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そして、再びバンドセットに戻った後半のノンストップで聴かせるパフォーマンスが圧巻だった。先程の空気をいい感じに受けながら『またね』『Daydream Lover』などでポップさを全面に出したかと思えば、CanacoとKahoがメタリックなツインタッピングで魅せる爆発力に富んだインストセッションでフロアを大いに沸かせ、タオル回しが起こった『ヨマイゴト』のようなロック色の強いナンバーへと華麗に繋げていく一連の流れはお見事。

『ALLY』の“居場所ならここにあって”でステージを指さすCanacoの振る舞い、『嫌い』で挟み込まれたそれぞれのスリリングなソロ、背中合わせで熱く演奏するAyanoとCanacoの姿……素晴らしい瞬間が次々に訪れ、この日のfleufleuはライブバンドであることをこれでもかと強烈に印象づけた。

「ケガもなく風邪もなく今日を無事に迎えられたことが嬉しいです。そして、こんなに集まってくれて、ここまで盛り上がってくれて、本当にありがとうございます。これからも召集する日がたくさんあると思うので、ぜひよろしくお願いします！」（Kaho）

「今日はCanacoのお誕生日はもちろん、ツアーのプレパーティーということでね。ツアーが決まってるんです。こうやって新しい一歩を、みなさんといっしょにこれからも作っていけたらいいなと思ってます」（Ayano）

「いつも素敵な景色を見せていただいて本当にありがたいし、みんながいい顔で観てくれてるのがとても嬉しいです。またここから始まるぞという気持ちなので、新たに出会う人たちを巻き込みながら、もっともっとfleufleuをいっしょに盛り上げていってください」（Mimori）

「去年の3月16日にfleufleuの初めてのワンマンをSHIBUYA DIVEでやったんですけど、振り返ってみるとすごく中身がいっぱい詰まった一年で。それはメンバーのおかげであり、ライブに足を運んで応援してくださるみなさんのおかげです。こうして今UNITに立てているのは、本当にすごいことだと思います！」（Canaco）

メンバー全員がオーディエンスにそれぞれ感謝を告げ、本編ラストは『下の名前で呼ばないで』。去年までイベントタイトルに引用していた楽曲を颯爽と鳴らし、4人は大盛況のうちにステージを後にした。

ニューグッズのTシャツを着て再登場したアンコールでは、“まだ見ぬ未来が待ってる”という歌詞がちりばめられているなど、バンドが前へ前へと突き進んでいくさまが想像できる、fleufleuの新たなテーマソングになっていきそうな新曲『聲』を初披露。Canaco曰く「これまではあまりポジティブな気持ちで曲を書いてこなかったけど、ここ一年のいろんな経験を通して、ただ自分が好きでやってきた音楽が誰かの背中を押してあげられたりもするんだなと。何かをがんばるあなたのために、今日この場所で前向きな曲を届けたいと思いました」とのことで、楽曲の仕上がりはもちろん、そんな心境の変化を耳にして、彼女たちへの期待がまた大きく膨らんだファンも多かったのではないだろうか。

さらに、春らしさの薫る『SPICA』でUNITを気持ちよく揺らし、ダブルアンコールにも応えたfleufleu。最後は「途中から来た人もいると思うので！」ともう一度『薔薇』を演奏して、約2時間に及ぶライブを締め括った。

5月からは「fleufleu Presents We Live As One 2022 fleuraison Release Tour」をスタートさせ、新たな目標に掲げたファイナル＝8月11日（木・祝）の渋谷CLUB QUATTRO公演に向かって邁進していく。バンドが間違いなく大きな飛躍を遂げるであろうこのツアーを、ぜひ目撃してほしい。

写真：hiromu inoue、kota aoki
取材・文：田山雄士

メンバー使用楽器・機材紹介！

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