しゃみお(三味線)使用楽器・機材紹介

本来、座奏の楽器である三味線を、アクティブな立奏によって巧みに展開していくのがしゃみおのプレイスタイルだ。

ライブシーンにおける大音量とバンドサウンドに適応させるために、胴の振動面にはシングルヘッドのピエゾ・ピックアップが装着されていた。

「今回使用した三味線は2年程前に師匠から紹介された津軽三味線で、紅木金細、綾杉胴の物になります。津軽三味線らしい鋭く尖った音がするのが気に入っております。撥はこのツアーファイナルのために新調した鼈甲撥です。鼈甲素材ならではの強度としなりの良さがお気に入りです」(しゃみお)


ヌビア(チェロ)使用楽器・機材紹介

着想から1年以上にも及ぶ歳月を経て完成させたという、ヌビアのためだけに存在するこだわりのエレアコモデル。サウンドの要となるピックアップにはFISHAMAN C-200を採用し、ペグには抜群のスムースチューニングを約束し、過酷なライブ環境下でのマストアイテムにもなりつつあるという、Wittner社のFinetune-Pegが搭載されていた。赤髪のヌビアの化身とも言えそうな、大胆なカラーリングを纏ったこのチェロは、今やヌビアの代名詞的存在であり、今後も共に世界を駆け抜けることだろう。

「僕らしい赤黒のカラーリングに、エレキ/アコースティックの両刀使用可能、さらに元々使っていたアコースティックチェロの寸法に近いサイズ感に調整して頂いており、痒いところ全てに手が届く感じでとても弾きやすいです。今では現場の9割をこのチェロで演奏しています。弓はもう高校生の頃から使っているものをずっと愛用していますね。これといったこだわりはないのですが、強いて言えば弓の重量と重心の位置のバランスが手に馴染みます。単に長年使って慣れているだけという説が濃厚です(笑)」(ヌビア)

足元にセットされていたのは、コンパクトなサイズでありながら、8基のフットスイッチを備えた、アンプ/エフェクト・プロセッサーのLINE6 HX STOMP XL。高いコントロール性と、リアルタイムで直感的なエフェクト操作が定評のモデルであり、チェロを立って弾きこなすヌビアのライブサウンドをしっかりと支えていた。

「HX Stomp XLを2年前から使用しています。チェロって特にロックやエレクトリックな現場だと音が上手く処理されないことが多くて…… バイオリンと違ってすぐ音が埋もれるんですよね。なので出音を工夫するしかないと思っています。色々と機材は試してきましたが、個人的には今のところこれが一番チェロの音を太くして表に浮かび上がらせてくれます」(ヌビア)

「我々3x4xSは「なによりも演奏を楽しむ」ことをモットーに活動しているため、マイペースの極みなユニットなのですが。その中でも2024年は大型コラボレーションを予定しており、年末には再度ライブ形式での公演も控えています。また来年2025年より、USAを中心とした海外ツアーを予定しています。今後の三味線とチェロの化学反応に是非ご注目いただければと思います!」(ヌビア)

取材・文:廣瀬航
Photo:バルティ / 神無


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