この日は清々しい晴天に恵まれた。富士山の姿もくっきり見える。

前日の「Mythology(神話)」に対して、本日は「OVERKILL」という対極的なタイトルにただならぬ気迫を感じる。セットリストはなんと怒涛の20曲。曲間のインストパートの演奏も含めれば、それ以上のボリュームだ。 バンドリ!コンテンツのリアルバンドによる単日ワンマンライブのセットリストとしては歴代最多になる。

開演時間を迎え、スクリーンにはキャラクターイラストではなく、バンドメンバーキャスト本人のビジュアル映像が順々に映し出される。モノトーンのシックな衣装をまとった5人がステージ上に登場した。

まず披露されたのは『SOUL SOLDIER』だ。ギター、ベース共に多弦モデルを使用した分厚い重低音が会場に轟き、ヘヴィなリフに乗せて体を揺らす観客の姿も圧巻だ。スタートから重い一撃を食らわせてやるぞ、と言わんばかりの並々ならぬ気迫を感じる。発表から2年弱になる曲だが、意外にもスマートフォン向けゲーム「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」(以下ガルパ)のプレイ曲としてはこれまで実装されておらず、この日を機についにプレイ可能となった。

2曲目の『EXPOSE ‘Burn out!!!’』ではイントロで自然とクラップが沸き起こり、Ba.&Vo.Raychell (レイヤ役)の「上がれー!」という呼びかけに応え観客が全力で拳を掲げる。

Key. 倉知玲鳳(パレオ役)
弾いているのは88鍵のピアノ・アクション搭載のRoland FA08。高品位なアコースティック・トーンにより表現力豊かに演奏できるモデルだ。「DRIVE US CRAZY」前のソロパートでは、ショルダーキーボード Roland Lucina AX-09を久々に使用した。

2ステップを踏みながらのアグレッシブな演奏の合間に、手を合わせて深々とお辞儀をするKey. 倉知玲鳳(パレオ役)の姿がまさにパレオらしさが出ていて印象的だ。

さらに続いて『A DECLARATION OF ×××』ではイントロのアレンジに乗せたメンバー紹介を披露し、お馴染みの「RAISE YOUR HANDS, NOW!」のフレーズに乗せて観客のクラップをリードする。間奏ではフロントの3人がぐるぐると頭を激しく回し、観客も一緒になって暴れていた。

ここで披露されたインストパートは、妖艶なピアノにギターが呼応し、DJソロへと展開していくダークなサウンドがカッコイイ。途中、倉知が鍵盤を足(膝)で弾く激しいパフォーマンスも見どころだ。インストパートからはノンストップで続く『Sacred world』へと展開していった。

続いての『Repaint』は前日のレポートでも触れた通り、非常に技巧的で目まぐるしい楽曲展開がやはり印象的であり、RASの高い技術を存分に楽しむことができるナンバーだ。

アメコミ風のアニメMVや、間奏部分で見せるパラパラダンス風の独特の振り付けなど目でも耳でも楽しませてくれる。

Gt.小原莉子 (ロック役)
こちらの写真で使用しているのはstrandberg Boden J6 RAS LOCKだが、『UNSTOPPABLE』ではトレモロアーム搭載のstrandberg Boden J6 TR RAS LOCKが使用された。

そして、しっとりとしたピアノによるイントロから始まる『UNSTOPPABLE』。ここではGt.小原莉子 (ロック役)がトレモロアーム搭載のギターによるアーミングプレイを披露した。キーボードの背面弾きやDJ紡木吏佐(チュチュ役)がDJ台に大胆に足を乗せる姿など、ガンガンに攻めた演奏で観客を熱くさせる。

MCに続いてここで『Embrace of light』が初披露された。テレビアニメ「擾乱 THE PRINCESS OF SNOW AND BLOOD」のエンディングテーマとして書き下ろされた穏やかなミディアムテンポのナンバーだ。和の雰囲気が漂い、包み込むような大らかなサウンドで、ギターのクリーントーンによる透き通るようなアルペジオが楽しめるなど、RASのライブに新しい風が吹き込んだように感じられた。

DJ紡木吏佐(チュチュ役)
DJ機材はPioneer DJ XDJ-RX3とPioneer DJ TORAIZ SP-16。DJプレイは勿論だがラップを含めた紡木のマイクパフォーマンスも必要不可欠だ。

『灼熱 Bonfire!』は、もはやRASのライブには欠かせない1曲ではないだろうか。通称「灼Bonダンス」の振り付けレクチャーから始まり、リズムに乗せて観客とバンドの一体感が最高潮に高まること間違いなしのナンバーだ。トロピカルな夏らしさも感じられ、この時期のライブに特にピッタリだ。

ソロDJタイムでは紡木の卓越したテクニックを存分に見ることができる。ノンストップで始まった『JUST THE WAY I AM』では、DJ台の前に出て座り長尺のラップを披露した。また、倉知が肘で鍵盤をグリッサンドするアグレッシブな一幕もあった。

「地獄と地獄どっちがいい?全力でかかってこい!!」

力強く観客を煽り『HELL! or HELL?』を披露。折り返し地点でアッパーチューンをぶちかまし、会場の熱量がピークに達する。ここまでのボリュームでまだ前半とは…まさに手加減なし、「OVERKILL」というタイトルに不足はない。演奏を終えたメンバーが一時的にステージから降り、ここで小休止タイムとなる。

休憩時間にはサンプリング音源をミックスしたEDMが会場に流れ、観客のノリを絶やさないように配慮がなされていた。

Photo:ハタサトシ、福岡諒祠(GEKKO)、池上夢貢(GEKKO)
©BanG Dream!


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