自分はもっといけるんじゃないかなって思いたかった

―そのオーディションで結成されたバンド名ってなんでしたっけ?

土屋:「HI LOCKATION MARKETS」っていう。「ハイロケ」って言われてたんですけど。特にこの名前に意味はなかったんですけど、当時スタッフの人も若かったんで、割とノリと言うか、変な名前の方が耳に残るから「なんとかマーケッツ」みたいなのでいいんじゃない?みたいな感じで(笑)。後から、“高みを目指す”とか、“高い景色を見に行こう”みたいな意味を付けて。それでデビューしたのが28歳ぐらいになるんですよね。結局1年間ぐらいオーディションだなんだってやってたので。

―そのバンドの活動的にはどんな感じだったんですか?リリースして…

土屋:リリースやって、全国ツアーやって、テレビ出て、ラジオ出てみたいなのは色々やらせてもらいました。事務所がホリプロで、レーベルがワーナーさんだったんで、その力はすごくあって、雑誌にも割とずっとレギュラーで出させてもらったり。それこそ、当時PATi-PATiって雑誌があって、元々オーディションもPATi-PATiが入ってたんですよ。ワーナーとPATi-PATiさんで企画して、表紙を飾れるようなバンドを作ろうみたいな。だからPATi-PATiにはほとんどずっと出てました。結局表紙はやらせてもらえなかったんですけど、結構ページは割いてもらってすごく感謝してます。事務所も、ホリプロは音楽を最近やってなくて、バンドをやりたいって言って頂いて。だから2008年から3年間ぐらいですかね。その間はもうずっとライブ三昧でした。

―リリースは何枚ぐらいしたんですか?

土屋:リリースは、アルバムが2枚ぐらいかな。その間に何曲かシングルも出て。僕もちょっと書かせてもらったのが、それこそ今もやってる『ぐるナイ』のエンディングに選んでもらったりとか。当時ホリプロの若手の俳優さん―今はもうすごい有名になってますけど―の舞台の音楽を僕が書いたりとか。一番は、斎藤工くんが初めて主演するテレ東の『最上の命医』っていうドラマがあったんですけど、それのオープニングなんかも当時やらせてもらいましたね。

―その曲は土屋さんが書いたんですか?

土屋:それは僕じゃなかったんですけど。それがバンドでの活動の最後の方にあって。一番最後にあったのが、まだ出始めの頃のSCANDALと『NEXT BREAK!!』っていう番組を東京MXでやって。ソニーとワーナーそれぞれ新人で。僕らは全然ブレイクしてないんですけど、SCANDALはもうガーンといきましたけど(笑)。

―そして、バンドを辞められたんですね。

土屋:3年ぐらいやってたらもう30歳超えちゃって。でも、バンドの活動も正直だんだんインディーズ感が出てきちゃったと言うか。だんだんライブがドサ回りみたいな、ハイエース1台で回れみたいな。もうキーボードが横に突き刺さってるみたいに積んであって、もうずっと変な体勢で(笑)。それで47都道府県回ったんですよ。そういう風に全国ツアーやったりしてたときに、自分も30歳超えたぐらいからちょっと考えはじめるのと、なんかメジャー感が無くなってきちゃったなみたいなのと、しかもそっから何かが跳ねるっていう感じも僕的にはちょっとしなかったんですよ。それで、ここでいいのか、もっと何か自分でできることは無いのか、とか考えて。やっぱり、良くも悪くも最初にglobeみたいなので華やかなところでやれたものが残ってたから、なんか自分はもっといけるんじゃないかなって思いたかったんですよね。ここで終わるんじゃなくて。それで結局、もう辞めますって言って。

―バンドの解散ではなくて、脱退っていう形だったんですね。

土屋:僕が最初に抜けるって言ったんです。僕がそこまであんまりモチベーションを保てなかったっていうのもあって。もうちょっと、すごくプロフェッショナルなストイックな状況でやりたいって言うか、ちょっと良くも悪くも仲良しこよし感がちょっとあるのかなみたいな。もうちょっと厳しくてもいいのかなと思ったんです。

―で、そのバンドでの活動が終了して。

土屋:辞めますって言ったんですけど、ツアーとリリースが決まってるからとりあえずそれが終わったらもう1回考えてくれないかって言われて。で、そのタイミングが来たときに辞めますって言って。それで辞めたんですね。でも、このメジャーでの活動で多くの経験をさせてもらったことは今も活きています。なので、事務所やレーベルのスタッフの方々、バンドメンバー、応援してくれたファンの方々にとても感謝しています。それが31歳ぐらいですかね。で、辞めた直後にKAT-TUNのサポートのオーディションがあったんです。

―そのKAT-TUNのサポートのオーディションはどこで情報を?

土屋:当時ハイロケでデビューしたときに対バンしてる子で仲良い子がいたんですよ。対バンして意気投合して。しかも、すごい年下だったし時期は被ってなかったんですけどメーザー出身だったんです。仲良くなって普通に遊ぶようにもなって。で、彼はずっとジャニーズの仕事をしてたんですよ。堂本光一さんとか、関ジャニとかやってて。僕らと一緒に遊びに行く前に「ちょっと今リハしてたわ」みたいな。すげーなぁと思ってて。そしたら僕がバンド辞めたのも知ってて、ちょうどKAT-TUNがジャニーズじゃないバンドメンバーでツアーをやりたいからオーディションがあるぞっていう。「ツッチーやらないっすか?」って言われて。で、やりたいって言ってオーディションを受けに行ったんです。

―オーディションはどんな感じだったんですか?

土屋:最初、KAT-TUNの曲はあんまり知らなかったんですけど、その紹介してくれたやつから「大丈夫ですよ。みんなでセッションみたいなのやるだけなんで」って聞いてたんです。でもいざ行ってみたら、ガッツリKAT-TUNの曲をやったんですよ(笑)。お前―!と思いながら(笑)。その場で譜面渡されて、玉譜が書いてあって。ギターは二人一組にさせられて、あとドラムとベースの人もそれぞれ来てて、それがランダムに組み合わせられるんです。で、多分対応力を見るためにわざとやってるんだと思うんですけど、「今からこれ直します」って言って、「ここをカットして、これを2回、リピートを何回に増やして、ここでソロを順番に回してください」みたいなのをバーっと言っていって、それをやっていくんです。それで自分の順番が来て、ソロ回しのときに設定がおかしくなっちゃってたみたいで、めっちゃ爆音になっちゃったんですよ。でもいいやと思って弾いたら、なんかちょっとこいつ度胸有るなみたいな感じになったみたいで(笑)。それで、その日にすぐ電話が掛かってきたんです。

だから、デビューしたバンドを辞めた直後にいきなり今度はKAT-TUNが決まって。それでもう僕はやっぱりこっちに来て良かったと思ったんですよ。辞めて、自分の運勢が変わるって言うか。前は、大学から就職しないで専門に行ったときにglobeがすぐできて。だから、僕結構直感を大事にしてるんです。やっぱり辞めた方がいいと思ったときって、すごいパワーを抑えられてる感じがあるんですよ。で、それが抜けた瞬間にパコーンって何かが開けるとチャンスがすごく来てくれて。オーディションを受けて、そのままツアー、結構多かったと思うんですけど、確か20何本回って。自分たちのバンドのときは多くて数百人だったのに、今度KAT-TUNは最低でも1万人以上になっちゃって(笑)。最初1音出すのめっちゃ怖かったですよ(笑)。

―その、KAT-TUNのオーディションで爆音になっちゃった原因ってなんだったんですか?

土屋:それは多分単純に設定のレベルが上がっちゃったんじゃないですかね。移動して、急いでセッティングして。で、踏んだらブーストがちょっとでっかくなりすぎちゃって(笑)。でも、まぁいいやと思って。そのまま弾いちゃえみたいな。勿論、その場のプレイだけじゃなくて今までの経歴も見てもらったんだと思うんですけどね。「やった!これで俺もジャニーズの仲間になれる」みたいな感じで、そっからツアーを回って。

―東京ドームでも弾いたんですよね。

土屋:本当にいきなり。2012年に。本当にバンドを辞めた次の年です。あれ?みたいな(笑)。なんだここは!?みたいな(笑)。すごいとこ来ちゃったなって。でもやっぱりスタッフも多いし照明とかステージも大掛かりで、僕がストイックに追い込んだ理由って言うか、プロフェッショナルな気持ちになりたかったから、本当に良かったなと思って。大変ではあったんですけど、これがやりたかったんだなっていうのは当時はめちゃくちゃ思いました。あとは、やっぱりこの人たちのために一生懸命弾かないといけないって言うか。僕も最初、曲覚えるの大変だななんて言ってたけど、メンバーの方たちはみんなテレビやって、いろんなこともやって、でもダンスとかすごい覚えるじゃないですか。それを間近で見てたら、もうそんなこと言ってられないっていうのを感じて、すごいやるようになりましたね。

―その後、堂本光一さんのサポートもやりましたよね。

土屋:そうです。だからその、KAT-TUNをはじめた頃、2012年にめちゃくちゃいろんな人に会ってるんですよ。栄喜(ex:SIAM SHADE)さんにも同じタイミングで会ってるし、本当に全部が同時進行ぐらいのタイミングだったんです。

栄喜、藍井エイルとの出会い


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