PHOTO:Litchi(茘枝) TEXT:長澤智典
いつかは佐渡島でメタルフェスを!SEX MACHINEGUNS、Phantom Excaliver、冠徹弥(THE冠)を迎え、「佐渡トキロックフェスティバル」を開催!
3月10日の「佐渡の日」に、もつ焼店「もつ焼でん」を運営する株式会社 田の社長であり、ミュージシャンとしての顔も持つ佐渡出身の内田克彦氏が、「佐渡でのイベント開催を目指したい。でも、まだまだ長距離の移動が難しいので、まずは渋谷から佐渡へ向けた花火を上げたい!」との想いから、このたび「佐渡トキロックフェスティバル」を渋谷サイクロンにて開催した。出演したのは、SEX MACHINEGUNSとPhantom Excaliver。そこへ、ゲストとして冠徹弥(THE冠)も登場。
佐渡島観光PRムービーで冠徹弥が歌った『SADO METAL』に乗せ主催者の内田克彦氏が登場。「佐渡トキロックフェスティバル」は、彼の挨拶から幕を開けた。両脇には、SEX MACHINEGUNSのANCHANGと冠徹弥が陣取り、内田克彦氏のトークに茶々を入れつつも、一緒に会場を盛り上げようとサポート。ANCHANGも、冠徹弥も、「佐渡に行きたいかー!!」と叫んでいたように佐渡に行きたい…気持ちもあるが、それ以上に、「佐渡でメタルフェスを開催したい」と本気で夢を語る内田克彦氏の心意気に惚れ、その夢を現実にするための道筋を作ろうと、最初の一歩目となる「佐渡トキロックフェスティバル」へ参加。その想いも語っていた。
ライブの先陣を切ったのが、Phantom Excaliver。ヴォーカルのKacchangは、お馴染み光る聖剣を手に登場。ライブはKacchangの「命を燃やせー!!」の叫び声を合図に『炎のラプソディ』から幕を開けた。Phantom Excaliverと言えば「青春メタル」とも呼ばれているように、触れた人たちの気持ちを熱く奮い立てるパワーとエナジーを備えている。たとえ声を出せない制限下にあろうと、燃え盛る気持ちを抑えきれず、誰もが心の中で「命を燃やせ!!」と声を張り上げ、パワフルな演奏へ導かれるままに身体を大きく揺らし続けていた。
続く『METAL HEART』では、フロア中の人たちがメロイックサインを掲げ、Kacchangに合わせ心の中で「メタル!!」と叫びながら、激情した気持ちへ導く演奏に触発されるがままヘドバンし続けていた。Phantom Excaliverのライブは、バトルだ。舞台の上も、フロアも、高ぶる気持ちを全力でぶつけ、互いに熱気を吸収しながら、それをさらにパワーにしてぶつけ返す。Phantom Excaliverは『METAL HEART』というタイトルに相応しい、魂を熱く揺さぶるメタルサウンドを突きつけ、フロア中の人たちの身体を大きく揺さぶりながら熱狂の空間へと染め上げていった。
ゴリゴリのメタルスタイルを提示したかと思えば、歌心の強い『DRAGON AVENGERS』では、勇壮かつ高揚した音楽性を魅力に、フロア中の人たちの気持ちを天空へ飛び立つドラゴンへと変え、開放的な空間へと連れ出した。みずからをドラゴンに変えると言うと大げさだが、この曲に触れている間、心に翼を授けられた気持ちになり、熱情した演奏へ導かれるままに飛び立ちたくなっていた。
続く『青春爆走物語』でも「青春しようぜ!!」の叫び通り、フロア中の人たちが掲げた拳を思いきり振り上げ、熱と輝きを放ち爆走する楽曲に合わせ、気持ちを一つにはしゃいでいた。細かい理屈や屁理屈など熱血した楽しさで全部ねじ伏せ、沸きたつ熱い想いへ導かれるままに騒げばいい。それが、Phantom Excaliverのライブなんだと思う。
メロディアスなリフも印象深い『Comeback!!! Hero!!!』も然り。Phantom Excaliverの楽曲は、観ている人たちも、同じく勇者に変えてゆく。熱くなった魂が、とんどん熱を増していく。だから、拳を突き上げ高ぶる気持ちの熱を発散しないことには、身体の疼きが治まらない!!
ここで、冠徹弥がゲストで登場。Phantom Excaliverと一緒に歌ったのが、このイベントのテーマ曲であり、佐渡のPRソングとしても誕生した『SADO METAL』。この曲では、冠徹弥を中心に、Kacchangも歌で絡み合う形で楽曲は進んでゆく。パワフルかつスラッシーな楽曲を、冠徹弥は猛牛のように猛烈なエナジーを振りまきながら歌い、Kacchangも荒々しい歌声で絡みあっていた。この曲では「SADO SADO OH! OH!」と歌い、両手で佐渡島の形を模したハンドサインを作りながら共に熱狂を描き続けていた。できることなら『SADO METAL』を佐渡の地で聴きながら、一緒に両手で佐渡島のポーズをしながら楽しみたい。
最後も、冠徹弥を迎え、Phantom Excaliverの『THE REBELLION』をコラボレート。凄まじい熱を放つパワーメタルな楽曲の上で、燃え盛るメタル魂/シャウトの権化と化した冠徹弥が熱い声を張り上げれば、彼とのセッションを楽しむように、Kacchangを筆頭にメンバーたちも熱情した感情をぶつけ、魂と魂のぶつかりあいを見せていた。そこで生まれた熱を彼らが舞台上から解き放てば、その熱に刺激を受けた観客たちも、心の中で叫び声を上げながら、凄まじい勢いで拳を突き上げ続けていた。振り上げた拳を下ろすことのない熱狂こそ、最高の楽しさだ。
《SET LIST》
- Phantom Excaliver
- 1.炎のラプソディ
- 2.METAL HEART
- 3.DRAGON AVENGERS
- 4.青春爆走物語
- 5.Comeback!!! Hero!!!
- 6.SADO METAL(w/冠徹弥)
- 7.THE REBELLION(w/冠徹弥)