目次
今年春にアルバム『MiX』でメジャーデビュー、リリース後は『-PHASE01-』として全国7都市を回り、『-PHASE02-』として自身2度目の台北単独公演を敢行。着実にステップを踏んできたガールズバンドのFaulieu.が、このたび『-PHASE03-』としてツアーファイナル兼キャリア最大規模となるワンマンライブを、8月1日(土)に恵比寿LIQUIDROOMで開催した。

たくさんのオーディエンスに向けて「『MiX』ツアーファイナル、楽しんでいこう!」とCanaco(Vo&Gt)が呼びかけ、ライブはありのままを肯定するメッセージを内包した『蒼い春』で颯爽とスタート。盛り上がるには打ってつけの『YOLO!!!!』、アルバムの中でもとりわけキャッチーな『初恋モーメント』をテンポよく聴かせ、あっという間にフロアからクラップや合いの手があふれ出す。

広いキャパの全員を巻き込むようにハンドマイクで活き活きと歌うCanaco、曲をポップに彩りながら切れ味鋭いソロで魅了するKaho(Gt)、スラップ含め骨太かつメリハリの効いた低音を鳴らすAyano(Ba)、アンサンブルの支柱+ジャンプの煽りなどムードメイクを受け持つMimori(Dr)。おなじみのストライプ柄衣装を纏った4人は「ついにこの日が」「すごい景色ですねー!」と早くも嬉しそう。
「すでに汗だくです(笑)。みなさん、本当にありがとうございます。もうね、今日は一生忘れられない日を作りに来ました。よろしくお願いしまーす!」(Ayano)
「北海道から台北まで回ってきた集大成を見せたいです。そして8月1日はFaulieu.に欠かせない花形ギタリスト、Kahoちゃんの誕生日でもあります。おめでとーー!!」(Mimori)
「どうもありがとう! 暑いね~。最大キャパじゃないですか。だからちょっと期待してたんですよ、涼しかったりするのかなって。でも、このまま熱くいきましょう」(Kaho)
「首元のネックレスが初っ端から壊れちゃいましたけど(笑)。こういうハプニングもみんなとだったら最高の一日のね、ひとつのエッセンスになると思います」(Canaco)

挨拶をそれぞれに済ませたのち、「次の曲はサビでタオルを回しますよー!」とAyanoが促して『CANDY POP』へ。ハートマークなどの視覚エフェクトを背後に使いつつ気分をグッと高めたほか、Canacoによる魅惑のマシュマロ投げが炸裂、LIQUIDROOMは狂騒の渦と化していく。従来のバンドアレンジとは大きく異なる、オートチューンや電子音主体の挑戦的な『Dream game』も華々しく届け、序盤は“SWEET”なFaulieu.をたっぷりアピール。

数秒の暗転を挟み、赤や青の憂いある照明が灯った中盤は、葛藤渦巻くサスペンスフルな世界観の『愛煩い』、歌謡曲的なテイストで艶めかしく迫る『秘密ノ美学』とアプローチを一変させ、さらにはAyano → Canaco → Kaho → Mimoriの順にスタイリッシュでテクニカルなソロ回しを織り交ぜた、1分半に及ぶハードロック調のインスト繋ぎで沸かせたりも。

インディーズ時代からの定番曲『下の名前で呼ばないで』における壮観なレーザー演出は、彼女たちのスケールアップがわかりやすく伝わるという意味で感慨深かった。真紅のライティングに合わせてグルーヴがいっそう熱を帯びた『LOOP』を経て、再び最新アルバム『MiX』収録の『Check mate!!』へとシームレスに接続する流れ、「Faulieu.の音楽を骨の髄まで愛してくれますか? 忠誠心見せてみてよ!」(Canaco)となだれ込んだ猪突猛進ラブソング『85』の激情ぶりも文句なしにカッコいい。
嫉妬や独占欲まで包括したさまざまな愛を歌いながら、強がり女子の想いを代弁しながら、“BITTER”サイドも鮮烈に印象づけ、幅広い音楽性を打ち出すとともに、Faulieu.の持ち味で『MiX』のテーマだった二面性を揺るぎなく示す4人。『-PHASE03-』で注目すべきポイント、すなわちアルバム曲の成長に関しては、この時点で概ね確認することができた。
一息ついてのMCタイムでは、本公演のゲネプロ(最終リハーサル)後のオフをどう過ごしていたかをクロストーク。「“SWEET”を体現できるようにピンク色の髪を染めに行って、練習も8時間しました」と明かすAyanoに、同じく美容院に足を運んだというKahoは「前髪をきれいに切って“まっすぐ”が体現できたかな(笑)」と被せる。
Mimoriは「寝起きでスタジオに入ったのと、夕方は整骨院、夜はまた練習。台北公演のバタバタで玄関に置きっぱだったさつまいもをたくさん茹でて、米粉でパンケーキにして食べました!」、Canacoは「水回りの掃除をしたり、ボイストレーニング、整体、低酸素ジムに行ったり。今日のためにできる限りのことを尽くしておきたいと思ってね」と話し、4人とも真面目なFaulieu.らしさが窺えるひとときに。

分厚いコーラスワークやアコギを用いた柔らかなサウンドが映える『Hikari』、ずっと味方でいてくれた人たちに感謝を告げる壮大で温かいバラード『For you』……ミディアム曲が並ぶ終盤のブロックも素晴らしかった。Canacoの伸びやかで艶のあるボーカルが堪能できたことに加え、今後まだまだ化けそうなバンドのポテンシャル、表現力の豊かさが見て取れたから。
アルバムの制作、ツアーの日々を振り返り、愛を歌うこと、ありのままでいることの重要性を再認識したと語るCanacoは、「私たちだけじゃない。みんなも自分自身を大切にしていれば、どんな場所にいたってあなたらしくいられるはず。そういう気持ちを曲にしていきたいです」と誓う。
クライマックスを飾ったのは、挫けそうないつかの自分と聴き手に捧ぐ『Voyage』。「私たちの青春は、あなたの青春は、まだ始まったばかりだーー!」と叫ぶCanacoの表情がどこまでも清々しく、Kaho、Ayano、Mimoriもバンドの未来を信じて力強い音を重ねる。勢いそのままに、疾走感を湛えた切ない失恋ソング『さよなら』を畳みかけ、“ありがとう、愛してるよ”の歌詞が眩しい『紡ぐ』で大合唱を湧き起こし、本編はドラマチックに締め括られた。

Tシャツ姿になり再登場した4人は、アンコールで新曲『movin’on』をサプライズ初披露。高揚感と親しみやすさを併せ持つナンバーでオーディエンスを喜ばせた。Canaco曰く、秋に放送される某TVアニメのタイアップオープニング主題歌がに決まったそうなので、詳細アナウンスおよび音源リリースを待ちたい。
さらに、恒例の年末ワンマンライブ『Faulieu. Presents“Merci 2026”』の開催が発表となった。今回は初めて大阪・東京の2会場で行なわれ、二面性というアルバム『MiX』のテーマを活かし、セットリストもガラッと異なる内容を考えているとのこと。

そんな朗報に続いた『ラブレター』がピースマークの振り付けで一体感を生み、ラストにふさわしい代表曲『SPICA』のシンガロングが多幸感をあり余るほど膨らませ、節目の夜は大盛況のうちに幕を閉じた(終演後はメンバー全員でフロアに御礼のマシュマロ投げ!)。LIQUIDROOMでも気負うことなく洗練されたパフォーマンスを発揮し、記念すべきメジャー初のツアーを見事に完走したFaulieu.だが、彼女たちの旅はここからまた新たな始まりを迎える。

取材・文:田山雄士
Photo:nishinaga “saicho” isao
《SETLIST》
- 1.蒼い春
- 2.YOLO!!!!
- 3.初恋モーメント
- 4.CANDY POP
- 5.Dream game
- 6.愛煩い
- 7.秘密ノ美学
- 8.下の名前で呼ばないで
- 9.LOOP
- 10.Check mate!!
- 11.85
- 12.Hikari
- 13.For you
- 14.Voyage
- 15.さよなら
- 16.紡ぐ
- <ENCORE>
- EN1.movin’on
- EN2.ラブレター
- EN3.SPICA
Canaco(Vocal, Guitar) 使用楽器・機材紹介
Faulieu.
Faulieu. presents Merci 2026

Faulieu. Presents "Merci 2026"
2026.12.6(sun)
アメリカ村 BEYOND(大阪)
Open 17:30/Start 18:00
2026.12.12(sat)
六本木unravel tokyo(東京)
Open 17:30/Start 18:00
【チケット】両日共:スタンディング 4,500円(税込)
企画/制作 アミューズ/インターグルーヴプロダクションズ
詳細はこちら
https://faulieu.com/information/detail/?id=232
Major 1st Album『MiX』Now On Sale!!

本作は“SWEET&BITTER”という二面性をテーマに、全10曲すべてを書き下ろしたアルバム。TVアニメ『カナン様はあくまでチョロい』のオープニングテーマ「初恋モーメント」を含め、Faulieu.の持つ可愛らしさと芯の強さ、その両面を詰め込んだ1枚。
リード曲「蒼い春」は、これまでのFaulieu.らしい、ハードロックサウンドを基調としながらも爽やかさと明るさを感じさせる楽曲となっており、メジャーデビューへ踏み出す決意と、これからの未来へ向かう覚悟が真っ直ぐに描かれています。
初回限定盤には、リード曲「蒼い春」のMUSIC VIDEOなどに加え、2025年12月に開催された「Faulieu. Presents “Merci 2025”@渋谷FOWS」のライブ映像やメイキング映像も収録。
Major 1st Album 『MiX』
2026.4.8(wed)Release.
<初回限定盤>CD+Blu-ray
品番:KICS-94250
価格:¥7,150(税抜価格 \6,500)
<通常盤>CD only
品番:KICS-4250
価格:¥3,300(税抜価格 \3,000)
ご購入はこちら:https://faulieu.lnk.to/MiX
配信サイトはこちら:https://faulieu.lnk.to/1stAL-MiX
Link
HP:https://faulieu.com/
X(旧Twitter):https://x.com/faulieu
Instagram: https://www.instagram.com/faulieu
YouTube: https://www.youtube.com/@faulieu
STAGE Vol.29 《表紙・巻頭》山本彩/LINDBERG
【Faulieu.機材紹介】2026.4.29@Veats Shibuya Faulieu. Major 1st TOUR“MiX”-PHASE01- ライブレポート
【Faulieu.機材紹介】2025.12.21@渋谷FOWS 「Faulieu.」Presents “Merci 2025” ライブレポート
【Faulieu.機材紹介】2025.4.11@Shibuya eggman Faulieu. presents“Voyage!!!!”Tour 2025 ライブレポート
【Faulieu. 機材紹介】2024.8.24@渋谷Spotify O-WEST 『Faulieu. 1st Album “AS IS.” TOUR FINAL』ライブレポート
【Faulieu.機材紹介】2024.4.6@渋谷WWW Faulieu. presents ONEMAN LIVE『 AS IS. 』ライブレポート
【Faulieu.機材紹介】2023.4.8@Shibuya eggman Faulieu. 「4 you」第二部ライブレポート
【Roots of STAGE #013】Canaco(Faulieu.)インタビュー 












