ツーマンライブ最大の醍醐味といえば、アンコールパートの総勢10人によるコラボ演奏だろう。観客はもちろんだが、きっとバンドにとっても新鮮で良い刺激になっていることが想像できる。

1曲目の『Daylight -デイライト- 』は、Morfonicaのバンドサウンドには存在しないピアノの音が加わることで、元々のエレガントさが大きく増している印象だ。ボーカル2人による歌い分けも素晴らしい。全体の厚みが増していることもあり、そのサウンドはまさに圧巻だ。

大サビでは銀テープが飛び出し、観客の頭上をキラキラと舞う。銀テープも自粛されていた期間もあり、久々の光景に感慨深いものがあった。

いよいよ本日の本当のラストを飾ったのは『!NVADE SHOW!』だ。こちらもRASのサウンドには無いバイオリンのサウンドが良いアクセントになっている。その他、両バンドに共通のギター、ベース、ドラムも、それぞれ異なるサウンドキャラクターが活きていて、埋もれることなく見事に共存していた。

間奏部分での煽り文句がライブごとにアレンジされ、すっかりこの曲の名物となっている。暴れ足りない奴は味噌煮込みほうとうにされてしまうのだ。

動けるメンバーはステージ上を自由に動き回り、各楽器のもとへと歩み寄って笑顔でコンタクトを取り合う賑やかな様子は、ツーマンライブならではの光景だ。

打ち上げ花火が夜空に大きく弾け、「Mythology Chapter 2」の壮大なフィナーレを迎えた。

昨年の「Mythology」以降、両バンドそれぞれ精力的に単独ライブやツアーを行ない、経験値を培ってきた。それらのワンマンライブとは一味違ったセットリスト展開、互いのバンドが刺激しあい高め合う様子など、ツーマンライブならではの魅力が前回にも増して溢れていたライブだった。

また、バンドメンバーを代表したRaychellが、ファンやスタッフ、関係者への感謝を何度も口にしていたことも非常に印象に残った。

RASはこの翌日に控えている単独ライブ「OVERKILL」に向けて引き続き気合いに満ちている。そして9月、11月には両バンドとも同じタイミングで大きなライブが決定しており、そこに向けた期待が大きく高まった1日だったことは間違いない。

雨の屋外ライブは観客側にとってもバンド側にとっても決して易しいコンディションではないが、この日の天気だからこそ見ることが出来た光景は、ライブに関わった人たちにとって何物にも代えられない記憶になった事だろう。

Photo:ハタサトシ、福岡諒祠(GEKKO)、池上夢貢(GEKKO)
取材・文:佐々木雅晃
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《SET LIST》
  1. <Morfonica>
  2. 1. ブルームブルーム
  3. 2. ハーモニー・デイ
  4. 3. Secret Dawn
  5. 4. 金色へのプレリュード
  6. 5. One step at a time
  7. 6. unravel
  8. 7. V.I.P
  9. 8. Nevereverland
  10. 9. fly with the night
  11. 10. flame of hope
  12. <RAISE A SUILEN>
  13. 1. mind of Prominence
  14. 2. A DECLARATION OF ×××
  15. 3. UNSTOPPABLE
  16. 4. Repaint
  17. 5. 灼熱 Bonfire!
  18. 6. Beautiful Birthday
  19. 7. CORUSCATE -DNA-
  20. 8. DRIVE US CRAZY
  21. 9. EXPOSE ‘Burn out!!!’
  22. 10. OUTSIDER RODEO
  23. <RAISE A SUILEN×Morfonica>
  24. EN1. Daylight -デイライト-
  25. EN2. !NVADE SHOW!

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