ギターのMOEが復帰。完全体になったBRIDEARの姿がここに顕現!!

この日のライブから、昨年の7月から療養のためライブ活動を一時休止していたMOE(Guitar)が遂に復帰した。ふたたび最強の布陣になったBRIDEARの姿を目に焼き付けようと、4月29日に渋谷Star Loungeで開催された「BRIDEAR LIVE 2026『Still Burning』」公演には、大勢の人たちが押し寄せていた。後ろの壁まで人が立っている様が壮観だ。まだまだ燃え尽きるわけがない。むしろ、ここからさらに燃え盛る。そう宣言したライブの模様を、ここに伝えたい。

MOE(Guitar)
KIMI(Vocal)

MOEの繰り出した、ヒリヒリとしたソリッドなギターのリフ音が身体を貫いた。お立ち台の上に立ったKIMI(Vocal)が、その場から今にもダイブしそうなほど身体を前のめりに、観客たちの魂を奮い立てようと大きい声を響かせだす。その姿をけしかけるように、HARU(Bass)のグロウルが轟いていた。『Eyes of Doubt』を叩き付けて始まったBRIDEARのライブは、騒ぎたい観客たちの感情を、いきなり燃え滾らせた。場内から高く突き上がる無数の拳と荒ぶる声。ひと際高い台の上で、ときに身体をのけぞらせ、KIMIは、早くも観客たちから理性を奪い取っていた。メンバー全員、最初から感情を剥きだしていた。むしろ、「お前らかかってこいよ」と、魂をギラつかせて観客たちを煽っていた。

HARU(Bass)
NATSUMI(Drums)

NATSUMI(Drums)が凄まじい勢いで叩き付けたツーバスのドラムビートへ飛び乗るように、歪みを上げたギターのリフが重なりだす。速度を一気に上げた演奏の上で、マシンガンを撃ち放つように激烈なリフが次々と身体を貫いていく。『Pray』。彼女らがぶつけたのは、魂を奮い立て、感情を剥き出していく攻撃的な祈りだ。ときに身体を逸らし、はだけたシャツさえ気にせずに高らかに歌い上げるKIMI。間奏では、3人の竿隊も一緒になってヘドバンをしながら激烈な音を繰り出していた。ヒステリカルなMOEのギターソロも印象的だ。何より、5人全員が身体も気持ちも前のめりに、荒ぶる魂を音と声にしてぶつけていた姿が強烈だ。

フロア中から沸き上がる歓声。「今日、MOEが戻ってきました!」と伝えたKIMIの声を受け、場内から「お帰り~」の声が飛び交う。完全体に戻ったBRIDEARに向け、熱い祝福の声が飛び交っていた。

絶叫にも似たHARUのスクリームを合図に、彼女たちは攻撃性を満載したリフを高速で次々と刻みだす。『SCREAM』では、HARUのグロウルとKIMIのハイトーンを生かした伸びのある歌声が交錯していく。荒れ狂う黒い衝撃と美しき高揚が絡みながらドラマを描き出す。終始、攻撃の手を緩めない演奏が、観客たちの身体を激しく揺さぶり続ける。演奏へ巧みに緩急を付けながら、この曲では、HARUのグロウルと、KIMIの伸びのある歌声とのコントラストを魅力的に見せていた。同時に、NATSUMIのツーバスの音の轟き渡る演奏と、音を深く切り刻みつつもエモくメロいAYUMI(Guitar)とMOEのギターのメロディーが、気持ちを嬉しく騒がせていった。

AYUMI(Guitar)

さらに激しさを増した音を畳みかけるように、BRIDEARは『Determination』を突きつけた。KIMIの煽りに応えるように、フロア中から野太い声が張り上がる。この曲では、KIMIと観客たちが、熱情した思いを胸に歌声を交わす姿も見せていた。一心不乱に弾き倒すギター陣。リズム隊の2人は、身体を揺さぶる重低音の衝撃を次々と繰り出していた。この曲では、KIMIと観客たちによるエモーショナルな歌声のやり取りに、ずっと気持ちが奮い立っていた。KIMIの突き上げる拳に合わせて場内からも無数の拳の突き上がる景色が、最高に熱情した拳のハーモニーを作りあげていった。

5人揃ったBRIDEARはどうですか!?MOEがギターを弾いていく姿を見て、これがBRIDEARだと思いました」と語ったKIMIの声が嬉しい。挨拶を求められたMOE が「ただいまー!」と言えば、場内から「お帰りー!」とたくさんの声が寄せられていた。

次のブロックの選曲は、MOEが担当。ライブで演奏をする頻度の少ない、重めの楽曲を中心に並べてきたのが嬉しい。「ライブハウスに何しに来たの?盛り上がりに来たんじゃないの?暴れる準備はできてますか!?」と煽ったMOE の言葉も、イケイケだ。

冒頭から、AYUMIとMOEのツインリードが重々しくも荘厳なフレーズを刻み出す。そこへ重なる重厚なリズム隊の演奏。MOEのギターが燃え盛る音を炸裂させ、NATSUMIのドラムがスパンと抜けるような音を叩き出すのを合図に、『Die Like This』が飛び出した。HARUのグロウルも力に加え、KIMIが台の上に立って、観客たちを黒い熱狂のうねりの中へ引き込んでいく。ギター陣が刻む重いリフに合わせて観客たちが頭を振り、拳を突き上げる。間奏では、ハードロック然としたドラマチックなギターソロをAYUMIが見せれば、その思いを受け継ぐようにMOEが音を重ねていく。様式美も抱いたBRIDEAR流のヘヴィメタルな世界観に刺激を受け、興奮がずっと消えなかった。

NATSUMIのカウントを合図に、ヒステリカルなギターのフレーズが飛び交った。HARUは台の上で重厚な音を掻き鳴らす。BRIDEARは巧みに緩急を付けた演奏で、観客たちを奈落へ引き落とすように『Awakers』を演奏していた。HARUのグロウルの上へ思いを重ねるようにKIMIが抑揚したエモーショナルな歌声を響かせる。触れた人たちの心を側にぐっと引き寄せ、自身の懐へ飲み込んでいくようだ。緩急した表情も巧みに付けているとはいえ、彼女たちは終始重厚で暗鬱な世界へと観客たちを引き込み、黒いうねりの中に溺れさせていった。

ここから一気に熱狂の坩堝へ落とし込もうと、BRIDEARは攻撃的な姿で『Lodestar』を叩きつけた。猛り狂う演奏に身を溺れさせた観客たちが、熱情した野太い声を張り上げ、身体を激しく揺さぶり続ける。間奏では、MOEとHARUが顔を見合わせ、頭を振り乱して演奏する場面も生まれていた。AYUMIは台の上で高揚したギターソロを噛ましていく。気持ちが燃え立つのなら、この身が燃え尽きるまで全力でぶつかりあえ。それがすべての答えであり、正解だ。

ここでスペシャルゲストとして、元メンバーの美彩季を呼び入れた。彼女は、MOEが休んでいる間、BRIDEARのサポートギターとしてバンドを支えてきたギタリストだ。美彩季を加えたトリプルギター編成で演奏をしたのが、美彩季を迎えて初めて制作したアルバムに収録していた思い出の曲の『NEXUS』だ。3本のギターがハードロック然とした攻撃的なギターのリフを刻み、リズム隊が重厚ながらもタイトな音を叩き出す。凄まじい音の圧が、一瞬にして身体中を覆い尽くした。フロアから無数の拳が突き上がる。間奏では、AYUMI、美彩季、MOEの順番でギターソロを繋ぎ、その後、3人でハモる様も見せていた。演奏を繰り広げながらも、さりげなく笑みを交わし合う3人の姿も印象的だ。最強の仲間たちが紡ぎだす音楽を背に、高らかに歌いあげるKIMI。絆という音も加えた6人編成でのライブは、胸を最強に熱く奮い立てた。演奏後、美彩季に寄り添うKIMIの姿が印象深く瞼に焼きつき、場内からは「ありがとう」の声も飛び交っていた。

鐘の音が鳴り響く。荘厳で妖しげな香りを振りまくように、身体中に戦慄を覚える旋律が響き渡る。飛び出したのが『BRAVE NEW WORLD REVISITED』だ。三拍子の上で激しくギターの音が唸りを上げる。この場にいる人たちを異端な世界へ連れ出すように、巧みに緩急を付けながら、幻惑した物語の中へBRIDEARは観客たちを巻き込んでいった。ときにHARUのグロウルも語り部に加え、KIMIが物語の先導者となり、プロブレッシブでハードでエクスペリメンタルな幻想的世界へ観客たちを連れていく。転調を繰り返すたびに、ドラマチックな演奏が繰り広げられる。次々と印象深く目の前に広がる、その一編一編の表情に魅了されながら、いつしか長大な物語に、身を溺れさせていた。

台の上に立ったMOEがノイズのような歪む音を鳴らし、野太いフレーズを次々と響かせ、観客たちの感情をヒリヒリと刺激し、狂わせた。そのバトンを受け継ぐように、AYUMIも、耳にこびりつく印象不快(深い)歪んだ音を次々と弾き倒す。やがて、2人のギターがユニゾンで鳴らしたのが『Scar of Reunion』の旋律だった。そこへリズム隊が重厚な音を重ねるや、『Scar of Reunion』が飛び出した。BRIDEARはこの場に、黒く重い音の絵筆で、魂を歓喜させるドラマチックな物語を描きだす。心地よいKIMIの歌にも心が惹かれる。高揚したドラマを描きながら歌と演奏が突き進む。1曲の中、次々とドラマチックに表情を塗り替えながら、演奏は突き進んでいった。

ライブも終盤へ。さらに速度と攻撃性を増すように、BRIDEARは『Ghoul』を突きつけた。魂を高揚と歓喜へ導くAYUMIのギターの旋律。MOEとHARUは一心不乱に音を弾き倒していた。印象深いフレーズを蒔き散らして疾走する演奏の上で、魂を熱く揺さぶるエモーショナルな声でKIMIが歌い上げる。高揚した彼女の歌声を、HARUのグロウルが煽り立てる。美しい衝動とも言えるエモくメロディアスなKIMIの歌に、終始、心が引き寄せられていた。フロア中から上がる野太い声と拳の数々。そこへ…。

さらに感情のエンジンを唸らせ、高ぶらせるように、BRIDEARは『IGNITE』を叩きつけた。フロア中から上がる野太い絶叫と拳。身体を小刻みに揺らして演奏をするMOEとHARU。しなるビートを次々と繰り出すNATSUMI。メンバーらが頭を振り乱し、リフを刻む動きに合わせて、フロアでも観客たちが頭を振り乱していた。魂をエモーショナルに染め上げ、高らかにKIMIが歌い上げる。高揚した歌声へ導かれるように、この場がどんどん燃え盛る。高速で繰り出すメロディアスなAYUMIのギターソロも強烈なインパクトだ。ときに身体をのけ反らせて歌い上げるKIMI。発火し、大きく燃え盛りだした魂の炎は、観客たちの感情をとことんまで燃え上がらせていった。

BRIDEARが最後に突き付けたのが、超高速で攻撃的なリフを次々と繰り出す『Still Burning』だ。荒れ狂う演奏の上でKIMIが煽れば、フロア中からも雄々しい声と拳が上がり続ける。2本のギターが繰り出す激烈なリフが身体中を突き刺すたび、拳を突き上げずにはいられない。この曲でも、AYUMIとMOEのギターバトルか登場し、猛り狂うようにHARUがグロウルしていた。カオスと化した音へ飲み込まれるままに、魂が求めるままに狂い騒いでいたい。理性などとっくに消え去り、ただただ本能のままに猛り狂う。でも、それこそがBRIDEARのライブじゃないか。

フロア中から響く「おかわり」コール。その声へ導かれるように、ふたたびメンバーがステージに姿を現した。ここでMOEが、「約1年間お休みしているなか、いろんなことを考えていたんだけど。待っていてくれているみんながいるから、わたしは音楽をやれているのかなと思っています。みなさんには本当に感謝しています。これからもBRIDEARは止まらすに進化していくので、一緒にメタルを楽しみしょう!」と言葉を述べていた。

アンコールは、『Road』からスタートした。これからもBRIDEARは、自分たちの信じた道を歩み続け、その意志が崩れることは決してない。疾走するパワフルな楽曲の上で、雄々しく歌声と演奏を響かせ、彼女らは、進撃し続ける意志を示してきた。高らかに歌い上げるKIMIに、AYUMIとMOEが寄り添い、ときに背中合わせで演奏を繰り広げていた。なんて魂を爆裂させ、解き放つ歌声と演奏だろう。フロアから突き上がる拳も、今まで以上に激しい動きを見せていた。

最後の最後にBRIDEARが突きつけたのが、ドラマチックでパワフルな、様式美な展開を描き出す『Light in the dark』だ。HARUのグロウルも魂を奮い立てる力にして、KIMIが気高き歌声で観客たちを煽り、けしかける。その煽りに刺激を受けた観客たちが、唸るような声を張り上げていた。メンバー全員が攻撃の手を緩めることなく、雄々しく、気高く、切っ先鋭い演奏を通して、目の前に荒々しくもドラマチックな景色を描き続ける。後半には、KIMIの歌に呼応するようにシンガロングする場面も生まれていた。AYUMIとMOEが、台の上で攻的なリフを繰り出してハモる姿も印象的だ。曲が進むごとに次々に心を踊らせる展開が生まれ、そのたびに気持ちが熱く騒ぎだす。ラウドでエクストリームな演奏の衝撃に、とにかく狂い咲くように暴れずにはいられなかった。

この記事を目にする頃には、4人のBRIDEARで活動をしているだろうか(※5/10に開催されるBRIDEAR LIVE 2026「Toward a New Horizon」を最後にNATSUMIが脱退することが発表されている)。何があってもBRIDEARが活動の歩みを止めることはない。だから安心して、その動きに乗って、一緒に暴れ狂い続けていれば、それでいい。

TEXT:長澤智典
PHOTO:らいち

《SETLIST》
  1. 1.Eyes of Doubt
  2. 2.Pray
  3. 3.SCREAM
  4. 4.Determination
  5. 5.Die Like This
  6. 6.Awakers
  7. 7.Lodestar
  8. 8.NEXUS feat.美彩季
  9. 9.BRAVE NEW WORLD REVISITED
  10. – Gt Solo Battle 〜 Interlude for Scar of Reunion
  11. 10.Scar of Reunion
  12. 11.Ghoul
  13. 12.IGNITE
  14. 13.Still Burning
  15. -ENCORE-
  16. EN1.Road
  17. EN2.Light in the dark

AYUMI(Guitar)使用楽器・機材紹介

BRIDEAR

BRIDEAR LIVE INFORMATION

◆06.20(SAT) 名古屋 IMAIKE 3STAR
『UNTIED BURN TOUR 2026』
OPEN 17:30/START 18:00 | ADV / DOOR ¥5,500 / ¥6,000 (+1D)

◆06.21(SUN) 大阪 PANHEAD GROOVE
『UNTIED BURN TOUR 2026』
OPEN 17:40/START 18:00 | ADV / DOOR ¥5,500 / ¥6,000 (+1D)

◆06.27(SAT) 福岡 ESPエンタテインメント福岡ライブホールEMY
『UNTIED BURN TOUR 2026』
OPEN 13:30/START 14:00 | ADV / DOOR ¥5,500 / ¥6,000 (+1D)

◆07.04(SAT) 新宿 ANTIKNOCK
『UNTIED BURN TOUR 2026』
OPEN 17:30/START 18:00 | ADV / DOOR ¥5,500 / ¥6,000 (+1D)

◆07.19(SUN) 新宿 ANTIKNOCK
GUNGIRE PRESENTS 『NEW EP RELEASE EVENT』
OPEN 17:30/START 18:00 | ADV / DOOR ¥3,500 / ¥4,000 (+1D ¥600)

◆07.28(TUE) 吉祥寺CRESCENDO
Long After Midnight
OPEN 18:00/START 18:30 | ADV / DOOR ¥7,000 / ¥7,500 (+1D)

◆08.02(SUN) 西永福 JAM
『BRIDEAR vs Octaviagrace』
OPEN 17:30/START 18:00 | ADV / DOOR ¥4,700 / ¥5,200 (+1D)

◆09.12(SAT) 吉祥寺 CLUB SEATA
ズマズマズマ vol.4
OPEN 11:30/START 12:00 | ADV / DOOR ¥4,700 / ¥5,200 (+1D)

New Full Album『Born Again』Now On Sale!!

BRIDEARがFredrik Nordström(フレドリック・ノルドストローム)のプロデュースによる新作『Born Again』を2024/6/28にリリースした。
Fredrik Nordström(フレドリック・ノルドストローム)とは、HAMMERFALL、ARCH ENEMYのプロデューサーとしても知られる実力者だ。

このレコーディングはスウェーデン・イェーテボリにあるStudio Fredman(スタジオ・フレッドマン)にて3週間に渡り敢行され世界と戦えるサウンドを目指し製作されたという。

アルバム『AEGIS OF ATHENA』(2022年)以来約2年振り、通算5作目のスタジオ盤フルアルバムとなる期待大の大作だ。

MOEのアルバムレコーディング参加は今回が初、1曲目の先行シングル『Still Burning』がそのMOEの作曲した曲と言うのも更に強力になった証だと思われる。

前作『AEGIS OF ATHENA』では2曲を作曲したAYUMIは本作『Born Again』では4曲の作曲の他、2曲の作詞に挑戦している事も新境地に踏み出した勢いを感じる。
10曲目『Die Like This』にはスウェーデンのヘヴィメタルバンドDream EvilのボーカリストNick Nightもゲストボーカルとして参加している。

BRIDEAR『Born Again』
2024年6月28日発売

<収録曲>
01. Still Burning  (Music: MOE Lyrics: KIMI)
02. Braver Words  (Music: AYUMI Lyrics: KIMI)
03. Born Again  (Music&Lyrics: AYUMI)
04. Cult  (Music&Lyrics: KIMI)
05. Empty Mind  (Music&Lyrics: AYUMI)
06. Scar of Reunion  (Music&Lyrics: KIMI)
07. Real is Real  (Music: AYUMI Lyrics:KIMI)
08. Fight it Down  (Music: MOE Lyrics:KIMI)
09. No Angels  (Music: HARU Lyrics: KIMI)
10. Die Like This  (Music:MOE Lyrics:KIMI)

Psychomanteum Recordsより全世界発売に先立ち日本盤がリリース。
先行シングル『Still Burning』のMVの撮影はArch EnemyやIn Flamesも手掛ける著名監督との事で、とてもカッコイイ仕上がりになっている。


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