2022年11月15日に行われたお馴染みの「Live on November 15th」公演。あの日から3ヶ月強というスパンで、ふたたびNothing’s Carved In Stoneのワンマン公演を味わえるのが嬉しい。しかも今回の舞台は、豊洲PIT。この日は、マスク越しなら声出しも可能。2月27日(月)に豊洲PITで行われた「SPECIAL ONE-MAN LIVE “BEGINNING 2023”」の模様を、ここにお伝えしたい。

ノイズ交じりのSEが流れだす。メンバーの登場に合わせ、フロア中から沸き上がる声と拍手。今宵はマスク越しなら声出しは可能。でも、マスク越しでもその声は、喜びの叫びとなっていた。

その気落ちを煽るように、ライブは『Milestone』からスタート。重厚な音の轟く演奏の上で、村松拓(Vocal/Guitar)の歌声が高らかに響く。唸る衝動、高ぶる高揚。変拍子を軸に据えた楽曲ながら、その衝撃音に触れ、理性の留め金を外さずにいられなかった。刺激と衝動が、どんどん理性を消してゆく。

刻む生形真一(Guitar)のギターの音に乗せて、村松拓の歌声が高らかに響く。ドラムのカウントを合図に『Cold Reason』へ。唸る重厚な日向秀和(Bass)のベース音と、大喜多崇規(Drums)の叩くタイトなドラムビートが絡み合う音の上で、歪みを上げたギターがノイズのような音で空間を彩る。沸き立つ気持ちのままに歌う村松。重厚な音がぶつかりあい、重い衝撃を増すごとに気持ちが高ぶる。沸き立つ衝動が止まらない。

「会いたかったぜ、豊洲!!」。その声を合図に、バンドはよりヘヴィな音を唸らせ、この会場を重い音のウネリに包み込む。客席を見据えながら、沸き立つ感情をぶつけるように村松は『Mythology』を歌っていた。 序盤から彼らは、豊洲PITを轟音渦巻く宴の場に染めあげる。じっとなどしていられない。気持ちが騒ぐまま、身体を大きく揺らし続ければいい。感情の高ぶるままに歌う野太い声が、魂を奮い立てていた。

短いMCを挟み、ノイズ交じりの轟音が、ふたたび重い唸りを上げだす。そこへ、とぐろを巻くように絡む日向のベースの音。『Deeper,Deeper』が、フロアで沸き立つ人たちを奈落の世界へ引きずり込むように重く荒れ狂う音を轟かせ、観客たちの意識を狂わせていった。ステージに向かって伸びる無数の手の動きが、それを示していた。

もっともっとと熱を求める観客たちへ向け、重いハンマーをぶんぶん振りまわすような音を持って『Chaotic Imagination』が叩きつけられた。音を荒らげ疾走する楽曲の衝撃に、身体が熱く揺さぶられる。ここでジッとしていたら吹き飛ばされる。それくらいの衝撃で彼らは迫ってきた。猛り狂う生形のギターの音が、理性をガンガン歪ませる。この衝撃に、むしろ身体は歓喜を覚えていた。

美しいギターのアルペジオが、心の狂気を掻き立てる。その音にリズム隊が絡み合い、『Diachronic』へと形を成す。比較的穏やかで耳心地よい歌と演奏…に見せかけて、次第にエモい高揚感を与えてゆく展開が嬉しく胸を奮わせる。重さを抱きながら疾走する演奏と高揚した歌声のアンサンブルが、しばし微睡むひとときを与えてくれる。曲が進むにつれ、次第にエモさを増してゆく展開も胸に熱い!!

破壊音のようなSEを合図に、そこへ切っ先鋭いヒリヒリとしたギターの音がグサッと胸を刺してきた。演奏が一気に荒ぶりだすのに合わせ、『Moving In Slow-Motion』が飛びだした。フロア中の観客たちへ挑みかかる姿で、ソリッドな音を彼らは突きつける。ヒリヒリとした、その痛心地よい衝撃に突き刺された身体が、これまで以上に激しく揺れ出した。荒々しくせまる音の衝撃が現実をすべてぶっ飛ばし、頭をカラッポにしてゆく。この刺激がたまらない!

演奏は止まることなく『Fuel』へ。ヘヴィ&グランジな音の衝撃が、舞台の上から音の雨のように降り注がれてゆくようだ。ヒリヒリとしたその衝撃が、もっともっと狂っちまいなよと嬉しくも痛い刺激を与えてゆく。ぶっ太い音の衝撃で、意識をガンガンに掻き乱して、掻き鳴らす音に乗せ、もっともっと狂わせて欲しくなる。

沸き上がる歓声。歪む美しい衝撃音に乗せ、村松が気持ちを浄化するように美しい歌を響かせる。その声は、確かに高揚していた。エモいなんて言葉では伝えきれない。心揺さぶる温かさに満ちていた。歌系ナンバーの『Recall』を通し、しばし優しく気持ちを揺らしてくれたのも嬉しい場面だった。

「散々待ったんだ俺たち、声聞かせてくれるか。一緒に歌おう」と上げた声を合図に、メンバーたちは『MAZE』を歌い奏でながら一緒に声を上げようと誘いかける。フロアでは、その呼びかけに応じるように高く掲げた手を大きく揺らす景色が生まれていた。後半には村松の声を受け、フロア中の人たちが「オーオオ!!」と声を上げ、沸きたい気持ちを一つに重ね合わせていた。タイトなビートがどんどん大きな唸りをあげてゆく。観客たちの声も、どんどん感情のボリュームを上げていく。

真っ赤な輝きに包まれた舞台の上で、彼らは胸に抱いた思いをしっとり届けるように『Red Light』を歌い奏でていた。とてもメロウでエモい楽曲だ。村松の歌に、耳と心が自然に惹かれていた。歌に酔いながら、髙く掲げた手を揺らし音に溺れていける。とても心地好いひとときだ。

凄まじいノイズを帯びたベースサウンドが炸裂。その音の衝撃に、歓喜の声を上げる観客たち。演奏は、次第に『Gravity』へと形を成してゆく。プロブレッシブでサイコヒステリックな演奏が次第に躍動した音の唸りに変わるのに合わせ、歌もエモさを増しだした。異形と正統、二つの表情が交差しながら、触れた人たちの気持ちを突き上げるエモーショナルな演奏を彼らは描きだす。難解でノイジックな装いを持ちながらも、胸をくすぐる歌に気持ちが引き寄せられていた。サビで曲が情感を増すにつれ、振り上がる拳の数も多くなる。その光景が最高だ。

大喜多の叩きだす破壊的なドラムの演奏を合図に、メンバーの気持ちも瞬時に高まる。沸騰した感情を彼らは『YOUTH City』にぶつけていた。エモーショナルさを抱きながらも、観客たちを煽るように歌う声に気持ちが嬉しく奮い立つ。ときに観客たちも声を張り上げて歌いながら、共に熱い衝撃のグルーヴを作りあげていた。感情を解き放つような開放感を持ちながらも唸りを上げる演奏に、身体中から熱か沸き立つ。その歌を、一緒にシンガロングしていたい。

熱を上げた景色の中へ、クールな装いを持って、ミドルメロウな『村雨の中で』が放たれた。爆発しそうな衝動を秘めた歌声や演奏が、スリリンングで心地よい。演奏が進むごとに、彼らは胸に抱いた熱を解き放つように歌い、音を荒らげていた。体感的な衝動も気持ちを揺さぶるが、心で思いを受け止め、魂を揺さぶる楽曲も嬉しい魅力だ。とはいえ、躍動した演奏は、十分身体を揺らしていた。

「叫べ、豊洲!!」の煽りを受け、フロア中から沸き立った絶叫。重いこん棒をぶんぶん振りまわすように、黒く重厚な音を『Rendaman』に乗せてぶつけてきた。沸き立つ気持ちのまま、今は意識を混濁させる音に乗せて狂えばいい。フロアから生まれたクラップも力に変えながら、メンバーらは重い衝撃を抱いた歌と演奏を思いきり振りまわすようにぶつけ続けていた。

歪んだギターの音を繋ぎに、彼らは『Out of Control』を突きつけた。NCIS流の最高にアッパーなダンスロックナンバーだ。村松が「いこうぜ!」と叫ぶ声に合わせ、フロア中の人たちが、これまで以上に身体を大きく揺らし、サビでは高揚を身に覚えながら、恍惚の宴に思いきり酔っていた。そこには、気持ちを一つにした人たちが大きく身体を揺さぶる景色が生まれていた。拳を振り上げ叫ぶ観客たちの姿の、なんてエモかったことか。

その熱狂へソリッドな衝撃を与えるように、続いて『Beginning』を演奏。胸を踊らせるサビ歌が、感情をどんどん高ぶらせる。このまま熱い衝動を覚えながら、いけるところまでアガりたくなる。絶叫へ向かって、ライブは、どんどん唸りを上げてゆく。そして…。

本編最後に演奏されたのは、『雪渓にて』。ここに生まれた熱狂を、次の舞台でも共に味わおうと約束を交わすように、クリーントーンな音を軸に、空間美を活かした世界観を作りあげていた。その隙間を塗って響く歌声が、ひと際胸に染み渡る。そのひと言ひと言をしっかりと抱きしめながら、ここに生まれた、高揚した物語を、ひとまず胸に仕舞い込んでいった。終盤に生まれた高揚のグルーヴを生み出す演奏も最高にエモかった。

「今日みたいな日が希望です」と、村松はアンコールで語っていた。そして、最後に『Isolation』を演奏。曲が始まった途端、これまで以上に沸き立つ観客たち。誰もが感情のストッパーを叩き壊し、声を荒らげ、演奏に同化してゆく。 『Isolation』が場内中の熱気を吸い込み、どんどん脹らみ続ける。沸きだす衝動のまま、とにかく騒ぎ倒したい。誰もが理性を消し去り、気持ちが沸き立つままに騒ぎ、吠えまくっていた。そう、ここには彼らが求めたあるべき景色が生まれていた。Nothing’s Carved In Stoneが取り戻したかった景色が、ここにはしっかりと生きていた。

TEXT:長澤智典
PHOTO:RYOTARO KAWASHIMA

《SET LIST》
  1. 1.Milestone
  2. 2.Cold Reason
  3. 3.Mythology
  4. 4.Deeper,Deeper
  5. 5.Chaotic Imagination
  6. 6.Diachronic
  7. 7.Moving In Slow-Motion
  8. 8.Fuel
  9. 9.Recall
  10. 10.MAZE
  11. 11.Red Light
  12. 12.Gravity
  13. 13.YOUTH City
  14. 14.村雨の中で
  15. 15.Rendaman
  16. 16.Out of Control
  17. 17.Beginning
  18. 18.雪渓にて
  19. -ENCORE-
  20. EN.Isolation

楽器メーカーブースレポート Epiphoneブース

Nothing’s Carved In Stone

SPECIAL ONE-MAN LIVE "BEGINNING 2026” feat.『echo』 2026.2.27開催!

日程:2026.2.27(金)
会場:豊洲PIT
OPEN 18:00 / START 19:00
・スタンディング:5,500円(税込)
※小学生以上チケット必要
・学割スタンディング:3,800円(税込)
※小学生・中学生・高校生・高等専門学校生・専門学生・大学生の方が対象のチケットとなります。

▼チケット一般発売中!
e+:https://eplus.jp/ncis/
ぴあ:https://w.pia.jp/t/ncis/
ローチケ:https://l-tike.com/ncis/

Nothing’s Carved In Stone "Fire Inside Us Tour” 開催!

・スタンディング:5,500円(税込)
※小学生以上チケット必要
・学割スタンディング:3,800円(税込)
※小学生・中学生・高校生・高等専門学校生・専門学生・大学生の方が対象のチケットとなります。

▼プレイガイド最速先⾏受付中
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受付期間:2月4日(水)12:00〜2月16日(月)23:59

12th Album『Fire Inside Us』2026.3.4 Release!!

【初回限定盤】CD+Blu-ray
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