Anlyの歌は、触れた人の気持ちを、歓喜と幸せ、そして希望へと導く、最高のソウル(魂の)ミュージックだ。

7月1日、Anlyは「A.L.I.V.E」と題した単独公演を行う場としてLINE CUBE SHIBUYAの舞台に立っていた。

客席中から鳴り響くクラップ。ドラムの音が高鳴るのを合図に、演奏がスタート。身体を唸らすヘヴィなグルーヴが、気持ちも熱く揺さぶる。Anlyは5月に配信限定リリースされた『TAKE OFF』をバンドスタイルで届ける形でライブをスタート。唸るグルーヴの上で次々と言葉をまくしたてるAnly。突き刺すようなヒリヒリとした言葉が、気持ちを嬉しく奮わせる。ジッとなどしていられない。その音が導くまま、心地よく身体を揺らそう。

Anlyの声が場内に高らかに響き渡る。彼女は、アコギを掻き鳴らし『VOLTAGE』を歌唱。曲が進むごとに、Anly自身の伸びのある芯の太い歌声を軸に、身体を揺さぶるグルーヴがこの空間に生まれだす。次々と言葉を突き刺しながら、Anlyは観客たちの気持ちを騒がせる。彼女の吹かせる音楽の追い風に乗せ、このまま感情のボルテージをどんどんアゲていけ。そんな風にAnlyに煽られていた気分だ。場内から起きた大きな合唱も、嬉しく気持ちを高ぶらせた。

「カラノココロを照らすものは何?」と歌うAnlyの声と爪弾くアコギの音色からスタート。『カラノココロ』で彼女は、強い意志や生き様を、少しずつカラフルに色づく音と一緒に重ねながら、この場へ彩りを与えていた。サビでは、Anlyの歌にあわせ、大勢の人たちが大きく手を振り、舞台の上へ熱いエールを送っていた。「ともに 生きてゆこう」の言葉に合わせ、Anlyと場内中の人たちが「Oh!Oh!Oh!~」と声を重ね合わせる。会場中に響いた雄々しいその歌声が、気持ちを嬉しく奮い立てた。

「エネルギーの沸くライブにしていきたいと思っています」の言葉に続いて披露したのが、場内中の人たちの心に虹を架ける形で気持ちを一つに繫いだ『Rainbow』。この曲でAnlyは、晴れた歌声を心地好く響かせていた。弾む楽曲の上で、この空間へ無限に広がる世界を描こうと、Anlyは巧みに七色の歌声の絵筆を駆使し、この空間に夢を描いていた。この場に生まれた心地好い一体化した空気が、気持ちを嬉しく騒がせていた。

哀切なピアノの音色の上で、ファルセットを巧みに生かし、Anlyは切々とした歌声を響かせる。次第に躍動する演奏に合わせ、彼女自身の感情も大きく膨らみだす。Anlyが最新配信曲の『Round&Round』を通して見せたのは、年齢と共に変わりゆく心模様。彼女が物語るように歌う声へ、誰もがじっと耳を傾け その歌声(人生)の行く先を見つめていた。

ここからは、ループペダルとオベーションのギターを用いてのライブへ。この日は、スイッチングする足元の動きも知ってもらおうということから、大きなスクリーンに演奏してゆく様を映し出し、どんな風にしてトラックが生まれるのかを、よりわかりやすく見せてくれた。

ギターを掻き鳴らし、トラックのベースを作るAnly。続いてボディを叩いた音を重ね、さらにその上へギターをストロークした音色やリフビート、ボイスなどを描き加え、さまざまな音が重なりあうトラックを作り出す。疾走した重厚な演奏の上で歌いだしたのが、『Moonlight』。彼女は、夜の帳の降りた街中を抜け出し、疾走するビートに乗せ、自らの気持ちも走らせるように歌っていた。ループするトラックの上に、彼女の歌声が巧みに表情を塗り重ねる。そのうえで、さらにトラックに色を加えるなど、表情を塗り替えながら演奏は進んでいた。「二人を照らす月明かりさえ ねえ誰か消してくれない?」の言葉を受けて場内中の音が一瞬止み、暗闇に包まれた。その演出が、とてもクールだ!巧みにトラックの色も塗り替えながら、Anlyはドラマチックな物語を描き出していた。

続く『SLEEP』では、優しいアルペジオの音色へ、ザラついたリズムやウィスパーな声を重ねる形でトラックを制作。そのうえで、どっぷりとディープな世界観を描くようにAnlyは歌っていた。深みを帯びた演奏と歌声に気持ちが飲み込まれてゆくようだ。深い海の底へ底へと落ちてゆく感覚をこの曲に触れている間中感じ、その世界観へずっと溺れていた。

IDENTITY』でも、Anlyはドープな世界を描きだしていた。ここではフェンダーのアコースタソニックを用いて、より振幅を効かせた楽曲を投影。一人シンフォニックなオーケストラというべき壮大な世界が、そこには広がっていた。一人で演奏しているとは思えない迫力だ。ループペダルを通して増殖し続ける音が、壮大さと深みを増してゆく。それを、無から描き出す様へ気持ちがずっと惹かれていた。

続いては、優しいアカペラの歌声からスタート。そこへ、ギターのアルペジオでそっと思いを寄り添えながら歌いだす。Anlyは、『愛情不足 feat.Rude-α』を弾き語りで演奏。客席中の人たちに、そして、自分自身にも不足した愛情を注ぎ足すかのように歌う姿が嬉しい。この曲を通したAnlyの歌声や演奏が、心を温かな思いで満たしていった。

巧みにハーモニクスを用いながら、Anlyは、ふたたびトラックを作りだす。彼女は『Venus』 にも、一人オーケストラのように、胸を揺さぶる壮麗な世界観を作りあげていた。曲が進むごとに躍動する演奏と歌に、心がズーッと引き込まれていた。

とても静謐な音色の上で、Anlyは清らかで清楚な声を魅力に『Angel voice』を歌いだす。気持ちを浄化するような歌声が次第に表情を濃く彩り、カラフルな様を見せてゆく。熱情しだす気持ちへ、色鮮やかな音の絵の具を塗り重ねるように進んでゆく演奏も印象的だった。

ふたたび、バンドの演奏へ。Anlyは、まわり(流行)に流されることのない、自分たちが本当に「格好いい」と信じられる音楽を純粋に突き詰め、それを楽しもうと『KAKKOII』を歌いだした。Anlyは、「好きなものは好きと言えるほうがKAKKOII(格好いい)」と歌っていた。時代や流行りに流されるのではない、自分らしい生き方を示すオリジナリティ(独自の生き様)こそが本当に格好いいと歌う。その言葉を信じてついてきた人たちがこんなにも増えたからこそ、Anlyはこの日、LINE CUBE SHIBUYAという大きな舞台に立っていた。時代や流行りに流されない普遍的かつ独創的な姿こそが格好いいことを、もっともっと知らしめたい。

続く『CRAZY WORLD』でAnlyは、この空間に狂喜に満ちた世界を描き出す。いや、最初は心地よく音の揺れる景色が見えていたが、曲が進むのに合わせ、演奏もAnlyの歌声も熱情していた。気付いたら、クレイジーなままに心を染め上げて楽しく騒ぐ景色がそこには生まれていた。

曲が進むごとに、Anlyは次々と感情の色を塗り変えてゆく。『Not Alone』では、手にしたYAMAHAのアコギを掻き鳴らし、「1度しかないこの青春を逃すなよ」と、気持ちを解き放つように歌声を響かせていた。歓喜に満ちたAnlyの声に気持ちを同調した大勢の観客たちが、一緒に「Oh!Oh!Oh!~」と歌い、縛られていた心を思いきり解き放っていた。

Anlyがアカペラで歌う声から、スタート。彼女は、この一瞬一瞬を後悔なく生きるように、そして、ここに生を謳歌している姿を示すように、高らかに『We’ll Never Die』を歌っていた。Anlyの歌う声は、まさにゴスペルだ。触れた人の気持ちを、歓喜と幸せ、そして希望へと導く、最高のソウル(魂の)ミュージックだ。彼女の歌うサビに触れ、気持ちが歓喜してゆく。終盤には、フロア中の人たちが歌に参加し、共に高ぶる気持ちを分かち合っていた。

最後にAnlyは、何があろうとも強く生きる意志を示すように『Alive』を歌いだした。彼女は、「諦めない強さを」「生命を鳴らせ」と歌っていた。Anlyの強く生きようとする思いが、その歌に触れた人たちの魂も熱く揺さぶる。途中、共にシンガロングしながら気持ちを一つに結び合う場面も誕生、その様に、魂を嬉しく揺さぶられた。

アンコールの最初にAnlyは、椅子に座り、エレピの音色へ寄り添い、言葉のひと言ひと言を大切に紡ぎながら、美しい青春の物語を描くように『星瞬~Star Wink』を歌っていた。誰もが、その世界観へ浸りながら歌うAnlyの姿を見つめ続けていた。浪漫漂う物語を、Anlyは巧みに感情へ起伏をつけながら歌っていく。その姿を、たくさんの光を集めたミラーボールの輝きが照らしていた。

最後にAnlyは、バンド編成で『Welcome to my island』を、この場にいるみんなと幸せや楽しさを分かち合うよう晴れた心で歌った。舞台の上からは温かい南の風が吹いてくる。それは、彼女が生まれ育った沖縄の風?ステージの上からそよぐ歌の風に揺られながら、誰もがAnlyと心地好く思いを分かちあっていた。歌詞には沖縄生まれのAnlyらしいシニカルなメッセージも詰め込まれている。そこも受け止めつつ、心地よいひとときを最後の最後まで味わえていた。

次は全国ツアー。この空気を各地に振りまいていってほしい!!

《SET LIST》
  1. 1.TAKE OFF
  2. 2.VOLTAGE
  3. 3.カラノココロ
  4. 4.Rainbow
  5. 5.Round&Round
  6. 6.Moonlight
  7. 7.SLEEP
  8. 8.IDENTITY
  9. 9.愛情不足 feat.Rude-α
  10. 10.Venus
  11. 11.Angel voice
  12. 12.KAKKOII
  13. 13.CRAZY WORLD
  14. 14.Not Alone
  15. 15.We’ll Never Die
  16. 16.Alive
  17. -ENCORE-
  18. EN1.星瞬~Star Wink~
  19. EN2.Welcome to my island

Photo:Kenichi Kurosaki
TEXT:長澤智典

Anly 使用楽器・機材紹介

Anly

Anlyの新曲「58 to 246」が7月19日(水)0時デジタルリリース!

Anlyの新曲「58 to 246」(読み:フィフティー・エイト・トゥー・トゥー・フォー・シックス)が7月19日(水)0時より、AppleMusic・LINE MUSIC・Spotifyなど各音楽ダウンロード・ストリーミングサービスで配信スタートされた。
本楽曲、「58 to 246」は、Anlyの出身地である沖縄のメインストリートである国道58号線と、東京から静岡県沼津市を東西に結ぶ道である国道246号線をイメージして作られた楽曲。「I've gotta crush on you」というワードが印象的で、ドライブをしたくなるような夏にぴったりの楽曲に仕上がっている。
また、「58 to 246」Official Videoも7月19日(水)20時に公開された。
https://www.youtube.com/watch?v=keepnDQV_dc
各ダウンロード&ストリーミングサービスはこちら↓
https://anly.lnk.to/4bIgZDAW

Anly 2023-2024 Tour決定!

自身初のホールワンマンLIVEを終えたばかりのAnlyが、早くも秋からのツアーを発表!
【2023年】
10月15日(日)沖縄     桜坂 セントラル                 OPEN 16:30 / START 17:00
10月20日(金)宮城     仙台 MACANA                   OPEN 18:30 / START 19:00
10月22日(日)福岡     福岡 LIVEHOUSE CB          OPEN 16:30 / START 17:00
11月5日(日)  石川      金沢 vanvanV4                 OPEN 16:30 / START 17:00
11月11日(土)愛知     名古屋 新栄Shangri-La       OPEN 16:30 / START 17:00
11月19日(日)北海道  札幌 PLANT                      OPEN 16:30 / START 17:00
11月25日(土)広島     広島 SIX One Live STAR     OPEN 16:30 / START 17:00
11月26日(日)香川     高松 TOONICE                  OPEN 16:30 / START 17:00
【2024年】
1月27日(土) 大阪      BIGCAT                            OPEN 16:30 / START 17:30
1月28日(日) 東京      EX THEATER ROPPONGI     OPEN 16:30 / START 17:30
チケット発売情報等詳細はAnlyオフィシャルサイトまで
https://www.anly-singer.com/

4th Album「QUARTER」Now On Sale!!

沖縄からアメリカまで、ジャンルを超えたスケール感と圧倒的歌唱力!
■初回生産限定盤 ¥6,500(税込) SRCL-12263 ~ SRCL-12264(CD+DVD)
■通常盤 ¥3,000(税込) SRCL-12265(CD)

[CD収録内容] 
1.Alive
2.Welcome to my island
3.Do Do Do
4.IDENTITY
5.Angel voice
6.Homesick
7.KAKKOII
8.CRAZY WORLD
9.VOLTAGE
10.カラノココロ (Matt Cab & MATZ Remix)
11.KOMOREBI
12.Saturday Kiss
13.星瞬~Star Wink~


Klein MONO Case
Sadowsky sakurako digimart
LOVEBITES Orange CR20MYK Lunastone MYK
Martin Ukulele G7th Capo Martin Strings
Dean AYUMI Hofner Fishman Fluence Polyphia