「夏」って意識してるわけじゃないけど、「声が夏っぽいね」と言われる

―今回1年3ヶ月振りの新曲を発表することになったのはどういった流れがあったんでしょうか?

2017年の10月に1st EPを出して。あの1曲目の「Lost In This City」なんかは僕が大学生のときに書いた曲で、結構古い曲が多いんですよね。それもorigami PRODUCTIONSとEPを出そうってなったときに、バーって30曲くらいあって、その中でみんなでこれいいんじゃない?とかって選んで。だから最新の曲とかじゃなくて、僕が音楽をやり始めてから2017年の間の曲を全部聴いてあの5曲にしたんですよ。曲を書いたのは20歳から26歳くらいの間ですかね。

その後ツアー回ったりフェスとか出て。本当は去年の夏くらいにフルアルバムを出せたらいいねっていう感じだったんですが、他のプロデュースとか楽曲提供、ドラマの劇伴とかmabanuaさんがやっていたアニメ「メガロボクス」の音楽に参加したりとか、そういう仕事が色々入ってきて自分の作品が押されちゃったっていうのがあって、時間もなくて。

でも、リリースは1年3ヶ月くらいなかったんですけど。フィーチャリングとかはすごいしてるじゃないですか。「Michael Kaneko」はないけど、AmPm feat. Michael Kanekoとか、BENIさんと一緒にやったりとか蔦谷好位置さんとやったりとか、色々あったから名前は出てて、逆になんか良かったのかなって。自分の作品だけじゃなくていろんなコラボとかで。

で、新しいアルバム作ろうみたいな感じで、前回、2017年に出した「Westbound EP」に選ばれなかった曲と新曲とかバーってやって。今回は…まだレコーディングしてるけど入れるか入れないかみたいな曲もあって。10曲、11曲ぐらいになるアルバムで、「When We Were Young」はその中からまず一枚目で出してみようみたいな。

―アルバムリリースの日程はまだ発表されてないですよね?

まぁ、夏頃を目標にして。

―これから楽しみですね。夏も意外とすぐですからね。

はい。ですよね(笑)。もう2月ですから、すぐ。

―でも、そういう時期にマイケルさんの曲を聴きたいですね。

そうですよね。僕もなんか、「夏」って意識してるわけじゃないんですけど、自然にそう、「声が夏っぽいね」とか言われるから。やっぱ僕が湘南生まれと、ずっとカリフォルニアにいたから、そういうサウンドが自然に入ってるのかなっていうのはありますね。

―そのアルバムを期待させる「When We Were Young」ですが。是非今日ご一緒にMVを見たかったんですよ。何度も見てるんですが、お聞きしたいこともあって。

(MVを再生して見ながら)

これは葉山で、今兄貴が葉山に住んでるんですよ。監督と二人で撮りに行って。

―カリフォルニアっぽくも見えますよね…(次のシーンで)これはカリフォルニアですよね?

これは、11月に僕カリフォルニア行って。カメラ持ってって、全部僕が撮ってるんですよこれ。…これはロサンゼルスですね。サンタモニカに行ったんです車で。ここは友達に撮ってもらったっていう(笑)

これは、僕の親友の結婚式で帰ったんですよ。結婚式で撮ろうみたいな感じで。使われるかわかんないけど一応友達と絡んでるシーンも撮ってこようって。本当にみんな実際僕の小学校からの友達なんですよ。で、曲も「When We Were Young」って、本当に小学校とかから知ってる友達が大人になって結婚とか。

―「When We Were Young」はあの頃若かったときと言うか…

そうですね、意味的には、気持ちはなんか若いときを思い出すみたいのもあるんですけど、歌詞の内容的には、僕が今20代後半になって、「いつまでも成長しないなおれ」みたいな気持ちで書いた曲なんですよ。色々同じ失敗繰り返したり、怒られたり(笑) いつまでも若いなぁ、みたいな(笑)

今の自分も全然成長してねぇなぁ、みたいな気持ちで書いた曲なんですよね。

―歌詞を読ませてもらうと、自分が若かったときの思い出的なものなのかな、と思いつつ、ちょっとネガティブな…

ネガティブをちょっと面白く、「またやっちゃった(笑)」みたいな感じですね(笑)

例えば歌詞の中で、昔付き合ってた彼女に「そういうのやめて」とかめっちゃ怒られるけど、また変なこと言って「あぁ、また言っちゃった」みたいな感じで。いつまでも成長しないなおれ、みたいな感じですかね(笑)

―最後の「hold her」という歌詞は?

そうですね。はい。だから、またこのままだったら彼女きっとどっか行っちゃうんだろうなみたいな。こういう行動してたら逃げちゃうんだろうな、みたいな。「成長しないと」みたいな(笑)

おれも変わんないと…でも、変われない自分がいる、みたいな(笑)。いつまでも子供じゃないですか男は(笑)


終始にこやかに話してくれたマイケルカネコさん。
いつも等身大の彼の作る音楽・歌う歌だからこそ自然と私たちの共感を誘い、私たちの感情にも寄り添ってくれるのだろう。

私生活と音楽が常に密接に繋がっているマイケルさんの声には、パーソナルな感情を喚起させる一方で彼の育ってきた湘南やカリフォルニアの景色をあたかも懐かしい風景のように追体験させてくれるかのようなマジックがある。

次のフルアルバムも期待以上の景色を見せてくれるだろう。夏が楽しみでならない。

インタビュー:小野寺将也

Michael Kaneko

1年3ヶ月振りの新曲『When We Were Young』好評配信中! 実に1年3ヶ月振りとなった新曲は”いくつになっても懲りない自分”を歌った楽曲。カリフォルニアを想起させるさわやかなアコースティックアレンジで軽快な聴き心地だが11拍子のリズムを採用しており、その難解さを感じさせないメロディーや楽曲構成の手腕も光る。
「年を取れば成長して学んでいくことは沢山ありますが、中には全く成長しない部分、同じ失敗を何回も繰り返してしまうこともあると思います。若い頃の自分と全く変わってないな、、、と思ったときに書いた曲です。」
Apple Music, Spotifyをはじめ各配信サイトで好評配信中。Michael Kaneko自身が湘南とカリフォルニアで撮影した映像を使用したMVも公開されている。


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