中村有里(Sax)、山本有紗(Pf)、石垣陽菜(Ba)からなるインストゥルメンタルバンドのFabrhyme(読み:ファブライム)が、3月16日(月)に渋谷 JZ Brat SOUND OF TOKYOでワンマンライブを開催した。

バンドの結成10周年および4thアルバム『Essence』のリリースを祝う本公演は、心地よい疾走感を纏った『Ignis Dance』、タイトルどおりに跳躍がイメージできるサウンドが眩しい『Jump』と、新作のキャッチーなナンバーで幸先よくスタート。

鮮やかなサックスをフロントで吹く中村、凛としたピアノで清涼感を生み出す山本、5弦ベースをリズミカルに奏でる石垣。それぞれのソロフレーズもカッコよく挟み、溌剌とビートを刻むサポートのMiMi(Dr)を含めた一糸乱れぬアンサンブルに、客席は序盤から大いに沸き上がる。

ソールドアウトで満席となった光景に大喜びの4人。中村が『Essence』のテーマカラーであるオレンジをあしらった衣装について触れたり、石垣曰く「おもちゃがレースをしているような曲を書きたかった」という『Magic Mini Motor』をMiMiが叩くカウベルも入れて賑やかに聴かせたり、山本が当日限定販売のFabrhymeオリジナルカクテルを「今まででいちばんおいしかった飲みもの!」と興奮気味に薦めたり、とにかく楽しそうな様子が微笑ましい。

10周年の集大成ということで、頬を撫でる風のような落ち着いたメロディに癒される『Citrus』、クールとエモーショナルを併せ持つ展開が見事な『ray-rain』ほか、これまでのディスコグラフィーからもプレイ。ジャズやクラシックの要素を果敢にクロスオーバーさせつつ、ポップスとして親しみやすく表現できる。そんなFabrhymeの強みが改めて伝わる時間だったと思う。

新しいアルバムなんですけど、ジャケット写真は我々が乾杯をしているんですよね?」(石垣)、「10周年だし、明るく元気な感じにしたいなと。私はお酒が大好きだから幸せです」(中村)、「高円寺のアンドビールで撮りました。すごく素敵なお店なので、ぜひ行ってみてください!」(山本)。

『Essence』に関してわちゃわちゃ語ったあとは、Fabrhymeを結成した頃に初めて作ったオリジナル曲『Whatever』へ。5/8、6/8、9/8と拍子がめまぐるしく変わる、よりテクニカルなアプローチで躍動し、そのまま『Holiday』に繋ぐと、温かいハンドクラップが場内を包み込む。時折、アルトからソプラノサックスに持ち替える中村、MCと演奏のギャップなどに魅せられるうち、気づけば第1部が終了。

インターバル明けの第2部は、ラテンのパッションを帯びた『Overtake』からホットに開幕。中村、山本、石垣が再びソロ回しを颯爽と決め、MiMiがひよこのおもちゃを鳴らしていい感じに脱力できるシーンも。一転、ミッドテンポの『The City is Crowded!』をジャジー/R&Bなテイストで届けたり。ますます自由なムードがフロアに広がっていく。

さらに、中村が「歌いながらドラムを叩くこともあるんですよ」と紹介した流れで、突如オーディエンスから「聴きたい!」と求められ、乾杯にふさわしい某酒造メーカーのCMソング『えんやまる』の一節をMiMiが熱唱。予想外の出来事に笑いが止まらず、次のバラードへ向けてどうにか心を整えるFabrhymeの3人。会場の空気がまたグッと和む。

続いては、ニューアルバムに収録の未発表曲で山本が手がけた『Histoire』をライブ初披露。ステージを青く染める照明のなか、洗練された気品を漂わせ、やわらかに舞う各パートの音色が美しい。「綺麗な曲で大好き。聴かせてもらったときにすごく感動したのを覚えてます」(石垣)、「レコーディングはクラシック用のマウスピースを使いました。国立音大でずっとクラシックをメインに学んでいたから、今回ひさしぶりに吹いて、それが形にできたのはよかったです」(中村)と、メンバーの思い入れもひとしおだ。

ベースとサックスとピアノが交互に歌うようなアップチューン『Ribbon』、今の季節やJZ Bratのラグジュアリー空間にマッチしたとびきりメロウな『A Hint of Spring』、タイトに迫る打鍵も程よく織り交ぜた『Beyond the Brilliance』……その後も趣向に富んだ楽曲を、fabulousなrhythm(素晴らしいリズム)で響かせた彼女たち。

10周年記念のアルバムを作ろうというところから計画して、なんだかんだ時間はかかったけど、無事に今日を迎えることができました。いつも支えてくださっているみなさんのおかげです。ありがとうございます!」(石垣)

ここまであっという間でした。わりと自然な感じなんですよ。でも、Fabrhymeを続けてこられたことがすごいなとも思います。10年後はどうなっているのか。ま、私たちは変わらずコンスタントにライブをやってるでしょう」(山本)

アルバムを出させていただき、リリースパーティーに満員のお客様が来てくださり、本当に嬉しいです。これからもエンタメがんばりますので、いっしょに音楽を楽しんでいけますよう、どうぞよろしくお願いします!」(中村)

節目を実感するように3人が想いを明かし、本編ラストは『Wishlist』でドリーミーな気分へと誘う。アンコールも、手拍子があふれる最高のシチュエーションで『LAST SCENE』をダイナミックに轟かせ、特別な一夜を大盛況のうちに締め括った。

なお、5月24日(日)に府中駅前けやき並木通りで行なわれる入場無料イベント『第15回キテキテ府中マルシェ』に、中村有里Special Bandの出演が決定。彼女の地元であり、山本と石垣も参加の野外ステージとなる。そして6月16日(火)には、六本木バードランドでFabrhymeのワンマンライブが実施され、今回と同じくMiMiがサポートドラムを担当する。こちらも足を運んでみよう。

取材・文:田山雄士

《SETLIST》
  1. <第1部>
  2. 1.Ignis Dance
  3. 2.Jump
  4. 3.Magic Mini Motor
  5. 4.Citrus
  6. 5.ray-rain
  7. 6.Whatever
  8. 7.Holiday
  9.  
  10. <第2部>
  11. 1.Overtake
  12. 2.The City is Crowded!
  13. 3.Histoire
  14. 4.Ribbon
  15. 5.A Hint of Spring
  16. 6.Beyond the Brilliance
  17. 7.Wishlist
  18.  
  19. <ENCORE>
  20. 1.LAST SCENE

メンバー使用楽器・機材紹介

Fabrhyme

ライブ情報

Fabrhyme Live
6/16 (Tue)
@六本木 bird land
Open 18:30/Start 19:30
MC: ¥4,500 + 2order
Support Drummer: MiMi
ご予約:03-3402-3456
https://www.bird-land.co.jp

中村有里

中村有里 『Colors~Relay Point~』Now On Sale!!

2024.10.2 Release
ZENT-0006
3曲入り 税込1,500円

各種配信はこちらから
https://linkco.re/bphdDFU4


Maton MY WAY J自伝 Sadowsky
Ryoga RS Guitar Works Furch
MONO Infinite
Martin Watch Novo Guitars Digimart
Kamaka Kukui Orange King Comp Charと呼ばれて