その美しき狂気へ、たっぷりと浸りたい。
LOVEBITESが奏でる魂の解放と祈りを詰め込んだ最高にドラマチックなロックオペラ。

本当なら1月に行なわれるはずだった。だが、都下に下された緊急事態宣言により延期に。振り替え公演として行なわれたのが、ここで紹介する3月26日(金)にTOKYO DOME CITY HALLを舞台に開催した「RIDE FOR VENGEANCE TOUR 2021」になる。

舞台を覆った巨大な幕に映し出された戦国時代の合戦の様。混迷する時代の中へ勇ましい甲冑姿で現れたのが、5人の美しき戦士たち。そう、LOVEBITESのメンバーたちだ。その姿を映し出すのに合わせ、合戦の火蓋を切るように激しい咆哮と激烈な音が鳴り響きだす。幕が降りるや、そこには舞台の上から挑みかからんばかりの5人の美しき戦士たちの姿があった。彼女たちは『When Destinies Align』という武器を携え、感情を熱く揺さぶる音を轟かせだした。asami(Vocal)の美しいハイトーンヴォイスが気持ちを昂らす。間奏では、midori(Guitar)とmiyako(Guitar/Keyboard)が舞台中央に並び、激烈な旋律を突き刺すように奏でていた。勇ましい5人の姿に触発され、気持ちが奮える。もっともっと激しく攻めてくれと、身体が欲していく。

美しい牙を剥き出しながら、LOVEBITESは『The Crusade』を演奏。重厚なリズムの上で、猛り狂うリフを刻むギター陣。miyakoはライトハンド奏法で次々と音を繰り出したかと思えば、細かくリフを刻むmiyakoへasamiが寄り添いながら歌う場面も登場。彼女たちは鼓動をシンクロしながら、雄々しい姿で観客たちを攻め続けていた。一度剥きだした牙は、相手を喰らい尽くすまで納めることはない。それが、相手を狩るということ。間奏ではmidoriのギターが唸れば、得意のツインギターでメロディを奏でる場面も披露。2人のギター陣やリズム隊が作り上げるカオスな演奏の中へ、巧みに美しさを塗り重ねてゆくところも流石だ。

midoriのギターを合図にツインギターがリフメロを刻みだす。楽曲は『Golden Destination』へ。感情的なasamiの歌声へ、2人のギター陣が重いリフを次々と重ねながら重厚な音の彩りを与えてゆく。2人のギターの美しいハモリも、胸を嬉しく騒がせる。この曲の冒頭から彼女たちは感情のアクセルペダルをベタ踏みし、徹底した攻めの姿勢を見せてゆく。フロアでは、無数の拳が突き上がっていた。熱狂する観客たちを、miho(Bass)が2階ステージから眺めながら演奏。美しくも雄々しいツインギターのリフメロが気持ちを熱く昂らせる。asamiに熱くけしかけられ、フロア中から突き上がる無数の拳。早くも場内には熱いバトルが生まれていた。

asami(Vocal)

やっとここに立つことができました」と、今の素直な気持ちをasamiは言葉にしていた。メンバーたちも、この熱気を、この1年間ずっと待ち続けていた。

みんなの想いをこの瞬間にぶつけて最高に熱い夜にしましょう。リベンジするべくわたしたちは最強の武器を用意しました。世界に火を点けろ

その言葉を証明するように、haruna(Drums)の叩き出す雄々しいマーチングビートが鳴り響く。miyakoのギターリフを合図に、楽曲は『Set The World On Fire』へ。無数の炎が吹き上がる舞台の上で彼女たちは黒い化身と化し、魂奮えるまま高らかに歌い奏でていた。激烈なギターリフと重厚なリズムが身体を騒がせ、気持ちを熱く昂らせる。asamiの雄叫びとシンクロするように吹き上がる無数の炎が、とても華々しく見えていた。間奏ではmidoriが攻撃的なギターソロを奏でれば、それを受けてmiyakoがお返しとばかりにソロをプレイ。2人のギター陣は、ここぞとばかりに重厚な音の上に優美なリフを重ね、演奏を彩り続けてゆく。終始重厚なリフビートで攻める黒く雄々しい楽曲だからこそ、僅かな時に魅せた華やかさに気持ちが嬉しく沸き立った。asamiの叫びと呼応するように吹き出す無数の炎は、彼女の心の雄叫びにも見えていた。

2階ステージで、midoriとmiyakoがギターの音色を交わしあう。2人の演奏を合図に、楽曲は激しく雄々しく駆けだした。黒い音の唸りを突きつけながら『Shadowmaker』が爆走してゆく。牙を深く剥き出し、観客たちへ挑みかかるメンバーたち。いや、食らいつくといったほうが正解か。とくに2本のギター陣は、舞台へどっしり身構え、高速で重いリフを刻み続けていた。食らいつくようなその感覚にずっと視線が釘付けだ。間奏ではギター陣がフロントでツインプレイを披露。猛々しい音を力に、自身の身体を共鳴させながら、asamiは雄々しい歌声を響かせ、見ている人たちを熱狂の虜にしていった。

重厚な鍵盤の音色を合図に、激しさと美しさを重ねながら演奏がドラマを描きだす。ピアノを弾くasamiの姿も登場。攻撃の手を緩めない演奏陣とは裏腹に、asamiは抑揚を持った声で『Today Is The Day』を歌い、この空間にドラマを描きだしていった。彼女の潤った歌声へ寄り添うように、間奏ではギター陣が美しくも太い旋律を重ねてゆく。2人のギター陣の美しくも激しいリフメロに触れ、拳を振り上げずにいられない。唸りを上げ、壮大なドラマが会場中に広がってゆく。後半にはふたたびasamiの弾くピアノが美しい音色を狂気した演奏の上に折り重ねていった。

ここからはみんなを違う国へ連れていこうかな。ルーマニアの山の頂上に立つ西洋のお城。芳しい血の香りがしてきたでしょ。トランシルヴァニアからのこの風が…

miyakoの美しき狂気を抱いたピアノの旋律を合図に、クラシカルでハードエッジな『Winds Of Transylvania』が飛びだした。生温い血を求め剥きだした演奏の牙は、ノイズのようなすさまじい音の塊となって身体へ襲いかかる。狙った獲物の首筋に食らいつくような、美しくも雄々しい姿を見せるasami。メンバー自身が血に飢えた吸血鬼と化し、鋭い音の牙を突きつけ、観客たちを食らいつくそうとしてゆく。美しきギターの旋律は、歓喜にむせぶ吸血鬼の叫びだ。asamiと演奏陣のテンション高く緊張感を持った駆け引きも凛々しく見える。終始攻めゆく姿勢を崩すことなく、彼女たちは飢えた感情をさらしながら観客たちに食らいついていった。

ギターを置いたmiyakoが、壮麗な鍵盤の音色を響かせる。激しさの中へ華やかな彩りを加えながら。5人は雄々しい様を描きながら『Spellbound』を演奏。途中では、miyakoがショルダーキーボードを携え、華やかな中にも激しい衝動を加えたキーボードソロを披露。ギターを鍵盤に持ち替えようと、彼女の攻撃的なソロプレイは揺るぐことはない。途中、midoriがmiyakoへ寄り添い、ギターとキーボードによるツインプレイも披露。会場中に響き渡る壮麗な鍵盤の音色が、キラキラした輝きを放ち続ける。その横でmidoriの重く歪むギターの音色が鈍く光る色を塗り重ねていた。2人の演奏に視線が釘付けだ。

表情を塗り替えるように、激しく跳ねた演奏を届けた『The Unbroken』へ。これまで以上に跳ねた演奏を繰り出すドラムのharuna。その上で、ギター陣が唸る演奏を轟かせる。この曲ではasamiとベースのmihoが寄り添い演奏する姿も。ドラムのロールとギターのリフがシンクロしてゆく様も嬉しい見どころだ。雄々しく伸びやかなツインギターの旋律を背に受けながら、拳を振り上げ客席中を煽るasami。心地好く駆ける演奏が胸を嬉しく騒がせる。

さらに熱狂高まるライブレポート後半はこちら

LOVEBITES

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