2019.5.24@渋谷 duo MUSIC EXCHANGE “chay’s room vol. 12 ~One Mic, One guitar~”ライブレポート

chayの部屋へようこそ。アコギを手に、あなたに歌を届けてみました。

「chay’s room」の第一回目を開催したのが渋谷 duo MUSIC EXCHANGE。久しぶりに、始まりの地へ戻っての開催になった通算12回目となる「chay’s room」が、5月24日に渋谷 duo MUSIC EXCHANGEで開催された。

 タイトルへ「chay’s room vol. 12 〜One Mic, One guitar vol. 12 〜」と名付けたように、 「chay’s room」は、ステージ上に自分の部屋を再現。そこへ仲間たちを招き入れ、弾き語りで歌を披露する、まさに「One Mic, One guitar」スタイルでのライブ。chayが演奏を行う際に座る白いソファも、自宅から持ってきたもの。小さなテーブルやランプシェード、床にたくさん並べたキャンドルライトなど、とてもお洒落でムードたっぷりな空間がそこには生まれていた。他にも、ハート型のホールのアコギ(Zeimaitis Z-JHW/LIMITED)や、たくさんのハートをネックやホールのまわりにあしらったマーチンの000-15M Heart Custom、エレピなど、アーティストらしく、当たり前のように楽器もその空間に溶け込んでいたことも伝えておこう。

 部屋に入り、ソファに座ったchayは、手にしたアコギの弦をおもむろに弾きだした。爽やかな音色を軽やかに響かせるギターが連れてきた歌が、『あなたに恋をしてみました』。ときめく恋心が気持ちを桜色へ染め上げるように、chayの歌声が、触れた人たちの心も桜色に染めてゆく。恋の魔法にかかったときの症状にも似たワクワクとしたときめきが、胸の中へどんどん広がりだす。彼女と一緒に歌を口ずさむ人たちもフロアのあちこちにいたように、一緒にときめきを重ね合わせたかった気持ちも、納得だ。

「1.2.3.4」の掛け声を合図に、chayは、軽快にアコギをストロークし始めた。奏でたのが、3rdシングルの『Twinkle Days』。心地好い音色と一緒に走り出した演奏に合わせ、フロア中から起きた手拍子。馳せる気持ちを投影した演奏とは裏腹に、chayは、溜め込んだ気持ちをしっかり届けるように歌いかける。爽やかな風を運ぶ演奏の上で少しずつ気持ちを解き放つように歌うchayの声に、心は嬉しく惹かれていた。

「今日は、わたしのお部屋に来てくださってありがとうございます。リラックスした気分で楽しんでください。今回は、「春を詰め込んだライブ」にしようと思っています。春はいろんなことが始まる季節。恋を始めることも、そうかも知れないですよね」

 そんな言葉を受けて披露したのが、10枚目のシングル曲『恋のはじまりはいつも突然に』。chayは笑みを浮かべ、優しくギターをストロークしながら、恋が始まるときの”ときめいた感情”をこの空間へ呼び入れてゆく。歌と演奏が進むごと気持ちが薄紅色へ染まり出すのも、小さな期待感を胸いっぱいに集めてくれたからか。

 続く『ずっときっと叶う』では、訪れた人たちと歌を交わす光景も登場。誰もが恋する勇気を心へチャージするように、手拍子をしながらchayと一緒に歌声を上げていた。その熱は、互いの気持ちを一つにするのはもちろん、楽曲が進むごとに心に未来へ進む力が膨らんでゆく感覚を、確かに感じさせてくれた。

 「次に披露するのは、幸せという想いを込めたくて作った曲です。幸せというのは、自分の心が決めること。誰が何を言おうと、自分が幸せと思えばそれが幸せということだと思います。みんなが思う幸せと重ね合わせ聴いてください」

伸び伸びとした、しかもハイトーンな歌声を響かせchayが届けたのが、『それでしあわせ』。澄み渡る美しい歌声と、深みを覚えるギターの音色。自分が信じた幸せを確かめるように歌うその声が、深みを持った演奏を通し、心を幸せな色へじんわりと染め上げていった。深く壮麗に広がる演奏へ、優しい歌声が胸に染み込むよう届いていた。 

 「みんなのことを想い浮かべながら書いた曲です。この歌を通して、心を癒してあげられるようにと書きました」

ギターの弦を優しく爪弾きながら、この会場へ足を運んでくれた人たちの側へ寄り添うように、chayは『YOU』を歌いだした。どの歌も、舞台と客席という見えない壁を取り払い、目の前で語りかけてゆく感覚を覚えていたが、とくにこの曲へ触れているときは、目の前でchayに励まされている気持ちを強く感じていた。そうやって温もりを覚える歌が、とても愛おしかった。

 会場へ訪れたファンの人たちが書いた「chayへのメッセージ」を読み上げるコーナーを挟み、ここからは、春をテーマにしたカバー曲を披露。最初に届けたのが、夢を持って上京したからこそ、故郷にいるみんなへも頑張っている自分の気持ちが届くようにと願いを込めた、槙原敬之の『遠く遠く』。chay自身は東京出身とはいえ、東京には地方から夢を抱いて上京した人たちも多い。だからこそ、同じ想いを抱く人たちの心へエールを送るようにと、彼女は輝きを降り注ぎながら『春の歌』を届けてくれた。力強い歌声と演奏を通し、chayは触れた人たちの気持ちの中へ、未来へ突き進む力を注入してくれた。何より、その優しさが嬉しかった。

 ここからは、ループマシン(ルーパー)を用いたコーナーへ。その場で奏でた一つ一つの音色を重ね合わせ多重録音をしながら演奏を行う、弾き語りライブだからこそ表現出来るパフォーマンスをchayは描き始めた。ここで披露したのが、洋楽のカバー曲たち。

弾き語り演奏を軸に据えたThe Policeの『Every Breath You Take』では、終盤にいくつもの音を重ね合わせ美しい旋律のハーモニーを描けば、Ed Sheeranの『Shape of you』では、弦を掻き鳴らす音やアコギのボディを叩く音、いくつもの旋律など、最初にその場で演奏を重ね合わせる多重録音を行い、ループし続ける演奏に合わせ歌を披露するスタイルでライブを行った。みずからのコーラスのみならず、ときには、観客たちの手拍子や歌声もその場で録音し、多重録音の中へ取り込んでいたように、その場だけにしか生まれない空気を持って演奏を作りあげるループマシンを用いたライブも、chayの弾き語りライブに於いての嬉しい見どころになっているのは間違いない。

続く、最新シングル曲『大切な色彩』でも、chayはループマシンを用いて演奏を作り出せば、その演奏に合わせ、『大切な色彩』に描き出した”青春”という気持ちを、感情的な歌声に乗せ届けてくれた。青春とは、その大切さや眩しさへ気づくことなく過ぎ去ってゆくもの。同時に青春は、燃え盛る情熱さえ消えなければ、何時までだって求め続けていけるもの。chayは、あなたにとっての大切な色彩(青春)は何ですかと語りかけてゆく。その答えを出すのは、この歌に触れた一人一人だったことも、ここに書き記しておこう。

 最後にchayは、「みんなとの出会いに感謝して」と語りながら、まだデビューの夢もつかんでいない頃、路上で弾き語りをしながら歌っていた『together』を届けてくれた。あえて、みずからの原点となる楽曲を最後に歌うことで、夢を始める”春”というテーマにも繋がるメッセージを提示。その歌声も、胸にジンと染みていた。

 アンコールでは、エレピを演奏。「大切な人のことを想い浮かべて聴いて欲しい」と語ったうえで、最新シングル『大切な色彩』のカップリングに収録していた『With』をchayは届けてくれた。奏でる優しいエレピの音色の一つ一つが、彼女が零す嬉し涙のようにも感じられた。

この日のライブを通し、chayは「春」をテーマに、夢を追い求めることと、その気持ちを支えてゆく仲間たちとの繋がりの大切さを改めて教えてくれた。とてもフレンドリーな空間だった。その中で笑顔を浮かべながら楽しいひとときを過ごしながら、改めてあのときを振り返ったときに、いろんな想いが心を巡っていた。そんな気持ちに心を染め上げてくれたchayへ、素直に感謝しchay(たい)。

取材・文:長澤智典
機材撮影:小野寺将也

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