歌が歌いたかったけど、自分では才能があると思ってなかった

―その後高校に行ってからは?

高校は軽音部には一応入ったんですけど、ギターを弾かず。

ビジュアル系の曲もやったし、それこそ…爆風スランプとかブルーハーツとか、あと、AIR JAMの世代なんで、そこから先は日本のバンドだとHUSKING BEE、BRAHMANとかそういうのをコピーしましたね。

―それはボーカルとしてですか?

BRAHMANとかハスキン(HUSKING BEE)に関してはギターも弾いてました。コピーしたくなって。

―その時使ってたギターはどんなものだったんですか?

えっと、高3ぐらいで多分GibsonのLes Paul Standardを買いました。

―それが一番最初にご自分で買ったギターですか?

えっとね、自分で最初に買ったやつは、Fender Japanの真っ赤なテレキャスター買いました。高1だったと思います。メイプル指板でCandy Apple Red。白いラインが入ってる…

―Telecaster Customですよね?かっこいいですね。

あれ、かっこいいんですよ。買って、3年後ぐらいに女の子が欲しいって言うんであげちゃったんですけど。で、2本目がさっきのレスポールで。高3か、(高校卒業後)スポーツトレーナーの専門学校行ってたんですけど、その時には買ってるはずなんで、どっちか、そこら辺だと思います。

―スポーツトレーナーってことは運動もなさっていたんですか?

中学はサッカー部で、高校は帰宅部です。軽音部にたまに顔出すぐらい。

―なのになぜ?

スポーツは好きだったんですよ。高校の頃、家に帰んないとか多少ヤンチャしてた時期があったんで、結構親に迷惑を掛けたなと思って真面目な道を進まなきゃいけないなーって考えて。で、何が好きなんだろうって考えたらスポーツだったんですよ。

歌が歌いたかったんですけど、自分では才能があると思ってなかったんで。ああいうのって超天才しかできないって思い込んでたし、やっちゃいかんなって思って。っていうのがあって、自分はスポーツできないからスポーツをする人の手助けをする職業に就こうかなと思って。

―でも、専門学校に通いながらもバンドは続けていたんですか?

バンドは続けてました。コピバンみたいな感じでしたね。

―それはどういうメンバーだったんですか?

今のABSTRACT MASHのドラムと。あいつとは幼馴染なんですよ。中2ぐらいのときに出会って、それからずっと一緒にいるんで。

―同じ中学校だったんですか?

いや、それも違うんですけど地元が近くて。たまたま出会って。で、高校も違うんですけど仲良くて。ABSTRACT MASHのメンバーはあいつの高校の同級生なんですけど。

そうそうそう…当時組んでたバンドはそのドラムと他の二人もそいつの高校の同級生ですね(ABSTRACT MASHのメンバーとは)また別の。軽音が流行ってたんですよ。そいつ、榊巻(雄太)って言うんですけど、榊巻の学校では。

―専門学校ってことは2年間なわけですよね?

はい。そうです。その間に、オリジナル作るようなバンド、AGENT ORANGEってバンドをやったんですけど、まぁ別にあんまパッとしないっていうのも自分たちで分かってたんで。

で、専門終わって僕は整形外科に就職しまして。お爺ちゃんお婆ちゃんとか怪我した高校生とかをリハビリして治してあげるみたいなところで2年間働いて。

でもまぁ、就職してる間もバンドはやってたんですよ。やってたら、ライブとか見た友達が連絡をくれて。今のABSTRACT MASHのベースなんですけど。そのベースと今のアブストのギターは別のバンドをやってて。本八幡サードステージっていうところで、箱の推しバンドみたいになるじゃないですか?その、“地元で頑張ってます!”みたいなバンドでやってて。だから、俺からするとめっちゃキラキラしてる友達だったんですけど。

その友達から連絡が来て、お前のボーカルでやりたいからやらない?新しくバンド組むからやろうぜって言ってくれて。

それを聞いて、就職してる身でやるよっていうのもなんか失礼だなと思って。やるなら本気でやらないとなぁ…と思って。ちょうど仕事辞めたかったのもあって、で辞めてアブストに入ったんですよ。

で、ドラムが当時ハイキックスっていう青春パンクバンドでインディーズで頑張ってたんで。そのドラムを呼んでABSTRACT MASHを組んだっていう。それが、多分2002~3年ですね。

―そうして、ABSTRACT MASHをやっていたわけですけど、いつ頃まででしたっけ?

休止したのが、8年ぐらい前…2011年の5月に休止してると思います。

―ナッシングス(Nothing’s Carved In Stone)が2009年からだからちょっと時期は被って活動していたんですね。

『echo』が出る直前まで被ってやってました。だから、アルバム換算で言うと2年とかだけど、実際活動してるのだと3年ちょいやってると思います。

―ABSTRACT MASHからナッシングスに行くのはどういう流れだったんですか?

22、3歳ぐらいでアブストをはじめて。26ぐらいのときにライブハウスでライブしてたら真一(生形真一/Gt)とオニィ(大喜多崇規/Dr)が見に来ていて。エルレがちょうど休止してたのは勿論僕らも知ってるんで。「ヤベェじゃん」っつって。「マジ?プロデュース来たぜ?俺たちに」「ウブさんだったら最高じゃん」って言ってたら、引き抜きの話だったんですよ(笑)

でも、引き抜きだったら行かないって自分の中で決めていて。「アブストの活動メインでやっていいからナッシングスでも歌ってくれない?」って当時は真一が言ってくれたんで、じゃあやりますってなりました。

―それからもう10年経っていますけど、先程仰っていた高校卒業する頃に抱いていたという「歌を歌うのなんて特別な人じゃないとできない」という思いが、いつ頃から「自分も歌ってもいいんだ」と思えるようになったというのはありますか?

結構難しいですね。その都度、今でもまぁ思いきれてない部分もあるし。分からないですけど…でも、アブスト始めるときに、誘ってくれた彼らは、いろんな界隈で自分たちの車で米炊きながら地方回ってツアーをしてるような友達じゃないですか。それだけいろんなボーカルを見てるはずなんで、その友達が俺に声をかけるってことは、理由があるっていうのが分かったから。

自分から見てもかっこいい友達だったから、それは嬉しかったし、自分ももしかしたらそうなのかもなとはその時に思い始めてました。っていうか、その時はそう思ってたんだと思う。じゃなきゃ、やるって言えないし。

―もうひとつお聞きしたいのは、拓さんが書く詞についてです。バンドでオリジナル曲をやるようになって、最初から詞を書いてたんですか?

ABSTRACT MASHで詞を書き始めた時のことは覚えてますね。そっから書き始めました。

―歌詞に対して、「あ、俺って結構書けるな」と感じましたか?

書けるなって言うよりは書けた喜びが大きかったです。書けて、「やった!俺書けるんだ!!」って言うよりは「絶対に良い!」みたいに思っちゃたんですよね。そん時に。それがデカかったですね。

―それがバチッと自分の思いと世の中と合致した、ビビッと来た瞬間っていうのはどの瞬間ですか?

いやー、ないですけどね。世の中と合致した瞬間は今でも無いです。

―いつもナッシングスのライブはビビッと感じますよ。

本当ですか?(笑)

―ファンも、ステージ上の方々も何か感じあってる…

わかりました!その、聞かれてることを限定して答え過ぎたなと思ったんですけど。

僕たちのストーリーを結構今はナッシングスに投影して書いてるとこがあるんで。4人のストーリー、バンドのストーリー。そういうものをナッシングスのファンと今共有できてるって言うのは…いつ頃からだろう…『Red Light』以降ですかね。やっぱ日本語詞が増えてきて以降、かな。あとはやっぱり、バンドと10年で9枚アルバムを出してるじゃないですか。だから必然的に、生形の歌詞を歌う回数も、多分世の中で一番僕が歌ってるじゃないですか。で、みんなで同じ経験をしてきたバンドなんで。一枚目に書いてた頃の生形の歌詞とかも、もうなんか自分の世界観になってきてるんですかね。

だから、そういうのを含めて、なんか今は、共有できてるなっていうのは思いますね。ファンとも。


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想像力のレベルを常に高く持って、それに合わせて自分を作っていく日々

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01.Deeper,Deeper
02.Recall
03.Flame
04.No Turning Back
05.Beautiful Life
06.Walk
07.Impermanence
08.Wonderer
09.We’re Still Dreaming
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