ロックが生きていた。まっすぐに、そして力強く、WENDYの音が世界へ向けて放たれた。
2025年7月3日、渋谷Spotify O-nestで行われたワンマンライブ「Born to run」。今もっとも勢いを感じさせる彼らの現在地を示すような一夜だった。

開演と同時に飛び出したエモーショナルな未発表曲『Take your time』から最新曲『WILD』へ、すでにフルスロットル。Skye(Vo&Gt)のまっすぐな歌と、Paul(Gt)、Sena(Dr)、サポートの大桃俊樹(Ba)が織りなす骨太なアンサンブルが会場を一気に引き込んでいく。
続く『SCREAM』では、ドラムソロのイントロを皮切りに、ライブならではのアレンジが炸裂し、一気にギアが上がった。圧倒的なパフォーマンスがフロアの熱量をさらに引き上げていく。さらに『Pretty in pink』ではメンバー紹介を交えながら、それぞれのキャラクターと音楽性が際立つ。WENDYの持つ多彩な才能と一致団結したステージングが、観客の心を震わせた。
終始、ポジティブなエネルギーに満ちたライブは、彼らの音楽が放つ明るさと力強さで観る者すべてに希望を届けた。


中盤で披露された『Pledge of Love』は、新たにイギリスでアナログレコードとしてリリースされるデビューアルバムに加えられる一曲であり、やさしく包み込むようなメロディの中に、WENDYの芯の強さと温かさが漂う傑作だ。


そして、Skyeの弾き語りから始まり、バンドが合流していく形で演奏された『HOME』。この曲は未リリースながら、彼らが大切に奏でてきた思い出と未来への希望が交錯する曲であり、まるでWENDYに関わるすべての人への“贈り物”のようだった。

MCでは、イギリスでのデビュー盤としてファーストアルバム『Don’t waste MY YOUTH』に新曲をプラスしたLPレコード盤をリリースすることを改めて報告。Skyeは少し照れながらも、「夢の第一歩」と力強く語り、彼らの決意を世界へと示した。
その言葉には、家族や地元の仲間、応援してくれるすべての人への感謝と決意が込められていた。


終盤のメインナンバー『Born to run』は、まさにライブのクライマックス。彼らの持つ“初期衝動”と音楽を信じて進む原点のエネルギーが、この1曲に凝縮されていた。



そして、ラストを飾るWENDYのアンセムとも言える『Rock n roll is back』。この最後の一音まで全エネルギーを注ぎ込み、圧倒的なフィナーレとなった。まさに“ロックは戻ってきた”。歓声が会場を包んだ。

この夜、WENDYは確かに走り出した。夢に向かい、世界へ羽ばたくために。まっすぐで力強いその歩みは、誰の心にも火を灯し、ロックの未来を鮮やかに照らす光となった。
写真:今田蓮
《SET LIST》
- 1.Take your time
- 2.WILD
- 3.Can’t stop being BAD
- 4.Pull me in
- 5.SCREAM
- 6.Pretty in pink
- 7.Addicted
- 8.Happy to be alone
- 9.2 beautiful 4 luv
- 10.HEY
- 11.Pledge of Love
- 12.Runaway
- 13.HOME
- 14.Tattoo
- 15.Devil’s kiss
- 16.Born to run
- 17.When U Played Me
- 18.Rock n Roll is Back
WENDY
ライブ情報
公演名:『東放万博 2025』
日程:2025年7月31日(木)
会場:Spotify O-nest
時間:OPEN 18:00 / START 18:30
出演:ALL I WANT / WENDY / とけた電球
チケット:前売 ¥2,500/当日 ¥3,000 (別途+1ドリンク)
公演名:『新宿LOFTの夏祭り 2025 DAY3』
日程:2025年8月12日(火)
会場:新宿LOFT
時間:OPEN 18:00 / START 18:30
出演:アキレスと亀/WENDY/ ChroniCloop / The Slumbers/ HASHIRIBI
チケット:一般\2600(D別\600) 10代割\1200(2DRINK代のみ)