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Morfonicaからバトンを受け取ったRAISE A SUILEN(以下RAS)が颯爽とステージに上がると、まずは1曲目の『mind of Prominence』で、Ba.&Vo.レイヤ(CAST:Raychell)の持ち味である突き抜けるような力強いハイトーンボイスで観客を圧倒する。
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RASのメンバー紹介は独立したインストゥルメンタル曲に乗せて行われるのがお馴染みの形式だが、この日は『A DECLARATION OF ×××』のイントロに乗せた新しいスタイルでメンバー紹介を織り交ぜた演奏を披露した。
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プレイするのはSpector EURO 4 LX RAS LAYER -Twilight Amber-。EMGのP/JピックアップとDarkglass Tone Capsuleプリアンプを搭載したモダンなサウンドでRASのボトムを支える。
MCをほとんど挟まず、テンポ良く続いての『UNSTOPPABLE』へと進む。「さぁコニファー!頭振るよ!」とヘドバンを促して観客を煽っていく。その他の楽曲でも随所で観客を巻き込んでいくRASのライブ運びはやはり見事だ。
2月のスペシャルライブでゲストアクトを務めたFear, and Loathing in Las Vegasより楽曲提供された『Repaint』は、実にトリッキーなナンバーだ。ラップや各楽器の技巧、独特なブレイクの入り方、テンポが激しく変わるなど、1曲の中での展開が非常に目まぐるしく、RASの技術と魅力を全部詰め込んだような楽曲だ。
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使用機材はPioneer DJ XDJ-RX3とPioneer DJ TORAIZ SP-16。XDJ-RX3でのDJプレイは勿論、サンプラーSP-16で鳴らされるサウンドもライブには欠かせない。
DJチュチュ(CAST:紡木吏佐)による振り付けレクチャーから始まる『灼熱 Bonfire!』は、初見でも真似しやすい振り付けになっており、ダンサブルなビートと相まってつい体が動いてしまう楽しいナンバーだ。雨をものともせずに、リズムに身を任せる観客とバンドの呼吸が重なり、会場が一つになっていた。
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キーボードはRoland FA06が2台とRoland FA08の計3台。この日は天候の影響を考慮して鍵盤部以外にはカバーが掛けられていた。
前曲とは対照的なしっとりとしたKey.パレオ(CAST:倉知玲鳳)のピアノソロから始まる『Beautiful Birthday』で観客の心を震わせ、続いてガルパ内のRASのストーリー音声とイラストが再生されると『CORUSCATE -DNA- 』の演奏が始まる。
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この頃には、沈みかけた日の光が雲の隙間から差し込み、空を淡い赤色に染め上げ、雨粒を輝かせていた。まさに「Mythology(神話)」のような、目を疑う程に幻想的な光景が広がっていた。観客にとって忘れられない瞬間になっただろう。
演奏の合間に披露される、楽曲のサンプリング音源がミックスされたEDMによるDJ&VJパートもまたRASならではの時間だ。
『DRIVE US CRAZY』では「心で叫べ!」という呼びかけに応えて観客が力強く拳を掲げてペンライトを振る。熱量の高まりに呼応するようにステージ前からは火花が高く吹き上がる。クライマックスに向けてさらに体感スピードが高まっていくようだ。
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使用ギターはstrandberg Boden J6 RAS LOCK -Caribbean Light Blue-。この他、7弦のstrandberg Boden J7 RAS LOCKや6弦のチューニング違いのモデルも使用された。
そして『EXPOSE ‘Burn out!!!’』では、バンドメンバーと観客が大きく頭を振る間奏のヘドバンでさらに会場をヒートアップさせていく。
いよいよ RASパート最後のナンバー『OUTSIDER RODEO』では、久しぶりにタオル回しが行われた。疾走感あふれる演奏に乗せて観客のボルテージ上昇が止まらない。
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ドラムセットはPearl Reference Seriesのキット。シンバル類はすべてPAiSTe製で、高めの位置にセッティングされた2枚のチャイナシンバルが印象的だ。
間奏部分ではGt.ロック(CAST:小原莉子)とDr.マスキング(CAST:夏芽)のソロプレイから、2人が笑顔でグータッチする瞬間がカメラにしっかり捉えられており、微笑ましいやり取りに観ているこちらも嬉しくなる。
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曲終わりのかき回しの最中にドラムスティックが折れて飛んでしまうも、余裕の笑顔を見せながら予備のスティックを手に取る瞬間が映像に写っていた(10曲の演奏中、トータル3本のドラムスティックが折れたそうだ)。最後にパワフルなRASらしい一場面を目撃できたこともライブの楽しみではないかと感じた。
両バンド各10曲ずつにまとめられたセットリストは、お互いのバンドに向けた構成やチョイスが綿密に考えられていることが感じられた。
アンコール前には、Raychellと進藤あまねの対談映像で、これまでの活動や今回のライブに向けた意気込み、今後の展望など非常に前向きで期待に溢れる内容が語られていた。
Photo:ハタサトシ、福岡諒祠(GEKKO)、池上夢貢(GEKKO)
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