
PRINCESS PRINCESSナンバーも数多く演奏。青春は振り返るものじゃない。今に塗り重ねていくもの。それを岸谷香が教えてくれた!!
岸谷香がEX THEATER ROPPONGIを舞台に、バンドライブとしては1年ぶりになる「岸谷香 感謝祭2021」を2月20日(土)に行なった。
この日は、岸谷香がソロ活動を始めた当初から長きに渡り彼女を支えてきた「OYAJI BAND」と共にPRINCESS PRINCESSナンバーを演奏するライブを前半に設置。後半には、岸谷香が中心になって結成したガールズバンドUnlock the girlsのライブと、二部構成での公演となった。
折しも、Unlock the girlsとして最新ミニアルバム『Unlock the girls 3 –STAY BLUE-』を2月17日に発売したばかり。同作品は、岸谷香がすべての楽曲を作曲。『STAY BLUE』『charm』の作詞にはPRINCESS PRINCESSの富田京子、『A VISITOR』の作詞には、同じくPRINCESS PRINCESSの中山加奈子が参加していることでも話題を集めている。さらにライブ当日は、アンコールで盟友の富田京子がステージに登場。Unlock the girlsとセッションしてくれた。その日の模様を、ここにお伝えしたい。

胸躍るファンタジックなミュージカル映画の幕開けのような華やかなSEに乗せ、まずは(岸谷香よりもメンバー全員年下ではあるが)OYAJI BANDのメンバーが舞台へ登場。ここで、岸谷香がOYAJI BANDのメンバーを集め、リハビリを兼ね、彼らと一緒に音楽活動再開へ向けて歩み続けてきた歴史を、PRINCESS PRINCESS時代からのプロデューサーである河合マイケル氏が影アナとして紹介。「今宵はOYAJI BANDがPRINCESS PRINCESSナンバーをお届けします」という挨拶に合わせ、岸谷香が舞台へ姿を現した。さぁ、まずは岸谷香×OYAJI BANDのライブからだ!!

この日のライブの幕開けを飾ったのは『Diamonds<ダイアモンド>』。いきなり胸を熱く騒がせる楽曲にフロア中が大興奮。この日は声を出せない環境だったことから、会場中の人たちが高ぶる気持ちをひと際熱い手拍子にぶつけてきた。『Diamonds<ダイアモンド>』の演奏が始まったときからずっとドキドキが止まらない。ときめきが、止めどなく溢れ出る。誰もが時計の針をあの頃へ一瞬で戻し、心を輝かせていた。あの当時はまだ実感が沸かなかったけど、彼女と同じ時代を過ごしてきた人たちなら感じていたと思う。歳を取ってもやめられないことがここにあることを。何より岸谷香自身が、「年をとっても」音楽に触れ合うことをやめられない楽しさを、歌いながら思いきり謳歌していた。無限に続くと思えていた”青春”というあの頃の輝きを『Diamonds<ダイアモンド>』がプレイバックしてゆく。あの頃と今を行き来しながら、この歌に触れている間中、自ら心の宝箱を開け、ドキドキした気持ちを存分に味わっていた。ライブはまだ始まったばかり、さぁパーティはこれからだ!!
「1年ぶりです。今日の日をめっちゃ待ってました。OYAJI BANDとのPRINCESS PRINCESS三昧、どうぞ皆さん最後まで楽しんでください。よろしく!」

岸谷香の言葉に続いて、ハウリングする音も心地好い豪快なロックンロールサウンドが飛び出した。次に奏でたのは『OH YEAH!』だ。ロックンロールの女神となった岸谷香は、「OH YEAH!」と叫びながら、観ている人たちのハートに火をつければ、みずからも舞台の上で思いきりはしゃきだす。荒々しくも無邪気なその姿こそ、彼女に似合う最高の音楽のユニフォームだ。音楽の魔法さえ振りかければ、彼女は何時だってロックンロールの女神になれる。観ている僕らに、青春を巻き戻す最高の魔法をかけてゆく。『OH YEAH!』の演奏に触発され、騒ぎたい衝動を抑えられない。観客たちの手拍子する音も、声を出せない分いつも以上に迫力を増している。会場中の人たちが「OH YEAH!」の声に合わせ、拳を振り上げ跳ね続けていた。岸谷香のロックンロールの魔法に掛かったが最後、無条件に身体が騒ぎだす。今宵も彼女は、素敵に時代をトラベルしてくれそうだ。

Gt.円山天使 
Ba.中川量 
Dr.朝倉真司 
Cho.加藤哉子 
Key.sugarbeans
胸を心地好く躍らせる鍵盤の音色に導かれ、心が華やいだ。飛びだしたのが『HIGHWAY STAR』。ドキドキとした胸のときめきが、急に色鮮やかに甦る。まだ恋に恋していた頃の自分が。汚れも知らず真っ直ぐに「愛してる」という気持ちと向きあっていたあの頃の思いが、岸谷香の歌声を通して色鮮やかに蘇る。でも、その頃の思いさえ、今は懐かしい想い出として受け止められる自分でいられている。むしろ『HIGHWAY STAR』を通し、あの頃のような気持ちに一瞬でも戻れたことが嬉しかった。

流れるように楽曲は、『MELODY MELODY』へ。レスポールを手にした岸谷香はストロークした音を想い出を開ける鍵に変え、あの頃の素敵な恋の風景をライブ空間へ色鮮やかに描き出してゆく。ここで演奏しているのは、懐かしきPRINCESS PRINCESSナンバーの数々だ。でも、僕らはPRINCESS PRINCESSの姿をそこへ追いかけていたのではない。数々のPRINCESS PRINCESSナンバーを通し、無邪気で無敵だったあの頃の自分を取り戻したり、当時の自分の姿を振り返りながら懐かしさを覚えていたのだ。真っ直ぐで純粋で、だから思いきり傷ついて…。そんな日々を今では笑顔で振り返れる自分になっていた。深く傷ついて残ったと思っていた傷痕にさえ、今は笑顔という薬を塗り込める自分でいられる。あの当時、たくさん流した涙さえも、今は輝きに変えていける。そんな風に受け止められる自分に成長していたことを、PRINCESS PRINCESSの歌を通して改めて感じられたことが嬉しかった。

「1年ぶりのこのライブ。この1年間があったからこそ、 今、ここにいられることがめっちゃ嬉しいって本当に実感しています。みんなもそうだよね。毎日を走るうえで必要な生きがいのガソリンとか人参みたいなものって、人によって違うと思います。わたしはその生きがいを音楽にしている人。わたしと同じ気持ちの人たちもけっして少なくないと思います。ここにいる、みなさんもそうだと思います。1年間我慢して渇ききった心に、今日はジュワッと染み渡る音楽を届けられたらなと思います。余すことなく、うんと楽しんでください」
次に披露したのが、PRINCESS PRINCESS解散後も何度も歌ってきた『M』。この日は、オリジナルバージョンを再現する形で演奏。岸谷香の切々とした歌声が、少しずつ記憶を甦らせるように胸を潤してゆく。この歌は、何度触れても心が涙色に染まってゆく。あの頃の気持ちを思い出し、あのときの自分を抱きしめたくて、『M』強く気持ちを寄り添えてしまう。岸谷香の歌う『M』をきっかけに、仕舞っていたはずの甘酸っぱい想いが心の引き出しからこぼれ落ちてきた。でも、この時間だけは、痛くて切ない思いに浸っていたい。あの頃は、『M』を聞くたびに忘れたいのに忘れられない記憶が甦り、弱い自分を攻めずにいられなかった。でも、月日を重ねたせいなのか、ずっと仕舞っておきたかった想い出が『M』に導かれ蘇りながらも、当時の自分やその頃の経験さえも愛おしく抱きしめられる自分になっていた。むしろ今の岸谷香が歌う『M』を通して、初(うぶ)だったあの頃の自分を愛おしくさえ思えていた。消してしまいたかった想い出を甦らせる『M』が、今は苦みを帯びた想いになり心を甘酸っぱくしてくれる。それだけ大人として懐が大きくなったということだ。間奏で見せた岸谷香とギタリスト円山天使とのツインギターの演奏に痺れつつも、この歌に気持ちをずっと寄り添わせていたかった。なぜだろう、自然と涙が零れてしまうのは。もう零れることはないと思っていたのに、岸谷香の歌声が固く締めていたはずの心の蓋を少しずつ緩めていた。だけど、あの頃は逃げたかった痛みや切なさという想いに浸っていられることが、今はとても嬉しい。そんな風に素直に気持ちを受け止められている自分でいられることが、とても誇らしかった。

色を塗り耐えるように、楽曲は『ロマンス』へ。クールで凛々しい表情を示しながら、心に渦巻く切なくもの悲しい心模様を、この歌でも岸谷香は蘇らせてゆく。心地好く駆けるロックサウンドに乗せ、抑揚を持った声を魅力に、岸谷香は揺れ動く切ない思いを歌に乗せていた。レスポールを手にみずからリフメロも刻みながら、ギターを通しても切ない心情を伝えてゆく。彼女と一緒に、PRINCESS PRINCESSナンバーを歌う岸谷香の声をきっかけに、忘れていたいろんな恋の想い出が甦る。その感覚が懐かしく、でも胸が切なく、だけど心地好い気持ちでもいられた。この日演奏した1曲1曲が忘れていた心の扉を開き、想い出に一つずつ新たな色を塗り重ねてゆく。だから彼女の姿を、その歌声をつかまえたくなる。その歌声を離したくなくなる。

2本のギターが繰り出す重厚な音が、ロックンロールなセッションを繰り広げてゆく。やがて岸谷香のギターがリフを刻みだすと同時に、楽曲は『GUITAR MAN』へ。岸谷香は、ギターを手にしたロックンロールヒロインと化し、沸き立つ想いを歌声と演奏に乗せ力強くぶつけていた。魂を震わせる歌とロックンロールな演奏を武器に、彼女は観ている人たちのハートを熱く掻き立てる。どんどん力強さを増してゆくロックロールな演奏だ。いろんな心のしがらみを振り切って、どんどん熱狂へ向かって駆け上がれ!!そんな気持ちに染め上げてくれるのが嬉しい。これも、ロックンロールの魔法のおかげ?情熱を抱いたギターの音に心が震えたから?凛々しいその姿で、僕らの心を熱く奮わせ続けてくれ。オーバードライブしたロックで僕らを狂わせてくれ!!
「いろんな想い出が頭をグルグルしてきます。音楽っていいなとめっちゃ感じてます。みんなもそう感じてくれてるかな。伝説のOYAJI BANDがPRINCESS PRINCESSのサウンドを再現してくれたけど、みんな楽しんでくれたかな。OYAJI BAND最後の曲は、PRINCESS PRINCESS曲の中でも、とくに大切な歌です」

愛を持って届けたのが、『SEVEN YEARS AFTER』。身体を揺らすロックなビートに乗せ、ギターを掻き鳴らし、凛々しく歌う岸谷香。ジワジワと熱を上げてゆくスタイルが格好いい。サビ歌で、心を一気に晴れた気持ちへ導いてゆく感覚も心地好い。フロア中の人たちが天高く手を伸ばし、大きく跳ねながら、沸き立つ気持ちを舞台の上の岸谷香へぶつけていた。身体も気持ちも前のめりにしてゆく姿が、とても眩しく輝いてみえる。沸き上がる気持ちのままに歌うその声を、思いきり全身で受け止めたい。力強く『SEVEN YEARS AFTER』を歌う岸谷香の姿が、ひと際熱情した姿として瞼に焼きついていた。
ライブ撮影:MASAHITO KAWAI
TEXT:長澤智典
岸谷香/Unlock the girls
LIVE
【KAORI PARADISE 2026 -10回目のひとり旅-】
2026年9月4日(金)東京・なかのZERO 大ホール
2026年9月5日(土)千葉・松戸市民会館
2026年9月13日(日)新潟・見附市文化ホール アルカディア 大ホール
2026年9月18日(金)静岡・三島市民文化会館 ゆうゆうホール 大ホール
2026年9月20 日(日)神奈川・関内ホール
2026年9月22日(火・祝)広島・広島市南区民文化センター
2026年9月23日(水・祝)鳥取・米子市文化ホール メインホール
2026年10月3日(土)兵庫・さよう文化情報センター おりひめ文化ホール
2026年10月4日(日)兵庫・神河町中央公民館 グリンデルホール
2026年10月10日(土)和歌山・新宮市文化複合施設 丹鶴ホール
2026年10月11日(日)奈良県・かしはら万葉ホール
2026年10月17日(土)富山・滑川市民会館大ホール
2026年10月24日(土)鹿児島・アマホームPLAZA・マチナカホール
2026年10月25日(日)鹿児島・アマホームPLAZA・マチナカホール
2026年11月1日(日)岐阜・下呂交流会館アクティブ 泉ホール
2026年11月3日(火・祝)愛知・新城文化会館 大ホール
2026年11月8日(日)秋田・あきた芸術劇場ミルハス 中ホール
2026年11月14日(土)福岡・黒崎ひびしんホール 大ホール
2026年11月15日(日)福岡・春日市ふれあい文化センタースプリングホール
2026年11月23日(月・祝)北海道・深川市文化交流ホール み・らい
2026年12月12日(土)埼玉・アスカル幸手 さくらホール
2026年12月19日(土)熊本県・水俣市文化会館
岸谷香オフィシャルHP http://www.kaorikishitani.com
岸谷香、 60th Anniversary SPECIAL Unlock the girls BAND TOUR 2027開催決定!
<速報>岸谷香、 60th Anniversary SPECIAL Unlock the girls BAND TOUR 2027開催決定!
2027年6月26日(土)福岡・トヨタホールスカラエスパシオ
2027年6月27日(日)広島・CLUB QUATTRO
2027年7月2日(金)青森・Quarter
2027年7月3日(土)仙台・Rensa
2027年7月11日(日)東京・恵比寿The Garden Hall
2027年7月17日(土)新潟・LOTS
2027年7月19日(祝・月)名古屋・DIAMOND HALL
2027年7月24日(土)旭川・CASINO DRIVE
2027年7月25日(日)札幌・PENNY LANE24
2027年7月31日(土)高松・festhalle
2027年8月1日(日)大阪・なんばHatch
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【岸谷香 Unlock the girls機材紹介】2025.7.26@恵比寿 The Graden Hall KAORI KISHITANI“40+1st”Anniversary LIVE TOUR 2025“58th SHOUT!” まさかのリクエスト 〜あの曲が聴けるとは思いませんでした〜 ライブレポート
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2024.10.27@町田市民ホール 岸谷香「40th ANNIVERSARY LIVE TOUR KAORI PARADISE 2024」ライブレポート
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2024.1.14@Billboard Live TOKYO 岸谷香 KAORI PARADISE2024 新春スペシャル ライブレポート 
















