凛として時雨

この場にヒリヒリとした空気を描きだし、それを、自ら突き刺した音で切り裂くように、凛として時雨のライヴは『abnormalize』から始まった。テンションの高い狂気を抱いた演奏に気持ちがぐいぐい引き込まれる。ハイトーンを活かしたTKと345の叫ぶような歌声に全身が奮い立つ。

巨大な会場の空気を、凛として時雨の演奏と歌声が蒼く染め上げる。『Loo% Who%』では、乱れ狂う感情的な歌や演奏も織りまぜ、観客たちの感情をヒステリカルな世界へトリップさせていった。曲が進むごとに感情を露にしてゆく様も印象的だ。

この空間を歪(ゆが)んだ音で歪(ひず)ませるように、凛として時雨は『DISCO FLIGHT』を演奏。言葉を切るように歌うTKの歌声が身体へ突き刺さる。ときにノイジーな音も炸裂させながら、3人は観客たちの意識を彼方へぶっ飛ばし続ける。叫ぶTKと高い声でエモーショナルに歌う345の歌が絡み合う様も強烈なインパクトを与えていった。

身体を揺さぶる爆音が轟きだす。3人はエモーショナルな感情をトップギアに入れて『Telecastic fake show』をぶつけてきた。テンションの高い歌声と演奏の渦の中に、このまま意識を酩酊しながら溺れていたい。最後に、凛として時雨は『感覚UFO』を演奏。ずっと歪んだ鬱蒼とした世界の中へ観客たちを縛りつけ、3人は観客たちの心も身体も奪っていった。曲が進むごとに気持ちが熱く爆裂していく様にも、気持ちがずっと引き寄せられていた。
《SETLIST》
- 1.abnormalize
- 2.Loo% Who%
- 3.DISCO FLIGHT
- 4.Telecastic fake show
- 5.感覚UFO
黒夢

黒夢のライヴにブレーキは必要ない。冒頭、清春がエモい声を大きく振幅するように、駆ける演奏に乗せて歌い叫びだした。黒夢が最初にぶつけたのが、LUNA SEAの『BLUE TRANSPARENCY』だ。原曲の魅力を活かしながらも、荒々しくエモーショナルにアレンジ。LUNA SEAの曲とは違った攻撃性を持った姿にして、2人は大胆に突きつけた。黒夢はさらにLUNA SEAの『Déjàvu』を演奏。まさか、2曲もLUNA SEAの楽曲をカバーするとは。しかも、2曲とも清春節の利いた歌声で、荒々しくもざらついた色に染め上げていた。牙を剥きだして雄々しく、でも、エモく攻める姿を通して、原曲とは異なる魅力を味わえたのが嬉しい。

長いMCも清春らしい。そのうえで繰り出したのが、『C.Y.HEAD』だ。演奏が一気に猛々しく駆けだしたのを合図に、清春自身も感情を暴走させ、観客たちから理性をどんどん奪い去る。跳ねたアッパーな演奏も胸を騒がせる『Spray』では、キャッチーな面も覗かせ、観客たちの身体のみならず気持ちも弾ませる。メロディーメイカーとしての黒夢らしさを、この曲を通してしっかりと見せてくれたのが嬉しい。叫ぶように歌いあげる様もイカしてる。

清春がアコギを手にするや、ここでSUGIZOを呼び入れて『少年』をセッション。清春が荒々しくも力強くアコギを掻き鳴らす。そこへドラムの演奏が合図を送ると、『少年』が飛びだした。荒ぶる感情のまま、自由奔放に歌う清春。その姿に合わせ、場内でも少年や少女に戻った観客たちが一緒に歌っていた。清春のかけ声に対して「狂っている」や「叫んでいる」と歌を交わす様が、本当に胸アツだ。初期衝動へ導かれるまま、誰もが心の反抗心を奮い立て、清春と一緒に狂ったように歌い叫んでいた。そう、この曲は僕らを無敵な10代に戻してゆく。だから黒夢と一緒に、反骨の声の狼煙を上げていた。

「ひどく後遺症に犯されている」の言葉を合図に、裸の感情をさらけだしてぶつけた『後遺症-aftereffect-』では、がなり立てるように煽る清春の姿があった。この曲では、ROTTENGRAFFTYの2人の歌い手をゲストに迎えて熱唱。最後に黒夢は、観客たちの心に黒い翼を授けるように、『Like@Angel』を歌っていた。清春自身が歌詞の中に心を溶け込ませ、暗闇から光を求めて飛び立とうと歌声の翼を荒々しく、雄々しく羽ばたかせていた。その姿や気持ちへ想いを重ねるように、場内中の人たちも清春と一緒に歌っていた。そう、誰もが心の翼を大きくはためかせ、この場から羽ばたいていた。
《SETLIST》
- 1.BLUE TRANSPARENCY (LUNA SEA COVER)
- 2.Déjàvu (LUNA SEA COVER)
- 3.C.Y.HEAD
- 4.Spray
- 5.少年 (feat.SUGIZO)
- 6.後遺症-aftereffect- (feat.N∀OKI,NOBUYA from ROTTENGRAFFTY)
- 7.Like@Angel
UVERworld

TAKUYA∞は早くもテンションがMAX状態だ。最初から観客たちの理性のストッパーを壊そうと、UVERworldのライヴは荒々しい感情を豪快に叩きつける『NO MAP』から始まった。演奏や歌声に巧みに緩急を付けながら、彼らは観客たちから現実を奪い去る。場内のあちこちでTAKUYA∞と一緒に歌い、声を上げる人たちが多く生まれていた。
「のっけからクライマックスのように、がっつり飛ばそうぜ」の声に相応しい景色をこの場に作りだそうと、UVERworldは雄々しくて勇壮な『PHOENIX AX』を突きつけ、この会場の床を大きく揺らしていった。吹き上がる無数の炎が、メンバーらの姿を炎の中から羽ばたく不死鳥にも見せていた。
ド派手で華々しい演奏に乗せてこの場に熱狂の様を描こうと、TAKUYA∞は攻撃的なラップに乗せて『PRAYING RUN』を叩きつけた。荒々しいラップと力強くタフなサビが、1曲の中で絡みながら気持ちを沸き立てる。フロア中の人たちと熱い声をかけあう様もUVERworldのライヴでは当たり前の光景。そう、ここにいる全員がUVERworldのメンバーなのだから。強い意志を持った言葉の数々が、心をずっと奮い立てていた。エモーショナルな歌から始まったドラマチックナンバーの『Eye’s Sentry』でも彼らは、触れた人たちの心に寄り添いながら、胸を騒がせる想いを、強い歌声と演奏を通して響かせていった。

ここでRYUICHIをゲストに迎え、UVERworldは『ROSIER』を演奏。RYUICHIとTAKUYA∞という熱狂を生み出すトリガーのような2人の歌い手が歌を繋ぎ、重ねあう。互いに顔を見合い、想いの波長を合わせて歌う姿が胸を騒がせる。熱さとともに、本当に美しいハーモニーを2人は届けてくれた。

雄々しき歌声が場内中から響き渡る。UVERworldは『IMPACT』を突きつけ、さらに高みの世界へと観客たちを連れ出してゆく。誰もが大きな声を張り上げ、思いきり高く飛び跳ねていた。「誰も置いてかない」と言うTAKUYA∞の言葉通りの景色が、そこには生まれていた。一人一人へ思いのたすきを渡すように、UVERworldはスケール大きくもハートフルで力強いメッセージを満載した『EN』を感情の心臓に言葉を突き刺すように伝えていた。そして…。

最後にUVERworldは、ありったけの思いを歌声と演奏に乗せて『7日目の決意』を届けてくれた。この曲に、この日のライヴを通して伝えた熱い思いに気持ちを揺さぶられた大勢の人たちが、メンバーらに熱いクラップを返し、彼らから受け取った思いの数々を胸の内でしっかりと膨らませていった。
《SETLIST》
- 1.NO MAP
- 2.PHOENIX AX
- 3.PRAYING RUN
- 4.Eye’s Sentry
- 5.ROSIER (feat.RYUICHI)
- 6.IMPACT
- 7.EN
- 8.7日目の決意
LUNA SEA
12月23日 有明アリーナにて「LUNATIC X'MAS 2025」開催決定!
LUNATIC X'MAS 2025
-OUR JOURNEY CONTINUES-
2025年12月23日(火)
有明アリーナ
開場 17:30|開演 18:30
詳細はこちら https://www.lunasea.jp/live/20251223ariake
STAGE Vol.28 《表紙・巻頭》ジェイク・シマブクロ/トゲナシトゲアリ
2025.11.8@幕張メッセ LUNATIC FEST. 2025 Day1 ライヴレポート
STAGE Vol.26 《表紙・巻頭》春畑道哉/A Tribute to Jeff Beck by Char with HOTEI & Tak Matsumoto
2025.2.23@東京ドーム 「LUNA SEA 35th ANNIVERSARY TOUR ERA TO ERA -THE FINAL EPISODE- LUNATIC TOKYO 2025 -黒服限定GIG-」ライヴレポート
2025.2.22@東京ドーム 「The Millennium Eve 2025 LUNA SEA|GLAY」ライヴレポート
【NEMOPHILA機材紹介】2024.9.25@Zepp Haneda(Tokyo) NEMOPHILA ワンマンTOUR 2024『全力前進~開花したけりゃこの指とまれ~』ライブレポート
2024.8.25@東京ガーデンシアター 「LUNA SEA 35th ANNIVERSARY TOUR 2024 ERA TO ERA -EPISODE 2- SEARCH FOR MY EDEN」ライヴレポート
2024.8.24@東京ガーデンシアター 「LUNA SEA 35th ANNIVERSARY TOUR 2024 ERA TO ERA -EPISODE 2- IMAGE or REAL」ライヴレポート 












