前半の興奮が冷めやらぬ中、もう一組の主役RAISE A SUILEN(以下RAS)がステージに登場する。

Ba.&Vo. レイヤ(CAST:Raychell)
ライブでも全く危うさを感じさせない圧倒的なピッチの安定感と声量、ボーカリストとしてこれ以上優れた武器はなかなか無いだろう。それでいて楽曲に合わせて歌声のニュアンスを絶妙にコントロールする。忘れてはいけないのが、彼女はRASのリズムを支え彩るベーシストでもあるということだ。これほど高次元な両立は誰にでも真似できるものではない。

後半のスタートを飾る『Beautiful Birthday』はライブ1曲目として披露されることは比較的珍しいナンバーだ。これは公演当日12月7日がチュチュの誕生日であることにちなんだ小粋なセットリスト。エモーショナルなナンバーながら、RASらしい重低音が会場の空気をビリビリと震わせる。

すかさずアッパーチューン『‘FIGHT’ ADDICT』で会場のテンションをシフトチェンジ、ギアをさらに上げていく。さらに続く『V.I.P MONSTER』はメンバーによる振り付けレクチャーから始まる。ダンサブルなビートに乗せた軽快なダンス、そして重厚なリフに乗せたヘッドバンギング。観客はどっぷりと音楽に身を委ねていた。

Gt. ロック(CAST:小原莉子)
今回対バンライブで改めて感じたのは、トゲナシトゲアリのオーガニックなギターサウンドとは対照的なバイト感の強い図太いハイゲイン・ディストーションサウンドの存在感。こちらは往年のハードロック好きにはたまらないだろう。このトーンを自在に操るヒロイックなプレイスタイルはまさにギターヒーローだ。

RASの名物であるビビッドなEDMを前面に押し出したDJプレイを織り交ぜ『EXPOSE ‘Burn out!!!’』へと傾れ込む。「全力で戦いに来た、お前らも全力でかかってこい!」観客を力強く煽り、それに呼応して会場の熱量がさらに上がっていく。

再びDJソロで会場を盛り上げる。『JUST THE WAY I AM』へ続く。ラップとコールアンドレスポンスがふんだんに盛り込まれた軽快なビートと図太いサウンドが象徴的で、“RASらしさ”をより印象付けるステージングだ。

Dr. マスキング(CAST:夏芽)
1発ごとのサウンドの鋭さとパワー、非常に特徴のあるトーンとビートだ。ギターなどと比べれば、ドラムの音やプレイで「あ、この人の音だ」と分かるドラマーは希少だが、彼女はそれが分かりやすいのではないだろうか。実際にステージで目の当たりにする大きくダイナミックなプレイスタイル、これこそがRASのバンドサウンドにおけるパワーの源だ。

ここでインストゥルメンタルに乗せて、各メンバーの卓越したソロプレイを披露、流れるように『HOWLING AMBITION』を披露。楽曲中の「I’m No.1!!」というフレーズに並々ならぬ意志と熱量を感じる重厚でアツいステージだ。

トゲもアタマも飛ばしてけ!

OUTSIDER RODEO』疾走感あふれるビートに乗せて観客のテンションも高まっていく。ド派手でビビッドなレーザーや照明の演出も相まって、会場はさながらダンスフロアのような様相だ。

Key. パレオ(CAST:倉知玲鳳)
3台のシンセサイザーを巧みに、目まぐるしく使い分け、リードシンセ、ピアノ、オルガンなどさまざまな音色でバンドサウンドを彩る。そのフレーズは耳に残りやすいアイコニックなものばかりで、デジタルロックサウンド重要なファクターだ。ダンスやステップも積極的に披露するRASのマスコット的存在でもある。

7弦ギターの咆哮の如く重厚なロングトーン、噛み付くような鋭いリフが響き渡り『SOUL SOLDIER』が披露される。圧倒的な重低音が体の奥底までビリビリと震わせた。

いよいよラストスパート。「Wow! Wow! Wow!」と力強いコールレスポンスに対して「もっと声を出せ」と煽り、RASの楽曲でも屈指のアッパーチューン『DRIVE US CRAZY』、『HELL! or HELL?』の2曲をノンストップで披露。クライマックスに最大火力を全力で叩き込み「そんなもんか!?」と観客を煽り、さらに会場のボルテージを高め、観客を熱狂の渦へ叩き込んでみせた。

DJ チュチュ(CAST:紡木吏佐)
誰よりも会場を楽しませるマイクパフォーマンス、そしてダンスの振り付けレクチャーなど、RASのライブ進行において欠かすことができない。DJコントローラーやサンプラーをテクニカルに駆使することで様々なフレーズや効果音を随所にちりばめ、バンドサウンドをビビッドに彩り“RASの音”を決定づけるのだ。

計10曲、曲数だけで言えばコンパクトだが、多彩なレパートリーと完璧に組み上げられたエンターテインメント、クライマックスでガツンとテンションを上げるRASらしい展開で満足感の高いステージを披露した。

《SETLIST》
  1. RAISE A SUILEN
  2. 1. Beautiful Birthday
  3. 2. ‘FIGHT’ ADDICT
  4. 3. V.I.P MONSTER
  5. 4. EXPOSE ‘Burn out!!!’
  6. -DJ play-
  7. 5. JUST THE WAY I AM
  8. -Solo session-
  9. 6. HOWLING AMBITION
  10. 7. OUTSIDER RODEO
  11. -“REVELATION” megamix show-
  12. 8. SOUL SOLDIER
  13. -Inst session-
  14. 9. DRIVE US CRAZY
  15. 10. HELL! or HELL?

アンコールはファン待望の両バンドによるコラボ演奏!

RAISE A SUILEN

RAISE A SUILEN×トゲナシトゲアリ「RAISE MY CATHARSIS」 アーカイブ配信決定

本公演のアーカイブ配信の実施が決定しました。
配信期間などの詳細は後日発表いたします。

RAISE A SUILEN×Fear, and Loathing in Las Vegas「Drown Out the Noise」開催

<公演概要>
◆公演名:RAISE A SUILEN×Fear, and Loathing in Las Vegas「Drown Out the Noise」
◆日程:2026年1月22日(木) 開場18:00/開演19:00(予定)
◆会場:Zepp Osaka Bayside
詳しくはこちら
https://bang-dream.com/events/ras-vegas2026

RAISE A SUILEN 15th Single 2026年春リリース決定!

2026年春に、RAISE A SUILEN 15th Singleのリリースが決定!
RAISE A SUILEN 2DAYS LIVE「RUMBLEHEADZ」映像を収録予定。
詳細は続報をお待ちください。

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