2019.4.10-11@日本武道館 JOHN MAYER ジョン・メイヤー
アーティスト・レビュー

竹内アンナ

DAY 1 2019.4.10 WED

「どんなに感動したって絶対泣かないぞ。しっかりと演奏を堪能するんだ」と鼻息荒く意気込んだ矢先に、一曲目から大号泣することはお約束だろうか。
それも仕方ない。なんてったって自分の人生を大きく変えるきっかけを作ってくれた人が実際に目の前で、痺れるようなギタープレイとスモーキーな歌声を聴かせてくれているのだから。3時間にも及ぶライヴのセットリストは新旧織り交ぜのサラダボウル。アルバムごとにジョンが自分自身の音楽を追求し、アップデートしているのが改めてよく分かる構成になっていた。
そして今回のサプライズはなんといっても、盟友エド・シーランの登場に他ならないだろう。会場のボルテージは更に急上昇。2人でセッションした『Belief』と『Thinking out loud』は、お互いが音楽的にそして人間的にリスペクトしいてる様子が聴いてとれるような極上の時間だった。どの瞬間を切り取っても、ジョンのギタープレイには情緒的で人の心を動かす衝動を熱く感じた。
アンコールの『Gravity』で揺れるような、そして燃えるようなギターソロを武道館に余すことなく響かせたジョン・メイヤーは激しい余韻と、二日目への期待を私たちに残したまま爽快と去っていった。

DAY 2 2019.4.11 THU

「今日こそは泣かないぞ。夢のような時間を1秒たりとも無駄にはしちゃいけない」そう言って、グッと来る瞬間を何度も乗り越え、涙無しでなんとか持ち堪えた2日目。故に昨日よりは2%くらいは冷静にライヴを観れたと思う(それでも終始ジタバタするくらい大興奮だ)。
セットリストの総入れ替えを経て、今日も情熱的なステージパフォーマンスを披露してくれた。それがより顕著に目立つのは、今回のシンプルな構成が大きく貢献しているように思える。派手なライティングがなければ、驚きの演出や曲間の繋ぎも特にない。故に、素晴らしいバンドメンバーたちとジョン・メイヤーが作り出す音一つ一つに集中して、そして安心して酔いしれることができた。
中盤のアコースティックコーナーでは、ギター1本で圧巻の『Neon』弾き語りを披露し、会場をグルーヴと歓声の渦に巻き込んだ。何度目を凝らして見ても、全く理解不能な超絶技巧プレー。「ギターが大好きだ!」そんな声が聞こえてくるかのように、ジョンの指先と音の粒たちからビシビシと伝わる。これぞ、ワンアンドオンリー。
曲を純粋に楽しむ人たちには踊ったり揺れたりするグルーヴを、「カッコいい!」と黄色い声を上げる人にはクールなパフォーマンスを、そして必死でギタープレイに食らいつくギターキッズたちには火をつけて、スーパーギターヒーロー、ジョン・メイヤーの来日公演は幕を閉じた。そしてわたしはやっぱり泣いた。

竹内アンナ

初のビルボードライブツアーが決定!

デビュー5周年を迎えた竹内アンナが自身初のビルボードライブツアーが決定!
東京、大阪、横浜の3ヵ所を巡るこのツアー、バックバンドはネオソウルやジャズをルーツとしたインターナショナルなグループ「パジャマで海なんかいかない」ことPAJAUMIが務めます。

<竹内アンナ Billboard Live Tour 2024>
2024/3/1(金) ビルボードライブ東京
2024/3/8(金) ビルボードライブ大阪
2024/3/20(水・祝) ビルボードライブ横浜

チケット情報等詳細はこちら
https://takeuchianna.com/news/#104709

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