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2017.8.19@昭和女子大学人見記念講堂  chay Tour 2017“chayTEA”ライブレポート

雷雨なんて吹き飛ばせ！ デビュー5周年を迎えるchay 真夏のツアーファイナル

約2年ぶり、6月に満を辞してリリースされたセカンド・フルアルバム「chayTEA」を引っさげて開催されたライブツアー chay Tour 2017“chayTEA”。 仙台を皮切りに広島、福岡、名古屋、大阪……、そしてこの日、8月19日（土）東京・昭和女子大人見記念講堂にて開催されたツアーファイナルの模様をレポートしたいと思う。

開演時間ちょうど、鳴り止まぬ大きなクラップに迎えられて、キュートなフリルの衣装を翻がえし、笑顔で手を振りながらchayが登場する。残念ながら本日は雷雨だが、そんな天気でさえも吹き飛ばしてくれる太陽のような満面の笑みにツアーファイナルに向けた彼女の意気込みを感じた。

さて、彼女が一曲目に選んだのはchayの代表曲でもある『恋のはじまりはいつも突然に』。ハート型のサウンドホールがとっても可愛らしいアコギを手に弾むような歌声を聴かせてくれた。続いて、畳み掛けるかのように「盛り上がって行きましょー！」とパワフルに場内を煽り、夏にぴったりの華やかなポップナンバー『笑顔のグラデーション』を披露し、またまたファンと一緒に軽快なクラップで盛り上がる。 路上弾き語りライブから地道に音楽活動をスタートさせたchayだけあって、アコギで様々な音色を表現して聴かせるところにもデビュー5周年を迎える彼女の努力の痕跡が伺える。そして、爽やかなロックナンバー『Twinkle Days』では、ステージを目一杯使い、楽しそうに演奏する姿がとても印象的だった。

今回のライブは、ファンを楽しませることに重点を置いたエンターテイメント性溢れる内容だった。衣装もセクションによって、キュートなドレスだったり、カッコよくライダースをキメたロック風。 ギターに関しても、ブラックのクールなストラト、スワロフスキーを敷き詰めたゴージャスなテレキャスなど……、彼女のライブを初めて観た方でも、言ってしまえば彼女の曲を初めて聴いた方でも、絶対に最後まで飽きずに目でも耳でも楽しめるステージ。

中でも、カントリー風のハットを被った衣装でバンジョーとギタレレを弾きこなす彼女のパフォーマンスには恐れ入った。そのセクションの波音のBGMから始まった『Be OK！』では、ファンとの掛け合いもバッチリ決まり、暖かなオレンジのライトも相まって、なんとも言えない心地良い空間が広がった。

本編ラストは、どこか懐かしいレトロなサウンドの『あなたに恋をしてみました』で締める。昭和歌謡を彷彿させるようなchayらしいポップスにファンも思い思い、身体を揺らしながら彼女の音楽を心から楽しんでいるように見えた。彼女がステージを去った後に鳴り響いたアンコールに応えて披露してくれた『それでしあわせ』では、アカペラを披露する場面もあり、その場内いっぱいに響き渡るchayの美声はファンへの最高のプレゼントになったのではないかと思う。

“しあわせのありかはきっと 自分の心の真ん中 だからわたしのままで 今を歩きたいの”

彼女の紡ぐ歌詞には、私たちの心にそっと優しく寄り添ってくれるような暖かみがある。きっとそれは、5年間、何度も何度も挑戦し、走り続けてきた彼女だからこそ伝えられる言葉だ。

今やシンガーソングライター、そしてモデルとしても注目を集めるchay。今後、彼女がアーティストとしてどう成長し、我々にどんな景色を見せてくれるのか、今から楽しみでならない。

取材・文：三木万也
ライブ撮影：石井亜季
機材撮影：小野寺将也

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