THE YELLOW MONKEY

EMMAこと菊地英昭のギターが、ファンファーレのように場内中に鳴り響く。その音へ誘われるように、メンバーらがステージへ。「楽園にいきましょう」。THE YELLOW MONKEYのライヴは、この会場を楽園に染め上げるように『楽園』から幕を開けた。雄大な景観を描く演奏の上に、吉井和哉が歌声の絵筆で心誘う素敵な物語を描きだす。その物語を眩しい光で一気に包み込むように、THE YELLOW MONKEYは『SPARK』を解き放った。挑戦的な演奏と歌声が、観客たちの気持ちを熱く騒がせる。さぁ、THE YELLOW MONKEYが繰り出す最高に眩いロックンロールショーの中、一緒に裸の自分になって、深く艶かしく思いを獣のように分かち合おうか。

「今日はロックの皆既月食を堪能してください」の言葉を合図に、頭の中に妖しい香りを充満させ、酩酊させるように、彼らは『A HENな飴玉』を演奏。ギトギトとしたグリッターな音が、エキゾチックな調べも織りまぜながら意識を惑わせ、乱れ狂わせる。その甘美なひとときに、さらに毒々しくて甘くて恋(濃い)刺激を与えようと、THE YELLOW MONKEYはハード&ロックンロールな『Chelsea Girl』を突きつけた。もっともっとディープで淫らな感情に染め上げてくれ。そんな気分だ。

月を象徴するLUNA SEAへの敬意も込めて、THE YELLOW MONKEYは気持ちを上げる躍動したロックンロールナンバーの『ソナタの暗闇』をシニカルな姿勢で胸に届けてくれた。次第に眩さと熱を増す演奏が、満員の観客たちの身体を心地よく揺らしていた。そこへ、ギラギラとした灼熱の太陽にも似た熱狂の輝きを降りそそぐように『太陽が燃えている』を演奏。眩い思いを胸に朗々と歌いあげる吉井和哉の姿も煌めいている。サビでは、観客たちも「太陽は燃えている」と熱唱。身体の奥底から沸き立つ思いに、共に熱い火を付けていった。

アニメのテーマ曲としても今年流行った『CAT CITY』では、場内中の人たちを愛らしい猫に変え、無邪気に跳ねさせる。変わり身早くいろんな曲の表情を見せていくところが、THE YELLOW MONKEYらしいロックンロールショーだ。そんなラブラブな、でもロックらしい熱狂のパーティーを作りだそうと、彼らは『LOVE LOVE SHOW』をプレゼント。会場中の人たちの身体を無邪気に揺らし、踊らせ、最高にパリピなロックンロールの宴をこの場に描きだしていった。そして…。

吉井和哉がアコギを手に演奏。これぞTHE YELLOW MONKEYの本質だと言わんばかりに、最後に彼らは尖った音の牙を剥きだして『WELCOME TO MY DOGHOUSE』をぶち噛ましてきた。彼らが胸の奥にずっと抱いてきた反骨精神を、毒々しくてグラマラスなロックンロールナンバーに乗せてぶつけだす。ギラついたその姿に興奮を覚え、胸を激しく掻きむしりながら、荒ぶる感情を彼らに向けて吐き出さずにいられなかった。

《SETLIST》
  1. 1.楽園
  2. 2.SPARK
  3. 3.A HENな飴玉
  4. 4.Chelsea Girl
  5. 5.ソナタの暗闇
  6. 6.太陽が燃えている
  7. 7.CAT CITY
  8. 8.LOVE LOVE SHOW
  9. 9.WELCOME TO MY DOGHOUSE

BUCK∞TICK

BUCK∞TICKのライヴは、身体を切り裂くようなエッジの鋭いギターの音とスペイシーでダンサブルなロックンロールに乗せて始まった。彼らは『雷神 風神 – レゾナンス #rising』を通して、観客たちの感情を心地好くトリップさせる。今井寿と星野英彦が交互に歌いながら観客たちのハートに火を付け、この場に熱を膨らませてゆく。スケール大きな演奏と歌声が、胸を熱く騒がせた。熱情したい気持ちをさらに上げようと、BUCK∞TICKは『冥王星で死ね』を通して、観客たちの気持ちをガツガツと蹴り付ける。べらんめぇな口調で歌う2人の声も、嬉しく気持ちを上げていった。さぁ、もっともっと身体中に溜まった感情を燃やしていけ!!

今井寿の「みんなで一緒に騒ぎましょう」の声を合図に、インダストリアルでダウナーなダンスロックが場内中に広がりだす。今井寿はマイクを片手に、ライムするように『スブロサ SUBROSA』を叩きつける。メタリックでグルーヴィー&スペイシーなサウンドの上で吐き出すように唸る彼の声に煽られ、気持ちが酩酊してゆく。曲が進むたびに、この空間が幻想的でカオスな世紀末の宴のような様に変わっていく。ノイジックでアバンギャルド/デジタルでヘヴィグルーヴな音のウネリの中、『From Now On』を通して彼らは、観客たちを深く深く酩酊させる。今はただ、その音と歌に抱きしめられながら、深いところまで落ちていけばいい。それこそが、恍惚という証なのだから。

幻想的で暗鬱な世界が支配してゆく。『神経質な階段』が、観客たちの感覚を弛緩させ、心地よく微睡ませる。そのうえでBUCK∞TICKは、観客たちをふたたび熱狂の世界へ連れ出そうと、重厚なグルーヴから幕を開け、次第に熱とウネリを上げていく『渋谷ハリアッパ!』をぶつけてきた。今井寿のラップのような歌へ、星野英彦の歌が雄々しく絡み合う。さぁ、高く手を上げて身体を揺らせ。それが、興奮や恍惚へと繋がる扉になる。

BUCK∞TICKは『風のプロローグ』を壮大に歌い奏で、この場に開放的な音の風を吹かせていった。晴れ渡る空に向かって気持ちを解き放つように歌う星野英彦の姿も印象深く瞼に焼きついた。そして…今井寿がステージにJを呼び入れた。Jを迎えて演奏したのが『TIKI TIKI BOOM』。まさにチキチキブーンとした野生のリズムの上で、今井寿が感情を露わに歌い、叫んでいた。重厚な音を次々と繰り出すJと樋口豊。ステージの上をスキップしながら歌い煽る今井寿の姿も嬉しいインパクトだ。彼らは、満員の人たちの身体に野生の衝動を植えつけ、踊り騒がせていった。最後にBUCK∞TICKはノイジーでインダストリアルな『ガブリエルのラッパ』を突きつけて、観客たちの神経をねじ曲げていった。

《SETLIST》
  1. 1.雷神 風神 – レゾナンス #rising
  2. 2.冥王星で死ね
  3. 3.スブロサ SUBROSA
  4. 4.From Now On
  5. 5.神経質な階段
  6. 6.渋谷ハリアッパ!
  7. 7.風のプロローグ
  8. 8.TIKI TIKI BOOM (feat.J)
  9. 9.ガブリエルのラッパ

LUNA SEA

イベントの大トリを飾ったLUNA SEAのライヴは、前日のアンコールの景色の続きを描くように『STORM』から始まった。満員の会場に最強で最狂の嵐を巻き起こすように、彼らは全身全霊で音を叩きつけ、雄々しき声を響かせる。曲が進むにつれ、嵐の中に眩い輝きを覚えていた。5つの強烈な光は、嵐が駆け抜けるその先に広がる景色への道筋を示していた。さぁ、これから5人と熱狂のKISSを交わそうか。全身を激しく切り刻むようなSUGIZOの攻撃的なギターの音が炸裂したのを合図に、彼らは熱情する思いを解き放つように『TONIGHT』を演奏した。荒々しく爆走する演奏の上で、強く思いと祈りを込めて熱唱するRYUICHIの声や、切れ味鋭いINORANのギター、重厚な音を響かせて走るJとこの日も真矢の代わりにサポートを担った淳士のリズム隊によるパワフルな演奏に煽られ、魂が熱く奮い立つ。

悲嘆にくれる感情を受け止めながらも、『END OF SORROW』でも彼らは、身体中に漲る熱情した思いへ突き動かされるように演奏をぶつけていた。悲しみや痛みを抱いた揺れ動く心模様を、抑揚した歌で描きだすRYUICHI。その思いを受け止めつつも、SUGIZOとINORANのギター陣を中心とした楽器陣は切っ先鋭い音を次々と突きつける。そこへ、眩しい輝きを降りそそぐように、LUNA SEAは『SHINE』を届けてきた。希望やときめきを求める心が、彼らの歌や音色に導かれるように煌めきだす。一つ一つの楽曲が、長大なドラマを織りなす一つ一つの大切な場面に見えてくる。いや、確かに彼らは、この日だけの心を揺さぶるドラマを、ここに描きだしていた。

MCでは、「俺たちに共鳴して絆を見せてくれたかけがえのない仲間たちが集まってくれて、絆とリスペクトを改めて感じた」と語っていた。

壮麗な演奏が会場中に広がりだす。続く『gravity』を通してLUNA SEAは、この場に無限の広がりと輝きを放つ銀河のような世界を作りあげていった。壮大な音に抱かれながら、言葉のひと言ひと言を物語るような歌を、今は、心の扉を開きながらじっと見つめていたい。終盤、心の思うままに絶叫するRYUICHIの姿も、胸にしっかりと焼きついた。『宇宙の詩 〜Higher and Higher〜』でも、RYUICHIは、SUGIZO、INORAN、J、淳士の描き出す躍動した演奏に身を委ねながら、思いの一つ一つを大切に紡ぐように歌いあげていた。演奏は、次第に熱と激しさを帯びていく。その音色と歌声が、満員の観客たちを彼方の世界へと連れ出していった。曲が進むにつれて気持ちに熱を感じていく様も、胸を嬉しく騒がせた。

「今夜、来てくれた全員に心からI for You」の言葉を合図に、LUNA SEAはメロウなバラード『I for You』を、思いを深く込めて歌い奏でだした。一つ一つの旋律や慈愛に満ちた歌声が、ここに集った一人一人の心を優しく抱きしめる。だから今は、5人に身も心も預け、演奏を通した告白に素直に寄り添っていたかった。

さぁ、ここから感情のストッパーをぶっ壊して、思いきり暴れ狂おうか。力強いエナジーを一気に放出するように『TIME IS DEAD』が飛びだした。SUGIZOとINORANが交わし、重ね合う切れ味鋭いギターの音と、感情を熱く揺さぶるJと淳士のパワフルな演奏の上で、メンバーと観客たちが何時も何度も「TIME IS DEAD」と言葉をぶつけあう。身体を揺さぶり、喉を振り絞り歌うRYUICHI。彼の気迫へシンクロしようと、メンバー4人と満員の観客たちが気迫あふれる思いと声を重ね合わせ、この場に熱狂と興奮の嵐を巻き起こしていた。互いの思いを共鳴して作りあげる一体感こそが、LUNA SEAのライヴだ。そこへ、さらに熱情一体化した景色を作りあげようと『ROSIER』をぶつけてきた。声の限りを尽くして歌を響かせるRYUICHI。彼の気迫を増幅するようにSUGIZO、INORAN、J、淳士の4人が攻撃的な演奏を次々と突きつける。場内でも、一緒に歌う人たちがあちこちに登場。Jの叫びを合図に、誰もが引いた心のトリガーを思いきり撃ち放ち、5人に全身で思いをぶつけていた。魂と魂をぶつけ、一緒に歌を作りあげる。そんな最高の光景が、ここに生まれていた。

「この2日間、最強のマブダチが集まってくれたフェスになった」と語った言葉。そのうえで、最後に彼らは、ここからまた一緒に昇り詰めようと、満員の仲間たちへ向けて思いを手渡すように『UP TO YOU』を歌い奏でていった。一つ一つの言葉を、一つ一つの音を、ここに集ったみんなの心に未来へ芽吹く歌の種としてしっかりと植えつけ、芽吹かせようと、5人は歌や演奏の養分をステージの上から降りそそいでいった。喉が千切れんばかりの姿で歌うRYUICHIにエールを送るように、場内中からたくさんの歌が響いていたのも印象的だった。

でも、このままじゃ終わりたくない。それは、メンバーも含め、誰もが感じていたこと。熱いアンコールの声を受けて、5人はふたたびステージに戻ってきた。ここで、黒夢、9mm Parabellum Bullet、MUCC、NEMOPHILA、THE YELLOW MONKEY、ROTTENGRAFFTY、凛として時雨、BUCK∞TICKのメンバーらを、そして、真矢をステージの上へ次々と呼び入れた。真矢は、淳士のいるドラム台に。この編成で最後の最後に届けたのが、そう、この曲だ。会場中から響いた「I WISH」の声。大勢の仲間たちが演奏をし、信頼の熱い歌い手たちが次々と歌声を繋ぎながら『WISH』を歌い奏でていた。ここに集まった観客たちも含め、誰もがこの関係を未来へ繋げようと願うように『WISH』に思いを託していた。この思いを、またいつか行われると信じたい4回目の「LUNATIC FEST.」の開催で分かち合いたい。

《SETLIST》
  1. 1.STORM
  2. 2.TONIGHT
  3. 3.END OF SORROW
  4. 4.SHINE
  5. 5.gravity
  6. 6.宇宙の詩 〜Higher and Higher〜
  7. 7.I for You
  8. 8.TIME IS DEAD
  9. 9.ROSIER
  10. 10.UP TO YOU
  11. -ENCORE-
  12. EN.WISH(セッション)

TEXT:長澤智典

LUNA SEA

12月23日 有明アリーナにて「LUNATIC X'MAS 2025」開催決定!

LUNATIC X'MAS 2025
-OUR JOURNEY CONTINUES-
2025年12月23日(火)
有明アリーナ
開場 17:30|開演 18:30
詳細はこちら https://www.lunasea.jp/live/20251223ariake


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