
  14. 14.Soldier Stands Solitarily
  15. -ENCORE-
  16. EN1.The Hammer Of Wrath
  17. EN2.We The United
  18. EN3.Under The Red Sky

miyako(Guitar/Piano)使用楽器・機材紹介

LOVEBITES

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