GLAY “SUMMERDELICS” 横浜アリーナ公演をHISASHIとJIROの機材を中心にレポート!

 前号でSUMMERDELICSツアーの日本武道館公演でのTERUとTAKUROの使用楽器を中心にレポートしました。 今回は横浜アリーナ公演2DAYSの2日目をHISASHIとJIROの使用楽器中心にレポートします。 見所や仕掛けの多い今回のツアー。演出の面白い所、MC、メンバーの動きなどお伝えしたい所は多いのですが…この「STAGE」は楽器や機材に特化したフリーマガジン。頑固一徹、楽器の事ばかり書き綴りましょう。

 まず、映画のオープニングを思わせる様な映像が巨大な横長スクリーンに流れ、花道の上手の先からせり上がり登場したHISASHIが携えているのはRoland G-707。 スタビライザーを装備した独特の形状のこのギターは、1984年に発売されたものですがこの時代に見ても近未来的。トガっています。

 1曲目の「聖者のいない町」以降、23曲中実に18曲という大半で使用されているのがZemaitis Metal Front。 ボディ表面は彫金師ダニー・オブライエンの手作業によるエングレイブ(彫刻)が施されたアルミの装飾が美しく、テイルピースはアクセサリーブランドPUERTA DEL SOLの平野智靖デザインによるもの。 ボディのデザインに馴染むエングレイブ仕様で、HISASHIの名前が刻印されています。

 「彼女の”Modern…”」の様に、楽曲のイメージを牽引するリフを弾く事が多い上に、リフだけでなく「空が青空であるために」でのボーカルメロディーとのユニゾンフレーズや、アンコール1曲目に演奏された「TWO BELL SILENCE」のアルペジオなど単音でのアプローチが非常に印象的。 かと思えば、本編最後の「the other end of the globe」では静かなAメロにジャキっと切り込んでくる和音も鋭く秀逸。 「Supernova Express 2017」では和音時も単音時もコード進行に囚われない高音でステイするフレーズやBメロでの低音でメロディアスなラインがぐっと引き立つのも印象的でした。

 「デストピア」、「I am xxx」という、今回のセットリストの中でダークサイドとも言えるブロックではZodiacworksのX bone-JUSTICEを使用。こちらは前出のZemaitisに取って代わるギターとして製作されたオリジナルギターです。 ダブルカッタウェイに薄めのボディ、スリムネック、と見るからに取り回しの良さそうな仕上がりですが、その洗練されたルックスから放たれる音は予想外に重厚。

 「超音速デスティニー」や「lifetime」では栃木のギター工房Vita Guitala’sが製作したOcchio 022 HISASHI CUSTOM。 角度や照明によっては黒に見える深紫のバーストカラー、渦巻きや鋭い角のある特徴的なボディシェイプなど目を引くギターです。 「超音速デスティニー」のAメロで演奏されるボーカルメロディーと異なる第二のメロディーの様なフレーズや、「lifetime」のサビの中でトリッキーな半音階フレーズが楽曲に馴染むのも、この音色が一役買っているのではないでしょうか。 HISASHIが好んで使用するギターには珍しく、アーチトップ(ギターボディの表面が湾曲している)ギターでもあります。

 センターステージにメンバー全員が移動して披露した3曲のうちの1曲「ずっと2人で…」ではGibson Les Paul Acousticが登場。 過去には「100万回のKISS」のMVやライブの際にも登場していましたが、GLAYの楽曲での登場頻度の低さ以前に楽器自体の情報や販売情報があまり見付からない事から、現在は生産されていない希少なモデルのエレアコである事がわかります。 ピエゾピックアップを内蔵しており、ホールのない薄型のボディでありながら、アコースティックギター特有の硬くキラキラした音色を響かせていました。

 JIROが今回メインベースとして全体の約7割に当たる16曲で使用したのは、佐久間正英氏が立ち上げたブランドTopDogのJRO-07改。 ブラックラメのボディに、ピックアップは今回のツアーロゴのステッカーが色違いで沢山貼られたものです。 JRO-07は以前ピックアップがPJタイプでしたが、フロントがSeymour Duncanのハムバッカーに変更されていました。 どんなタイプの楽曲でも、しっかりボトムを支えつつギラっとした高音が程良く主張する事によりベースラインが綺麗に聴こえる、オールラウンダーのベース。 「SUMMERDELICS」では、JIROの軽快な刻みから曲に入るライブアレンジが印象的でした。

 「I am xxx」、「Way of Difference」、「シン・ゾンビ」の中のカバーセクションでは、MUSICMANの楽器の中でもひときわ独特なフォルムのBongoが登場。この楽曲のラインナップを見るとDチューニング用のベースとして使用されている事がわかります。 Bongoは様々なピックアップ構成のパターンがありますが、JIROが使用しているのはシングル/ハムバッカー配列のモデル。 アクティブ回路の圧倒的なパワー、4バンドイコライザーの細やかなサウンドメイクを発揮できる優等生な1本です。 埋もれがちなローDの音が綺麗に聴こえています。

 そして、中盤のセンターステージでのブロック、「春を愛する人」「ずっと2人で…」「pure soul」の3曲ではTopDog JRO-01、通称”1号機”が登場。 1995年にJIROのために製作された最初の1本で、長い間相棒としてレコーディングやライブで活躍しています。 元々鮮やかな青だったボディカラーが、その年月と数え切れないライブでの照明や日光、擦れによって木目が透ける程の緑に変色し、増えていくステッカーも相まってものすごい存在感を放つ1本。 基本的には攻めのピック弾きが異常に格好良いJIROですが、「ずっと2人で…」では指弾きでのプレイも魅せていました。

 アンコールのラスト2曲、「HEROES」と「XYZ」ではレッドブル・エアレースとのコラボレーションで誕生したTopDog JRO-09RBが強烈に目に飛び込んできます。 レッドブル・エアレース千葉2017のアンバサダーを務めたGLAYが、テーマソングの「XYZ」を書き下ろし、更に特別仕様のベースを製作して実際にエアレースの決勝会場で演奏。 その上空をプロペラ機が飛ぶという見事なコラボレーションを実現させ、HAPPY SWINGER(GLAYファン)のみならず、エアレースファンの心も鷲掴みにしていた景色は、今年の記憶にはっきりと残る出来事の一つとなりました。

 JIROのイメージカラー、メインとしてよく使用するベースのモデルカラーである青やシルバーに加え赤、蛍光イエローなどが程良く配置された鮮やかでパンキッシュなデザインは多数の候補の中から選ばれたもので、長年JIROのベース製作を担当してきたSGCraftsの中田氏が見事に再現。 JRO-07改と同様、ピックアップはハムバッカー/シングル。 「HEROES」の独特でクセになりそうなベースラインも「XYZ」の疾走感のあるビートも魅力的に引き出していました。  以上、機材レポートでした。どれが何の事?!と思われた方は、是非、本誌の別ページに掲載されている楽器の写真と見比べながらお読みいただけると幸いです。 一つ一つの楽器に、製作者とプレイヤーのこだわりや年月が詰まっているのが見えてきて、もっともっと楽しめる事、愛が深まる事請け合い!

取材・文:ERY
ライブ撮影:岡田裕介/田辺桂子
機材撮影:小野寺将也

《SET LIST》
  1. 1.聖者のいない町
  2. 2.デストピア
  3. 3.I am xxx
  4. 4.超音速デスティニー
  5. 5.ロングラン
  6. 6.空が青空であるために
  7. 7.SUMMERDELICS
  8. 8.微熱Ⓐgirlサマー
  9. 9.春を愛する人
  10. 10.ずっと2人で…
  11. 11.pure soul
  12. 12.あなたといきてゆく
  13. 13.Way of Difference
  14. 14.Scoop
  15. 15.シン・ゾンビ(MOON ver.)
  16. 16.BEAUTIFUL DREAMER
  17. 17.Supernova Express 2017
  18. 18.lifetime
  19. 19.the other end of the globe
  20. EN1.TWO BELL SILENCE
  21. EN2.彼女の”Modern…”
  22. EN3.HEROES
  23. EN4.XYZ
GLAY

GLAY 57th Single『G4・V -Democracy 2019-』2019.7.2 Release!! 5月25日(土)にデビュー25周年を迎えたGLAY。今年元旦に打ち出した「公約」のひとつ「新元号初シングル発売」が7月2日に決定!デビュー25周年記念シングルであり、4曲全てがリード曲である「G4」シリーズの第5弾。「JUST FINE」、「COLORS」のMusic Videoは全編ハワイで撮影されており、美しい映像にも注目してほしい。
5月19日からは新元号初の全国ホールツアー【GLAY LIVE TOUR 2019 -SURVIVAL- 令和最初のGLAYとHEAVY GAUGE】を開催中、8月17日、18日にはメットライフドームにて【GLAY 25th Anniversary “LIVE DEMOCRACY”】を開催、さらに11月からは全国9箇所17公演、18万人動員の大型アリーナツアー【GLAY ARENA TOUR 2019-2020 DEMOCRACY 25th“HOTEL GLAY” 】の開催も決定している。


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