辺りが少しうす暗くなり、ライトグリーンのペンライトが客席でまぶしく輝く。続いてはRAISE A SUILEN(RAS)の出番だ。

デビュー曲『R・I・O・T』から「ドームに首置いていきな!」と観客をグイグイ煽り、客席のボルテージを高めていく。さらに『HELL! or HELL?』、『DRIVE US CRAZY』と、RASの中でも随一のヘヴィなアッパーチューンを続けてぶちかます。RASの圧倒的なパワーでドームをビリビリと震わせて、観客のテンションをさらに加熱させていく。ここでバラードナンバー『Beautiful Birthday』を演奏し、RASのエモーショナルな面も披露して見せた。

Ba.&Vo.Raychell (レイヤ役)
見事な杢目が入ったSpector EURO 5 LX-PJ RAS LAYER -Twilight Amber-。バンドリ!リアルライブにおいて5弦ベースの迫力ある低音を楽しめるのはRASだけだ。同シリーズの4弦ベースも使い分けて使用している。迫力のボーカルも魅力的だ。

ドーム!まだまだ暴れていけるよね?

そしてラストにはおなじみの『EXPOSE ‘Burn out!!!’』で、激しいヘッドバンキングやツーステップを織り交ぜた圧巻のパフォーマンスで締めくくる。力強いコーラス、地を這うような低音、突き刺さるようなエッジの効いたバンドサウンド…5曲のコンパクトなラインアップの中でも、緩急の効いたセットリストでRASの魅力を幅広く見ることができた。

(写真左) Gt.小原莉子(ロック役)
おなじみのStrandberg Boden J6 RAS LOCK -Caribbean Light Blue-。軽量でコンパクトなボディにアクティブピックアップを搭載し、パワフルなサウンドと機動性を両立したこのギアはやはりRASにぴったりだ。ストッキングのシグナル模様が衣装のアクセントになっている。
(写真右) Dr.夏芽(マスキング役)
この写真に彼女らしいダイナミックなプレイスタイルの要素が詰まっている。頭上より高い位置にセットされたPaiste製のチャイナシンバルを叩く様子が収められている。グローブとタイトグリップを使用しているのも確認できる。ドラムセットはPearl Reference Seriesだ。

(写真左) Key. 倉知玲鳳(パレオ役)
Roland FA-06(61鍵盤)×2台、Roland FA-08(88鍵盤)の3台を引き続き愛用している。単体でも多機能なシンセサイザーだが、RASは曲中に音色を頻繁に使い分けることが多いため複数のハードが必要になる。写真の中で弾いている中央のFA-06はサイドパネルがデコレーションされているようだ。
(写真右) DJ 紡木吏佐(チュチュ役)
右手側に見えるのはPioneer製サンプラーTORAIZ SP-16だ。もちろん同社製のDJコントローラーPioneer DJ XDJ-RX3も手元で駆使している。ラップか観客を煽る瞬間だろう、チュチュらしいアグレッシヴな瞬間が収められている。

特筆すべきはやはり、今回のライブでハロハピとAfterglowのバックバンドを務めていたというポイントだろう。THE THIRD(仮)時代から担ってきたバックバンドの役割はファンにとっては周知の事実だ。しかし改めて目の当たりにすると、その技術の高さに感服してしまう。

つい先程まで曲調のまったく異なる他バンドのナンバーを6曲演奏した直後に、RASとして自分たちの演奏も披露している。“縁の下の力持ち”から“バリバリの主役”まで幅広くこなす技量は、もはや職人技の域にあると言えるだろう。

ここで伊藤美来もステージに登場し、コラボ楽曲『ラスハピーポー!』を初披露した。バンドのキャラ的にも異色とも言えるコラボだが、2つのバンドの個性が交互に顔を出すような目まぐるしい展開がとても斬新で楽しいナンバーだ。単独ライブではなかなか味わえないステージに、ドームの盛り上がりは止まることを知らない。

Vo.湊友希那(キャスト:相羽あいな)
ハンドヘルドの形状からマイクはいつも愛用しているSENNHEISER製だ。彼女の持つ力強い唯一無二の声質を忠実に引き出し、伝えてくれる。観客へ向けて歌いかける彼女と、それに応える観客の後ろ姿が、ライブの記憶を呼び覚ます象徴的なワンシーンだ

スクリーンに続いてのバンドRoseliaの紹介ムービーが流れると、凛とした雰囲気に会場の空気感が変わった。パワフルな『FIRE BIRD』を1曲目からぶつけてくるところに気概を感じる。響き渡る高らかな歌声と重厚なサウンド、ペンライトの光で真っ赤に染まる客席…燃え上がるようなボルテージがドームに渦巻いていく。次曲の『R』への完全ノンストップの繋ぎもとてもクールで見事だ。スクリーンに映し出されるアニメ映像と実写のライブ映像が、見紛うほどのシンクロを見せる。

Gt.氷川紗夜(キャスト:工藤晴香)
深い青に美しい杢目が良く映えるESP M-II SAYO II。Seymour Duncan製ハムバッカーSENTIENTとNAZGULの組み合わせと思われる。ライブごとにピックアップ等の仕様を変更したカスタムギターを導入するほど、彼女のギターサウンドへのこだわりはとても強い。
Ba.今井リサ(キャスト: 中島由貴)
クールな表情で操るベースはもちろんESP BTL LISA II。ピックアップはSeymour Duncan SJB-1(シングルカバータイプ)、ESP製のアクティブEQ回路CINNAMONが内蔵されている。フィンガーランプの形状など、彼女のこだわりが詰まった1本だ。

さらに会場のテンションを上げる『PASSIONATE ANTHEM』へと続く。ラップパートでは挑発的なポーズで煽るように歌い、大サビではフロント3人がセンターステージまで歩み出てきた。観客との距離感をさらに縮めて圧巻の演奏は、この会場ならではのプレミアムなシーンのひとつだ。

Dr.宇田川あこ(キャスト:櫻川めぐ)
シンボリックなツーバスは、サウンド、ルックスともにRoseliaにとって重要な要素だ。dwCollector’s Series Pure Maple“SSC”ドラムキットをベースに、dw CL1455SD/Roselia-Ako(スネア) 、PAiSTe 900 SP10 ROSELIA(スプラッシュシンバル)等を組み合わせて使用している。ドラムスティックH-145AU3にもシグネチャーの証であるロゴが見える。

Ringing Bloom』そして『BLACK SHOUT』と、Roseliaライブの鉄板とも言えるナンバーが続いていく。どのメンバーも終始笑顔で、駆け抜けるように貫禄の演奏を次々と披露していく。

Key.白金燐子(キャスト: 志崎樺音)
Roland FA-08と同社製JUNO-DS61のコンビネーション。優雅なピアノ演奏でRoseliaのサウンドを荘厳で華やかに彩っていた。一言に「ピアノサウンド」といっても、楽曲ごとに細やかに音色が作り込まれている。

MCでは、大きな客席を生かして光のウェーブを楽しむ一幕があるが、センスのある独特な言い間違いで図らずも観客の笑いを誘っていた。ライブ後には「円周率」というワードがちょっとしたトレンドになった。このギャップもRoseliaライブの魅力だ。

そして最後の『ROZEN HORIZON』では、今日一番の疾走感あふれるバンドサウンドと圧巻のロングハイトーンを高らかに響かせ、観る者を魅了する熱く激しいステージを見せた。限られた曲数の中で、Roseliaらしさを大いに発揮し、そしてライブを限界まで盛り上げるために厳選された濃密なセットリストだ。

ここで佐倉綾音も登場し、先ほどのMCの話題を広げてさらに観客へ笑いを届ける。しかし、初披露のコラボ楽曲『競宴Red×Violet』が始まるとその空気がガラッと一変した。ボーカル2人が顔をつき合わせ、歌声をぶつけ合う光景と、そのパワフルな歌声の迫力が会場を震わせる。赤と紫のペンライトが客席を鮮やかに彩り、ドームのボルテージをさらに高めていた。互いの力をぶつけ合い、そして認め合う展開はまさに胸熱だ。

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トリを飾るのはもちろんPoppin’Party!


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