撮影:hiromu inoue、kota aoki 取材・文:田山雄士

去年の渋谷duo公演のときは、今のメンバーで音楽をやるのが大好きだから、そんな時間がずっと続けばっていう気持ちが主な原動力になっていたんですけど、いろんな仲間たちに出会って、いろんな対バンを経験して、私の中でまた違った感情が生まれました。この4人の音楽で、観てくれるあなたにもっと伝えられることが増えたらいいなと思ったんです

自身に訪れている心境の大きな変化をそう語っていたCanaco(Vo&Gu)をはじめ、Kaho(Gu)、Ayano(Ba)、Mimori(Dr)の演奏を観ていても、バンドが新たなフェーズに入ったのがわかるような、彼女たちの著しい成長がひしひしと感じられるライブだった。

5月から回ってきた1stアルバム『fleuraison』のリリースツアーのファイナルは、fleufleuにとって最大キャパとなる渋谷CLUB QUATTRO。新型コロナウイルスの感染拡大が依然として深刻な状況にもかかわらず、会場にはたくさんの観客が詰めかけ、今か今かと開演の時を待ちわびている。

そして、新曲『聲』のMVをベースにしたカラフルな衣装を纏って4人がステージに登場。Mimoriのカウントで始まる『薔薇』から、いよいよツアーファイナルの幕が切って落とされた。イントロで「最高の日にしましょう!」とCanacoが呼びかけ、KahoとAyanoがすぐさまお立ち台に上がって士気を煽ると、あっという間にフロアは無敵のムードで包まれる。fleufleuのライブを観るのは、3月の代官山UNITでのワンマン以来だったが、“5ヵ月でこんなにも変わるのか!”と驚愕するほど、これまでの彼女たちとは音の厚みが明らかに違う。

Canaco(Vo&Gu)

またね』『Daydream Lover』と明るくフレッシュに聴かせる中、アイコンタクトを取りながら自然と笑みがこぼれるメンバーの表情もいい感じで、息ぴったりの演奏からはそこはかとなく自信が垣間見られる。すごく堂々とステージに上がっていて、めちゃくちゃ楽しそうにライブをしている。立つべくして立ったクアトロの舞台、とも思えてくるくらいに、このツアーで磨き込まれたバンドのアンサンブルは美しく、そんな4人の進化を目の当たりにすれば、オーディエンスも歓喜の嵐。ハンズアップして熱狂するしかない。

Ayano(Ba)

圧倒されているうちに、『はじまりの瞬間』『君の所為』までの序盤が終了。ポップなナンバーを中心にノンストップで駆け抜けたあと、「あっつい! 過去イチで汗かいてる気がする(笑)。お集まりいただき、本当にありがとうございます。大変な状況下でのツアーなのに、これだけ多くのみなさんが渋谷CLUB QUATTROに来る選択をしてくれたのがすごく嬉しいです。もちろん、どうしても来られなかった方もいて……“行けない”というDMをもらって、むしろ私が悔しくなっちゃったりしてね。その人たちのためにも、ここにいる全員で今日を楽しんでいきたいと思います」と、Canacoが挨拶した。

Mimori(Dr)

続いては、テンポをグッと落として溜めの効いたサウンドでアプローチする4人。光り輝くミラーボールとともに披露した『メリーゴーランド』では、Mimoriのムーディなシンバル使いとAyanoの浮遊感を湛えたうねるベースラインが、fleufleu屈指のバラード『マボロシ』では、Canacoによる冒頭のアカペラとKahoの空間系ディストーションが際立ち、個々のカラーが豊かに見えてくる。

Kaho(Gu)

さらに『夏の忘れモノ』『ミッドサマーマジック』のサマーチューン連打で、お次は爽快さをたっぷりと演出。8月9日にリリースされたばかりの2ndシングルからの新曲『ミッドサマーマジック』は、ワイパーして盛り上がるオーディエンスのリアクションによってとりわけ一体感が生まれ、ハンドマイクで歌うCanacoの躍動、Kahoのファンキーなギターカッティングが常夏気分を高めてくれた。

さらに勢いを増すライブ後半、そしてクライマックスへ

fleufleu

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