前日に開催されたPoppin’PartyとRAISE A SUILENによる合同ライブ「GALAXY to GALAXY」の興奮も冷めやらぬ中、DAY2となる2/5にはRoseliaとMorfonicaによる合同ライブ「星空の夜想曲」が有明アリーナにて開催された。

昨年11月の「BanG Dream! Special☆LIVE Girls Band Party! 2020→2022」に続き、今回もオープニングアクトとしてMyGO!!!!!が出演。オリジナル楽曲である『影色舞』、『名無声』、『迷星叫』の計3曲を披露した。初ライブから1年未満のバンドとは思えない堂々とした演奏に客席から大きな歓声と拍手が送られると、Vo.燈-Tomori-は「昨日よりも大きな反応、ありがとうございます」と応え、さらに会場を盛り上げた。彼女たちのこれまでの成長スピードを鑑みると、ヘッドライナーとしてバンドリ!のリアルバンドと共演する日もきっと近いだろう。4月に決まっている4th LIVEや、今後の活動への期待感がより高まるステージとなった。

本編がスタートすると、まずはそれぞれのバンドの楽曲とともにステージスクリーンにキャラクター達の演奏シーンが映し出されていく。リズムの合った手拍子で観客の期待が高まっていく中、ステージにはMorfonicaのメンバーが登場し、Vn. Ayasa(八潮瑠唯役)の美しい旋律から今回のライブタイトルにもある“night”を曲名にすえる『fly with the night』の演奏が始まった。コロナ禍に始動したMorfonicaにとっては、直接観客の生の声援を受けるのは昨年11月の「ブシロード 15 周年記念ライブ in ベルーナドーム」に次いでバンドリ!コンテンツのライブでは今回が初めてとなる。念願の声出し解禁ということもあり、多くのファンがこれまでの想いを伝えるかのように声を張り上げている姿がとても印象的だった。

このままMorfonicaが先行して楽曲を披露する流れかと思われたが、舞台にはなんとRoseliaのメンバーが登場。オープニング直後から両バンドのメンバー10人全員が一同に集まるという光景に、客席からは大きなどよめきが起こった。そのまま合同で演奏されたのは、バンドリ!ファンにはおなじみのRoselia 1st Singleの表題曲『BLACK SHOUT』だ。2バンド分の音圧+客席からの声援は迫力満点で、各楽器のソロや歌唱パートではメンバー同士の共演パフォーマンスも披露された。見どころ満載のコラボレーションを皮切りに、合同ライブ「星空の夜想曲」が幕を開けた。

タイトルコールのナレーションを挟み、まずはMorfonicaが楽曲を披露していく。『金色へのプレリュード』では、曲が始まると同時に会場全体がペンライトの光で金色に染められていくおなじみの光景が広がる。間奏ではBa.西尾夕香(広町七深役)がキレのあるベースプレイで観客の視線を釘付けにした。そのまま続けて演奏された『One step at a time』ではDr.mika(二葉つくし役)が大胆に観客を煽るシーンが見受けられ、観客も力のこもった掛け合いでそれに応えていた。

Vo.進藤あまね(倉田ましろ役)
今回もSHURE製のUHF-Rワイヤレスシステムのハンドヘルドマイクを使用。低音から高音まで幅広いポテンシャルを発揮し、持ち味である凛とした歌声で会場を魅了した。ステージ上を右に左に駆け回るように動きまわり、会場の端から端まで来場した観客全員に自身の想いを届けるように歌っていた姿も印象的だ。

3曲目にはVo.進藤あまね(倉田ましろ役)の歌唱からカバー楽曲『群青』の演奏がスタート。この楽曲にはゲストとしてRoseliaのVo.相羽あいな(湊友希那役)が参加しており、ツインボーカル体制での披露となった。異なるタイプの力強さをもつボーカル二人の美しいハーモニーと、それを支えるバイオリンの優雅な旋律がとても心地よく、多くの観客が聴き入るようにステージを見つめていた。群青という曲名の通りさわやかな余韻を残しながら、舞台はいったん幕間のナレーションへと引き継がれる。今回のライブは「流れ星が叶えてくれた、一夜限りの夢の中のできごと」というストーリーで構成されており、キャストのMCの代わりにナレーションで各キャラクターたちの心情が丁寧に描写されるスタイルとなっていた。

友希那「今熱く、燃え上がれ

幕間のナレーションが終わると、Vo.相羽あいなの歌唱から『FIRE BIRD』の演奏がスタート。バンドを代表するキラーチューンを合図にRoseliaのターンが始まった。激しいビートと重低音の効いたサウンド、そして突き抜けるようなハイトーンによって、それまでMorfonicaが作り上げた会場の空気感を塗り替えるかのようにアクセル全開のパフォーマンスが披露される。

Vo.相羽あいな(湊友希那役)
彼女の伸びやかなハイトーンボイスを支えるのは、おなじみのSENNHEISER SKM5200-II BK-N-JB。今回のライブはこれまでと比べてセンターの定位置から離れて歌唱する場面が多く見受けられたが、ステージを動き回っていることを感じさせないストレートで安定感のある歌声は、精力的に参加している舞台の仕事の経験が活きているのだろう。

続く『Re:birth day』はオーディエンスも参加できるコーラスや合いの手が多い楽曲で、会場で再び彼女たちと一緒に歌えることを心待ちにしていたファンも多かったことだろう。観客の合唱に応えるようにフロントメンバーの3人がステージを端から端まで動き回っている姿が印象的だった。3曲目の『THE HISTORIC…』もサビの合いの手が印象的な楽曲だ。この曲は昨年9月の「BanG Dream! 10th☆LIVE」DAY1 : Roselia「Sonnenschein」に続いて2度目のライブ演奏となるが、声出しが解禁されたことでオーディエンスの声が加わり、ようやく本来の姿になったように思えた。曲中ではGt.工藤晴香(氷川紗夜役)のソロのタイミングに合わせてGt.直田姫奈(桐ヶ谷透子)がゲストとして登場。背中合わせで見事にユニゾンを決めてみせた。

Gt.工藤晴香(氷川紗夜役)
自身のシグネイチャーモデルであるESP M-II SAYO IIを使用。写真の個体はセイモアダンカン製ハムバッカーSENTIENTとNAZGULが搭載されているが、曲調に合わせて同社製のハムバッカーサイズのP-90タイプピックアップPhat Catが搭載された個体も頻繁に登場した。DIEZEL HAGENアンプの重厚でまとまりのある音色は、直田(Morfonica)とユニゾンした際にも聞き取りやすく、彼女自身のサウンドとして確立されていた。
Gt.直田姫奈(桐ヶ谷透子役)
ライブを通して会場全体に活力を与えるような力強い演奏を披露。『THE HISTORIC…』のコラボレーションの際にも、パワフルなサウンドで工藤(Roselia)のプレイを支えた。使用ギターはESP-ARROW FR TOKO、アンプは温かいクリーンサウンドから厚みのあるディストーションまでカバーするORANGE TH100とPPC412のコンビネーションだ。

再び幕間のナレーションを挟み、ステージはMorfonicaへとバトンタッチ。Roseliaの残した熱気を引き継ぐように演奏された楽曲は、本公演がライブ初披露となるカバー楽曲、『Nameless Story』だ。人気TVアニメ「転生したらスライムだった件」のタイアップソングであるこちらの楽曲は本来男性ボーカル曲だが、ストリングスパートをメインに細かなアレンジが加えられたことでMorfonicaらしい華やかな楽曲に仕上がっていた。続く2曲目もカバー楽曲である『Nevereverland』。Morfonicaの楽曲の中でもロックテイストの強いアッパーチューンということで、会場のボルテージもどんどん上がっていく。涼しい表情のまま怒涛のフレーズを展開していくVn.Ayasaのプレイは、作中のキャラクターと見事にリンクしているように思えた。

曲の演奏が終わると、一時の静寂に包まれた場内にエッジの効いたギターサウンドが響き渡る。そしてそれに続くバイオリンの旋律。客席からの「待ってました!」と言わんばかりの大歓声を受けながら、Morfonicaのデビュー曲である『Daylight -デイライト- 』が演奏された。この楽曲にはRoseliaよりKey.志崎樺音(白金燐子役)がゲストとして参加しており、ピアノならではのきらびやかな音色でバンドサウンドに彩りを加えていた。

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友希那「大切に重ねましょう。いつか来る未来……、その先へと繋ぐように」


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