2020.2.16@EX THEATER ROPPONGI “chay LAVENDER TOUR 2020”

ライブレポート

chayの全国ツアー「chay LAVENDER TOUR 2020」ツアーファイナルとなるEX THEATER ROPPONGIでの公演。会場が暗くなると観客から「chayー!」とたくさんの呼び声が。

ステージには白い花のオブジェが飾られ、華やかな彼女の印象とピッタリ。ライブがスタートするとオブジェはライトでラベンダー色へ染まった。

始まりの曲は『大切な色彩(いろ)』。この日の公演のために作られ、初披露となったBlack Smoker製のラベンダー色に燦めくギター。きっとギターを弾かない人でも見とれてしまう。ギターに合わせたラベンダー色のギターストラップ。ステージのセットや衣装にもピッタリ。華やかで可愛らしく格好いい。新しいギターにもchayらしさが存分に溢れている。

chayの衣装は、遠目から見てもキラキラ輝くハイヒールに、裾や肩紐に小花のモチーフがめいっぱいあしらわれたピンク色のミニワンピ。笑顔で歌い出すと可憐な見た目からはギャップのある深みと艶のある歌声が会場を包む。

続いて、ラインストーンがボディいっぱいに敷きつめられたフェンダー テレキャスターに持ち替えて歌ったのは『あなたに恋をしてみました』。ストレートな乙女心を、昭和を感じる懐かしくポップなメロディで歌う。観客の歌声を交え演奏を終えると、このライブを待ち望んでいたファンたちから歓喜の声援が飛び交う。

「ついにchay LAVENDER TOUR 2020ツアーファイナル始まりましたー!」「LAVENDER 聴いてくれましたか?そうだよね聴いてくれなきゃ困るツアーなんだよね今日は(笑)」と笑い、ジャジーでレトロな大人女子感溢れる『to shining shining days』、タオルを回して盛り上がる『Twinkle Days』、ギター女子なら誰しも一度は憧れてしまう、ハート型のサウンドホールをもつchayのトレードマークのひとつとも言えるだろうアコースティックギターZemaitis Z-JHW/LIMITEDを手に取り、バンドと共に『笑顔のグラデーション』を歌う。

MCでは、インスタグラムでファンからもらったメッセージに応え、このツアー期間中になぞなぞにハマったことから「3つの野菜で作るジュースは?」となぞなぞを残す場面も。

「デビュー8周年目に入りました。10年前の今頃は路上ライブをしていました。がむしゃらに夢を追いかけて(略)今までもたくさんみんなに夢を叶えてもらって。でも、まだまだ夢の途中だと思ってます。これからもずっときっと叶うと信じてづけて歌っていきたいと思います」と言い『ずっときっと叶う』を弾き語りで演奏。

使用されたのは、坂崎幸之助氏から借りているというTerry’s Terry TJ-80。アコースティックギターの優しい音色がカントリー調の伴奏にすっと溶け、chayの口笛と柔らく伸びやかな気持ちのこもった歌声が、歌詞の切なくも前向きな「何度もぶつかった」こと「きっと叶う」という想いを届けた。

続いてエド・シーランの『Shape of you』をループマシンを使用してカバー。その場で録音したいくつもの音をループさせて演奏するもので、相当の練習量と鍛え上げられたリズム感が必要だろう。筆者もアコギを弾く女子の一人として、女性でこの最高に格好いいパフォーマンスをかましてくるchayのギャップに心惹かれた。

彼女がこれほど難易度の高い演奏を緊張感のある場で一発で成功させてしまう光景に、ミュージシャンとして芯のある音楽性が見える。

さらに、新たな試みとして、アルバム『LAVENDER』の1曲目に収録されている『伝えたいこと』を、その場で自身がループマシンで録音した音に、バンド演奏を繋げて歌唱。深沼元昭(Gt)がレトロに3フィンガーのリズムを優しく奏で、電子的な音色のドラムとキーボードにchayの歌声が見事に合わさる。

続いて歌い上げた『砂漠の花』。自身初の打ち込みサウンドの楽曲で、1秒1秒変化して聞き応えのある演奏に大人っぽく色っぽい歌唱。これまでの楽曲の中でも一層力強さを感じる歌声に、会場全体が魅了された。

しっとりしたインストゥルメンタルの演奏の間に、chayはふわふわした白いファーに、紺色のミモレ丈のフレアスカートに着替えて登場。髪の毛にはビジューのあしらわれた二連のカチューシャをつけ、アップスタイルにチェンジ。

余韻が気持ちよく響く声で『my fairy tale』『snowflake』を歌い上げると、ファーを外し、LAVENDERの中でもchayにとって大切な曲という『小さな手』を星空のような背景のライトアップの中、感動的に歌った。

「『LAVENDER』は今までで一番等身大な一枚になったんじゃないかなと思います。(略)結構ね、踏み込んだテーマだったので、みんなどういう風に受け止めてくれるんだろう、とドキドキしながらレコーディングしました」と素直な感情を吐露すると、結婚した友人へ対するちょっぴり嫉妬する女心が描かれた『ブーケの行方』を歌う。

chayがその場でくるりと一回りすると、スカートがふわっと広がり、プリンセスを見ているかのよう。動きや表情も歌に合わせて愛らしく変化する。

続いてテンポの速い怪しげなイントロから、女性の激しくドロドロした感情を描いた『あなたの知らない私たち』をスタンドマイクで歌い終えると、あっという間に水色のミニワンピへ早着替え! 田辺貴広(Dr)の叩くダンサブルで軽快なビートに合わせタオルや拳を掲げた『Summer Darling』で盛り上がり、山本連(Ba)のキレッキレのスラップが効いた『DREAM SNIPER』が聴いている者を一層ワクワクした気持ちへ。会場の熱気は最高潮。

「やっと2年ぶりのツアーということでみんなこうして会えて、だけど今日で終わっちゃうのはすごく寂しい気がします。(略)最後の一曲はみんなと一緒に歌って完成する曲です。歌ってくれますか?」そう言って『私が私になるために』を歌うと、会場全体が一つに。キーの高い味わいのあるハスキーボイスはこの日17曲目となるこの楽曲でも変わらず伸びやかに響く。最後はバンドメンバーも観客も全員でジャンプし、chayは会場の端々までお辞儀をして本編を終えた。

アンコールは掛け声や手拍子ではなく、ファンがchayの為に声を掛け合って『はじめての気持ち』を合唱し、一人一人が白とラベンダー色の印刷された紙を掲げ、会場全体でハート型を作ってchayが戻るのを待った。

薄桃色のライブTシャツに水色のパンツジーンズ、自身がデザインしたパールとスタッズを交互にあしらった茶色のジュートサンダルを履いて、ポンパドールヘアへチェンジして再登場したchayは、サプライズに「え?!ハート型?」「嬉しい!ありがとうございます!えー大変だったでしょう!びっくりだ!」と驚いた様子。

「どんどん状況も環境も変わって、感じることが変化して当たり前だと思います。でもみんなと寄り添いながらこれからも曲作りも頑張っていきたいと思うし、みんなとずっと一緒に成長して歩んで行けたらいいなと思います」

「今日みんなの笑顔が見れて本当に幸せな時間でした」

アンコールに応えた一曲目は、『それでしあわせ』。モチヅキヤスノリ(Key)の奏でるグランドピアノの音色とともに子守唄のような聴き心地の良いアレンジで柔らかく包み込むように歌った。

みんなと繋がっているような証の曲と語り、バンドとともにアコギを弾きながら最後に『with』を歌うと、サビではまたもサプライズでファンが手作りの紙花を振り出した。

chayは嬉しさで涙ぐみながらも歌いきり、華やかであたたかな約2時間のステージは幕を閉じた。「ありがとうまた会おうね」と会場の隅々に手を振ってツアーファイナルを締めくくったchay。

chayの周囲への感謝の気持ち、そしてファンとの繋がりを強く感じるライブだった。

取材・文:近藤真由

《SET LIST》
  1. 1.大切な色彩
  2. 2.あなたに恋をしてみました
  3. 3.to shining shining days
  4. 4.Twinkle Days
  5. 5.笑顔のグラデーション
  6. 6.ずっときっと叶う
  7. 7.Shape of You/ed sheeran
  8. 8.伝えたいこと
  9. 9.砂漠の花
  10. 10.my fairy tale
  11. 11.snowflake
  12. 12.小さな手
  13. 13.ブーケの行方
  14. 14.あなたの知らない私たち
  15. 15.Summer Darling
  16. 16.DREAM SNIPER
  17. 17.私が私になるために
  18. EN1.それでしあわせ
  19. EN2.with

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