星野がリードし、メンバーに話を振って笑いを誘いながらもバンドの歴史を振り返るMCを経て続いたのはインディーズ・ミニアルバムからのバラード曲『tears』。やはりバスドラムとベースのアンサンブルが絶妙で、こんな言い方もおこがましいが短い間にも確実にバンドが成長しているのが垣間見える。ギターソロのトーンも今まで以上に明瞭に聴こえ、進化を感じられる演奏に乗るみくるの伸びやかなヴォーカルが楽曲をより情感たっぷりに聴かせる。一転、テンポアップして『Starlight』が続くと、抑えていた感情を爆発させるように客席から大きな声が上がる。個人的には最後の転調するサビの前のCメロ後半からの演奏の盛り上げが非常にグッときたポイントであった。

更に観客を盛り上げる短いMCを挟んで会場の熱気をさらに加速させる「みなさんの大好きなアゲアゲゾーン(みくる)」に突入。『MONSTER』のイントロ後半ではストロボの照明にゆーやんのハードなドラミングがマッチしてシンプルにかっこいい。比喩表現ではなく客席の熱が上がっているのが実感できた。『Vibration』のイントロが奏でられると一際大きな歓声が上がる。さっきまで静かにステージを楽しんでいた観客までもが拳を上げて盛り上がっている様を見ると改めてこの曲の持つパワーを感じさせられた。『PASSION』では声を上げ、手拍子を送り、タオルを回しと会場中が楽曲に参加し一体感が最高潮に高まった。

エルフリーデとエルフ(エルフリーデのファンの総称)の絆を感じるMCの後に「心で聴いてください(みくる)」と『Lost thing, Last song.』を歌いはじめる。それぞれに目を閉じたり声を出さず口ずさんだりしながら曲に入り込みじっくりと聴き入る客席の様子は、先程までの熱狂とは打って変わって静かながらも熱い気持ちが凝縮されているようで、曲終わりに沸き起こった拍手にもその思いが表れていたように感じられた。

最後の曲となるのは『エンドロール』。ライブが白熱するのに合わせ益々強靭さを増すバンドのアンサンブルに乗ってポジティブに前へと進んでいこうとする歌は、先程のMCとも相まってエルフリーデとエルフたちが共に進んでいく光景にも重なりエモーショナルさに拍車をかける。サビのリズムに合わせて客席と共に手を振るみくるの表情は心から楽しそうに見えた。ラストのサビでのリズムがブレイクダウンするパートもクールなヘヴィさだ。

ライブ終わりの歓声からすぐに鳴り止まないアンコールが巻き起こると程なくしてメンバーたちはステージへと帰ってきた。改めて感謝を伝えつつ3月18日に発売が決定しているメジャー第二弾となるミニアルバム『rebirth』の発売に伴うツアーの決定、そしてそのツアーファイナルとして7月17日に恵比寿LIQUIDROOMでのワンマンライブが発表された。恵比寿LIQUIDROOMは予てから目標として語られていた会場ということもあり、大きな祝福をもって迎えられた。

そして最後にアンコールとして今年1月1日に配信が開始された新曲『Break Heart』をプレイ。柔らかなディレイのギターサウンドを纏った、自分を信じて前へと進んでいくポジティブな歌でこの日を締めくくった。メンバー4人ともが満足気なような清々しいような愛おしいような少し名残惜しいような、そんな万感のこもったいい表情をして客席を見つめながら演奏していた姿が印象的であった。

エルフリーデがこれまで紡いできた歴史をしっかりと継承し、さらに前へと進んでいくことを示した素晴らしいワンマンライブであった。新たなリリース、そしてツアーを回り、7月にはさらに大きくなった姿を見せてくれるのだろう。エルフリーデの進んでいくこれからの道にますます期待していきたい。

文:稲葉悠二
Photo:小林弘輔

エルフリーデ

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