2020.10.7 Morfonica 1st Live「Cantabile」ライブレポート
先の富士急ハイランド・コニファーフォレストで行われた「BanG Dream! 8th☆LIVE」夏の野外3DAYSで、ファンの前で初めて演奏を披露したばかりのMorfonica、今回はついに待望の単独ライブだ。ステージ上には、花と緑で彩られたヨーロッパの庭園のようなセットがあしらわれている。
開演時間を迎え、正面のスクリーンにバンドメンバーが次々と映し出され…メンバーが登壇する。声援こそ送れないが、会場のテンションが上がったことは充分に感じられる。
1曲目はMorfonicaの代表曲『Daylight -デイライト-』。
Gt.桐ヶ谷透子(CAST:直田 姫奈)の奏でる倍音感のある分厚いサウンドのリフに、ベース、バイオリン、ドラムのサウンドが折り重なってゆく。それと同時に、ステージ上にスモークが漂い、新緑の森を思わせる爽やかな香りが客席を包んだ。この「香り」の演出が今回、バンドや演奏の世界観を、より一層深みのあるものにしていた。
センタースクリーンに映し出されたアニメーションMVと、壇上のVn.八潮瑠唯(CAST:Ayasa)の弓の動きが完全にシンクロする様子は、まさにバンドリ!の醍醐味の一つだ。このバイオリン・サウンドの存在感が、Morfonicaの持つ世界観を唯一無二のものにしている。
続けて、カバー曲『chAngE』が披露される。Dr.二葉つくし(CAST:mika)のドラムサウンドは音の抜けが良く、パワーの抑揚が心地よい。他の楽器隊との調和がとてもリズミカルで、客席から自然と手拍子が湧き上がる。
Ba.広町七深(CAST:西尾 夕香)も、時折こちらに目線を送りながら奏でるベースの音は、周りの音に埋もれることがなく、かといって主張が強過ぎず、濁りの無い絶妙なサウンドだ。
曲のカットアウトから間髪入れずにVo.倉田ましろ(CAST:進藤あまね)が「ごきげんよう、Morfonicaです」と、お馴染みの挨拶で決めてくれた。
各メンバーの自己紹介を挟み、披露されたのは初披露のカバー曲『月光花』。
観客も驚きを隠せない、今日一番のサプライズだ。Aメロ~Bメロの繊細な低音から、サビの力強い高音まで伸びやかに歌い上げる倉田ましろの歌声が心を震わせる。バイオリンのサウンドも原曲の世界観そのもので、Morfonicaのカバー曲に選ばれたのは必然とも言えよう。
演奏が終わり、ゆらめく水面の模様が照明で映し出され、海中で弾ける泡の音が流れ出すと、今度は会場がみずみずしい香りに包まれる。
続いてのナンバーは『深海少女』。この曲のために作られたオリジナルMVと、香りや照明の演出、そして客席の青いペンライトが織りなす幻想的な光景は、まさに深海にいるような感覚だ。
主にMCを仕切るのは、明るいムードメーカー的な存在の桐ヶ谷透子。少し引っ込み思案な倉田ましろ、緊張しがちなリーダー二葉つくし、「普通」を求めるおっとりマイペースな広町七深、余計なことは口にしないストイックな八潮瑠唯。MCにもそれぞれの個性があって楽しい。
倉田ましろ「このステージから見たい景色を…あなたにも見て欲しい」
オリジナル曲『金色へのプレリュード』では、その曲名の通り、まばゆい金色の照明でステージが彩られ、サビでは一転して爽やかな青空色へと、歌詞のワードに合わせて色が移ろう。壇上のメンバーがゆっくりと左右に手を振る動きに合わせて、揺れる客席のペンライトが幻想的な光景だ。サビでは5人のユニゾンも楽しめる。
ここで一度メンバーがステージから降り、幕間映像が上映される。
映像が終わり、続いてはオリジナル曲『ブルームブルーム』だ。会場中に色とりどりの花模様の照明が映し出され、春を感じさせる花の甘い香りが漂う。
ここからの2曲『Nevereverland』と『CQCQ』は、どちらも初披露のカバー曲だが、これまでのナンバーとは雰囲気が一転して、ギター、ベース、ドラムの音圧がグッと上がったハードなサウンドを聴かせてくれた。その中でもバイオリンの存在感は失われることはない。これまでの演奏曲よりもギターソロやベースのスラップなどのテクニックが見せ場として散りばめられ、Morfonicaの新たな一面を目の当たりにしたように思えた。
また、特に印象的だったのが、倉田ましろの歌唱中の表情だ。暗い歌詞ではまるで絶望しているかのような表情を、明るい歌詞では弾けるような眩しい笑顔を見せてくれる。その豊かな表情の変化で、観客を歌の世界の中に深く引き込むようだ。
続いて披露されるのはお馴染みの一曲『メリッサ』。跳ねるように小気味よいリズムを刻む楽器隊のサウンド、サビではヴォーカルの伸びやかなロングトーンで魅せてくれる。
本編最後の曲となったのは、初披露の『flame of hope』。Morfonicaのオリジナル曲の中でもアップテンポでエッジの効いた力強いサウンドを楽しめる。間奏のソロパートでは、ギターとバイオリンがバトルを繰り広げているような迫力のパフォーマンスが圧巻だ。5人の熱量がひしひしと伝わってくるナンバーで本編を締めくくり、ステージを降りてゆく。
幕間映像の後編をはさみ、アンコールパートへ。
今回のライブTシャツを身につけたメンバーが登場。ここからはキャスト本人としてパフォーマンスを見せてくれる。和気あいあいとした雰囲気で仲の良さをうかがい知ることができた。
ここで演奏された『Daylight -デイライト-』では、メンバーが客席に手を振り、惜しみない笑顔を見せてくれた。
最後のMCでは、最新情報を告知したのち、5人それぞれの想いを順に語ってくれた。最後を務めた進藤は、我慢しきれずに感極まって号泣しながらも、感謝の気持ちをすべての人へと伝えた。
公演の本当に最後の曲は『ブルームブルーム』。メンバー4人に気遣われながらも、進藤は大粒の涙を流しつつも笑顔で、少しも声を枯れさせることもなく、しっかりと全力で歌い上げた。全員の顔が達成感に満ちた最高の表情で輝いている。
曲の最後にはステージ上方から、銀箔でできたMorfonicaのモチーフである蝶がキラキラと舞い、彼女たち、キャラクターとキャスト総勢10人の初の単独ライブは大成功を収めた。
このライブを実現するまでの紆余曲折、努力の中で秘めてきたポテンシャルを存分に発揮し、Morfonicaの新たな可能性を見せてくれた。今回のライブで大きく羽ばたきだしたMorfonicaの活躍から、今後も目が離せない。
取材・文:佐々木雅晃
Photo:畑 聡
©BanG Dream! Project ©Craft Egg Inc. ©bushiroad All Rights Reserved.
《SET LIST》
- 1.Daylight -デイライト-
- 2.chAngE
- 3.月光花
- 4.深海少女
- 5.金色へのプレリュード
- 6.ブルームブルーム
- 7.Nevereverland
- 8.CQCQ
- 9.メリッサ
- 10.flame of hope
- EN1.Daylight -デイライト-
- EN2.ブルームブルーム
目次
Morfonica
Morfonica 7th Single「Tempest/Wreath of Brave」10月9日(水)リリース!
2024年10月9日(水)に、Morfonica 7枚目のSingle「Tempest/Wreath of Brave」が両A面でリリースされます。
Blu-ray付生産限定盤には、2024年4月に開催されたMorfonica Concept LIVE「forte」のライブ映像を収録いたします。さらに初回生産分には、2025年開催予定 Morfonica単独ライブイベント 最速先行抽選申込券も封入されます。
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Morfonica 7th Single「Tempest/Wreath of Brave」
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通常盤:1,540円(税込)
詳しくはこちら
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2024年10月12日(土)にMorfonica Concept LIVE「ff」の開催が決定しました。
<公演概要>
◆公演名:Morfonica Concept LIVE「ff」
◆日程:2024年10月12日(土)
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2024年5月1日(水)に、Morfonica 6枚目のSingle「両翼のBrilliance」がリリースされました。
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さらに初回生産分には、10月12日(土)開催予定 Morfonica Concept LIVE「ff」の最速先行抽選申込券も封入されます。
<商品概要>
Morfonica 6th Single「両翼のBrilliance」
発売日:2024年5月1日(水)
価格:Blu-ray付生産限定盤:9,460円(税込)
通常盤:1,760円(税込)
詳しくはこちら:https://bang-dream.com/discographies/3647