East Of Edenと一緒に未来へ突き進め。そして、共に心の闇を照らす光になれ。輝きとなれ。

先に、OFFICIAL HPへ記してある紹介文を記したい。「― このバンド、世界基準。 ―バイオリニスト・Ayasaの元に、自身が共演を熱望した5人の名うて女性ミュージシャンが集結。既存のジャンル・イメージ・属性を飛び越えた音楽を体現する、世界基準のロックバンド・East Of Eden」。その文章を読んだだけで、ワクワクする。その期待感は、1stワンマンライブをZepp Diver Cityで行い、今回レポートをした2ndワンマン公演「East Of Eden – World Premiere Special Showcase」を3月19日にZepp Hanedaで満員の観客たちを前に行ったことでも証明している。ものすごい勢いで駆け続けているEast Of Edenの今の姿をここにお伝えしたい。

荘厳かつ優美なSEが場内中に響き渡る。とても厳かな始まりだ。巨大なスクリーンには空の上を飛び回る映像を投影。その先に見える楽園とは…。その音色は心を現実から解き放ち、東方にある楽園へと誘いだす。気持ちかどんどん引き込まれる。そして…。

場内中に湊あかね（Vocal）の歌声が響き渡る。巨大な幕が『This Moment』の演奏にあわせて落ちるや、メンバーらの姿が目に飛び込んできた。雄々しい姿で歌い、演奏をする5人。その姿に向け、場内中から野太い声が沸き立った。舞台の上の5人は、雄々しき、攻めた姿勢で勇壮な音の物語を描きだす。荘厳でシンフォニックな音の衝撃を受け、場内中の人たちが興奮の声を上げ続ける。

「楽園にようこそ」と叫ぶAyasa（Violin）の声。その後、Ayasaがヴァイオリンの音色を勇壮に響かせれば、たくましい音色へ導かれるように演奏陣も雄々しき音を繰り出した。『無重力飛行』の演奏を通して、彼女たちは勇ましい姿を見せる。その歌声と音色が、会場にいる人たちから心の重力を解き放ち、気持ちを高く舞い上がらせる。5人と一緒に音の翼を広げ、心軽やかに飛び続けようか。まさに、そんな気分だ。無数のレーザーが飛び交う景色も感情を嬉しく騒がせる。Yuki（Guitar）のギターとAyasaのヴァイオリン、それぞれのソロ演奏に向けてフロア中から無数の拳が突き上がる様も、見ていて爽快だ。ギターとヴァイオリンのユニゾン演奏も、興奮を呼び起こすいい刺激だ。

MCでは、前回から5ヶ月ぶり、ライブ自体まだ2回目ということに、メンバーみんな不思議な感覚を覚えていた。前回は椅子席。今回はスタンディングで場内を埋めつくしている。そこにも、大きな進化の姿が見えていた。

凄まじい、カオスなデジタルビートが炸裂。そこへ絡むわかざえもん（Bass）の野太いベース音。そこから楽曲は、凛々しく攻めた表情を抱きながら『New Day』へ。場内中から熱いクラップが沸き起こる。先ほど以上に雄々しい声で攻める湊あかね。セッションプレイも組み込みながら、彼女の沸き立つ感情へさらに攻めた熱を注ぎ込むように、演奏陣が雄々しき音の数々を突きつける。気持ちを一つに、強烈な音で刺激を与え続けるメンバーたち｡その強靱な音の笞で身体中を叩かれるたびに、感情が嬉しい悲鳴を上げていた。

止まることなく、演奏は『螺旋回廊』へ。East Of Edenはこの場へ魔窟のような妖しい世界を描きだす。儀式を執り行うような独創的な音世界へ誰もが身をひれ伏し、荘厳かつ雄々しき音の絡み合う物語へどっぷり溺れてゆく。心が幻惑し、トリップしそうな気分だ。野太い音を次々と繰り出すたびに、気持ちが熱く揺さぶられる。AyasaとYukiの攻撃的かつオリエンタルな演奏の絡み合いも心地よい。さぁ、このまま心地良さを覚えながら堕ちていこうか。

壮麗な音が場内中に染み渡る。その音へ導かれるようにYukiがクリーントーンの音色で気持ちを揺さぶる旋律を重ね出した。その音色へ導かれるようにEast Of Edenが奏でたのが『Deep Dive』。荘厳かつ、スケール大きなドラマを描きだす楽曲の上で、湊あかねが次々と感情的な歌声を吐き出していた。奮い立つ彼女の歌声へ呼ばれるように、演奏陣もより強く感情を込めて音を奏で、場内中の人たちも「もっともっともっともっと」と熱情を求め5人へ向けて高く拳を突き上げ、雄々しい声をぶつけていた。曲が進むごと熱の高まる様に、気持ちも嬉しく高ぶり続ける。もっともっともっともっと、その刺激でこの身を燃やし尽くしてくれ。この曲での、ドラムのビートとギターの旋律がシンクロしあったプレイも印象的だった。

MCでは、身につけた新衣装の魅力を語っていた。みんなの姿に共通していたのが、「セクシー」ということ？

次に披露したのが、会場限定販売CDに収録した『echo echo』。伸びやかなギターの音も印象的。触れた人たちを幻惑した楽園へ連れ出す。組曲的な様相も見せるミドルメロウの楽曲だ。攻めた表情も感情を揺さぶるが、心の内側を切々と揺さぶる、祈りにも似た『echo echo』のような楽曲もEast Of Edenの魅力。物語を語るように歌う声も印象的だ。曲が進むごとに声のトーンを上げる湊あかね。次々と細かい転調を繰り返しながら、楽曲は幻想的な世界を眼前へと示していた。幻想麗美なドラマを描くEast Of Edenらしい、プログレッシブでシンフォニックな楽曲だ。祈りを捧げるような歌声や演奏と物語の中へ、誰もが身も心も捧げるように浸っていた。

軽やかなAyasaのヴァイオリンの音色からスタート。そこへ絡む、Yukiのギターのカッティング音。やがて演奏は、心地よく跳ねるように『残された果実』へ。甘く囁くように歌う湊あかねの声も、耳をくすぐる。彼女たちが誘いかける気持ちがとろけそうな、でも、刺が刺さるようなチクチクとした痛みを含んだ演奏にも心地よい刺激を覚えていた。甘く囁くように迫る湊あかねの誘いに心が落ちてゆく。彼女の妖しい誘いへ、演奏陣が濃密な音の香りを次々と振りまく。５人が届けた妖しくして密度の濃い音の果実は、心をとろけさせた。

雷鳴のような、MIZUKI（Drums）のパワフルなドラム演奏。そこへ絡みあう、わかざえもんのスラップベース。さらにYukiの歪んだキダーの音が重なり、Ayasaのヴァイオリンの音色も刺激を塗り重ねる。演奏は、華やかさを描きながらインストナンバーの『YELLOW CARD』へ。4人の演奏陣が繰り出す、気持ちを揺さぶり続ける壮麗な演奏だ。卓越した技量を持つ4人だからこそ、個々に演奏へ強烈な色を放ちながらも、一つの音像を成してゆく。途中には、MIZUKIのドラムソロも登場。次第に躍動し熱情する演奏に向け、場内から野太い声が上がれば、その演奏とレーザーの光が巧みにシンクロ。そこには、華やかでスペクタクルなドラマが生まれていた。感情的なドラムの演奏にあわせて、輝くレーザーの色を変えてゆく演出もさすがだ。ふたたび4人の掛け合う演奏へ。Ayasaのヴァイオリンが胸を揺さぶる美しくも甘い旋律を繰り出し、そこへYukiのギターが刺激的な旋律をぶつける。わかざえもんも舞台中央へ立ち、みんなで感情が高ぶるままに音を交わしあっていた。

演奏は、さらに激しい音玉の数々を高速で撃ち続けるように『鈍色のラビリンス』へ。ふたたび舞台に姿を現した湊あかねも、攻めた演奏の上で気持ちを高ぶらせ、沸き立つ感情を雄々しい声に乗せて響かせていた。4人の戦士が激しい音をぶつけ、絡みあう中、湊あかねも勇壮な戦士となり、感情的な言葉の弾丸を次々と撃ち放っていた。この曲でも、ギターとヴァイオリンのバトルのようなやりとりも誕生。5人が5人とも闘志を剥き出しに荒ぶる音をぶつけあい、この場を雄々しき戦場のように染め上げていった。

魂揺らす鈍い音の衝撃をフロア中の人たちへダイレクトにぶつけるように、East Of Edenは『花美』を演奏。刺々しい旋律の数々とリズムがシンクロ。荘厳かつ豪快に攻めた演奏の上で、雄々しく咲き誇るように歌う湊あかねの姿が嬉しく胸を揺さぶる。煽情的な歌声の花を咲かせる湊あかね。そこへ激しくも可憐な音が絡みあう。後半には「Go ahead! Go ahead! Oneway!」と、湊あかねと観客たちが何度も声を交わしあう場面が登場。「何のために ここへ生まれ落ちたのかさえ 分からなくなって」と自問自答しながらも、ここに生きる意味をみずから見いだそうとするように歌い奏でる姿が胸を熱くする。「パッと咲いてパッと散ってゆけ」。その生き方が羨ましい。

「今日一番の声を聞かせてください！」。最後にEast Of Edenは、『Chasing The Moon』を演奏。わかざえもんが、センターのお立ち台へ。湊あかねとメンバーそれぞれとの絡み合いも含め、この曲でも彼女たちは、無数のレーザーの光が飛び交う空間の中、巧みに緩急をつけたドラマも描きながら、観客たちを徹底して熱く煽り続けていった。沸き立つ感情をダイレクトに声に乗せてぶつける湊あかねの姿を、演奏陣が雄々しく煽っていた。

アンコールでは、ドラマ「御社の乱れ正します！」の主題歌になる新曲の『Judgement Syndrome』をいち早く演奏。この楽曲、湊あかねの雄々しい歌声から幕開けるのが嬉しい。その歌声と演奏は、緩急や喧騒と静寂のドラマを描きながら突き進む。緩いメロウな表情も巧みに描き加えながら、East Of Edenは徹底して攻めた姿勢を見せていた。ドラマの主題歌だからと生温い姿を見せることはない。むしろ、これまで以上に次々と細かく転調し、ドラマチックな展開を描く激しい楽曲だ。相手を射抜くような攻めた感情も持って、5人は挑み続けていた。彼女たちが審判を下すものは何なのか…。1曲の中へ数曲分のドラマを詰め込んだこの曲は、ずっと気持ちを荒ぶり、高ぶらせ、ときに優しく感情を揺さぶりながら、熱情した炎を心の中に燃やし続けていった。

わかざえもんの、「次も絶対にこの人たちを（ライブに）連れていくんだ」という言葉が嬉しい。「より良い場所へ連れていけるように」と語ったのがAyasa。ここで、湊あかねの誕生日をサプライズでお祝い。そして…。

最後に届けたのが、East Of Edenの始まりを告げた『Evolve -Extended ver-』。荘厳な音と、同じくAyasaの奏でる荘厳かつ幻惑したヴァイオリンの音色が絡み合う。そこへ演奏陣が一気に轟く音を重ねだす。その瞬間、場内中からも凄まじい絶叫と無数の拳が突き上がる。Ayasaの刺々しいヴァイオリンの音が勢いよく駆けだす。その音へ導かれるように湊あかねも沸き立つ想いをぶつけてゆく。一人一人が奏でる音を翼に、気持ちを一つに未来へ向かって羽ばたきだした。飛び立つその姿へ向け、場内中から野太い声が上がり続ける。共に熱狂の高みへ、絶叫と絶頂の極みを目指して、5人と観客たちが雄々い歌声と演奏と野太い声の翼を広げ、羽ばたき続けていた。それこそが、ここにいる意味だというように。それこそが生きる意味だと示すように、ここに集まった全員が、熱狂と絶叫の極みを目指して力強く羽ばたき続けていた。「新たなる世界へ」。その言葉を胸に、East Of Edenと一緒に未来へ突き進め。そして、共に心の闇を照らす光になれ。輝きとなれ。

さぁ、次は東名阪ツアーだ。この熱狂、もっともっと膨らませてやろうじゃないか。

TEXT：長澤智典

Ayasa（Violin / Producer / Leader）使用楽器・機材紹介

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2ndミニアルバム『Forbidden Fruit -2nd piece-』7/24(水)リリース決定！

【2ndミニアルバムリリース情報】
[タイトル] Forbidden Fruit -2nd piece-　
[発売日] 2024年7月24日（水）、CD＆配信同時リリース
[収録曲] ※全5曲入り、曲順未定3タイプ共通
Judgement Syndrome / Chasing The Moon / 鈍色のラビリンス / Eden / 新曲（タイトル未定）

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