中学生のときから、音楽専門学校に行ってプロになるって言ってました

―そこまではギターは全部最初に買ったTokaiを弾き続けていたんですか?

森本:あ!大事なこと言うの忘れてました。さっき言った通り、中2で松本さんにハマりまくって、その頃たまたま『GIGS』っていう雑誌を見てたら、三鷹楽器が、黒いレスポールスタジオに松本さんシグネイチャーのバーストバッカー(ピックアップ)を付けて、特価!みたいなのを出してたんですよ。

―ブランドはどこのですか?

森本:Gibsonです。どうしてもそれが欲しくて。

―三鷹楽器は東京の三鷹ですよね?徳島からは遠いですね。

森本:でも、通販ですよね。あのときは電話注文だったと思います。

―中2では特価とはいえギブソンは金額的に大きいですよね。

森本:そうなんですよ。話がちょっと脱線しちゃうんですけど、僕がギターを始める前に、ハイパーヨーヨーにハマってたんですよ。その頃、おもちゃ屋さんで技を見せて認定してもらうみたいなのがあったんですよね。レベル何、レベル何っていうのが決まってて、クリアしたら判子を押してもらって次のレベルに進む、みたいな。それで、おそらく同級生の中で僕だけがその認定を全部クリアしたんですよ。指が変色するくらい練習してて「お前指腐るぞ」って怒られるぐらい没頭してました(笑)

―“ブランコ”みたいなああいう技をやるわけですよね。

森本:そうです。両手で“ループ・ザ・ループ”やるとか、そういうのも全部クリアして、(ハイパーヨーヨーの発売元)バンダイから粗品が送られてきたんですよ。「おめでとうございます」みたいな。そういう出来事もあったんで、父親は「こいつ1個のことをやらせたら絶対いい」って思ってくれていたみたいで、そんな事もあって、当時から本当に応援してくれてたんでしょうね、そのギブソンのギター、「テストでいい成績取ったら買ってやるよ」って言ってくれたんですよ。で、もうめっちゃ頑張ろうと思って。

ただ、テスト期間中って学校早く終わるじゃないですか?そうなるとギター弾きたくてしょうがなくなっちゃうんですよね(笑)。そんな事をしていたので結局いい順位は取れなかったんですよ。でも、もう見かねた父親が「もう分かったわ買うたるわ」って言って(笑)、そのギターを買ってくれたんですよ。どうしようもない奴で本当に申し訳なかったなと、今では思います(笑)

―何月ぐらいでしたか?

森本:あれは何月だったのかな…中3の文化祭でGibsonを弾いた記憶があるから、おそらく中2の2月頃かも知れないです。冬休み明けのテストが終わったぐらい。

―中学3年に向かっていくぐらいの時期ですね。中3ぐらいだとそんないいをギター使ってる人は他にいないですよね?

森本:いなかったですね。そもそもギターやってる人が周りに殆どいなかったですね。

―そうなってくると高校でもまだバンドをやりたいなと思うわけですよね。

森本:そうですね。高校に進むんですけど、僕の入った高校がスポーツの部活が盛んな学校で。でも学祭ライブは毎年盛り上がってるって聞いてたんですよ。そしたら、僕が入学する1年前に、すごいハードコアバンドが学祭で暴れ過ぎて一般の人もちょっと巻き込んじゃったっていうので、「3年間バンドライブ禁止」ってなってて。「俺の高校生活、終わった…」ってなりました(笑)。だから、高校ではバンドをやったり、楽器をやる子もあんまり増えなかったんで、兄貴が行ってた大学の軽音部の人たちとバンドやってました。兄がボーカルだったんですけど、そこで一緒に大学生とバンドやってて。

―それは結構、刺激になるというか、ある程度大学生だと弾ける人もいるでしょうから。

森本:そうですね。やっぱり、小6からはじめちゃってるからアドバンテージがあるというか。やっぱり高校ぐらいから始める子が一番多いので。そういう意味ではある程度経験してる大学生とやる方が話が早かったというか。

―じゃあ高校生のときは同じ高校の中でバンド組んだりはまったくせず?

森本:2年生の頃少しだけやれたんですけど、進路とかもあって期間は短かったです。だからほとんど友達もいなかったんですよ。

―逆に、そのお兄さんたちとやれてよかったんでしょうね。

森本:めちゃくちゃ良かったですね。

―お兄さんたちとはオリジナルをやったりとか?

森本:オリジナル中心にしつつ、兄もB’z好きだったんで、コピーもやりましたね。あとは、その後バンド活動をする中で出会った同い年ぐらいの別の高校の子と組んだりもしてました。

―じゃあそのときはお兄さんのバンドと、その別の高校の友達とのバンドと2つやってて。

森本:そうです。

―その頃もギターはレスポール・スタジオだったんですか?

森本:そのときは、もうGibsonの、Les Paul Standardでした。

―高校生で。

森本:はい(笑)生意気ですね(笑)

―それはお兄ちゃんから借りたとかではなくて、自分のものとして買ったんですか?

森本:そうですね。卒業祝い的なお金で、兄は確か車を買ったのかな?それで「お前はどうする?好きに使っていいよ」って言われたんで、そのお金で、レスポールを買わせていただきました。

―高校卒業のタイミングでっていうことですか?

森本:それを前倒しで買わせて頂きました(笑)高2ぐらいのときに。

―高2で。ギブソンのレスポールスタンダード。色はチェリーサンバーストですか?

森本:えっと、デザートバーストですね。

高校2年で入手したGibson Les Paul Standard(Desert Burst)(写真提供:森本隆寛)

―いいですね。でも、高校3年になると進路をどうするかみたいになってくるじゃないですか?そこはどうしたんですか?

森本:そこはもう中1か中2ぐらいのときから、大阪の音楽専門学校に行ってそのままプロになるって言ってました。

―徳島からひとりで出てってことをその頃から考えてたんですね。

森本:中学生の頃から考えてました。

―大阪に行こうと決めてたっていうのは、ご両親はすぐ納得してくれたんですか?

森本:そもそも大阪に行けって言ったのは父親なんですよ。東京だと遠いから何かあったときに困るから、大阪だったら車で行けるし、大阪だったらいいんちゃうかって言われて。それで、大阪のキャットミュージックカレッジっていう専門学校に行ったんです。

母親は、僕には言わなかったけど、本当は普通の大学か、もしくは四国大学という所に音楽科があったので、そこに行って地元で講師とかしてくれたらいいのになって思ってたらしいんですけどね。

でも、高3のときに、自分がバンマスで、自分で作曲もしてっていうバンドを組んで、それで結構コンテストとかで賞を取ったりして。

―どういうコンテストですか?

森本:ティーンズ・ミュージック・フェスティバルとか。当時全国大会に徳島から行った中山由依ちゃんて子がいたんですけど、その子がグランプリで、僕らは準グランプリだったんで結局関西大会には出場できなかったんですけど。他にも確か2つ3つぐらいそういうコンテストに出てグランプリとったりしてて。コンテストで色々結果を出したりしてるときに「あの子才能あるかもな」って母親も言ってくれてたらしいんですよね。大人になってから聞きましたが。

―それでキャットに合格して。大阪に行くわけですね。

森本:兄貴がその頃は大学卒業してたまたま大阪で就職してたんですよ。それで、一緒に住んでました。

―お兄さんはそのときはバンドやってなかったんですか?

森本:保育士だったんで保育園でギター弾きながら歌ったりはしてたみたいですけど、バンド活動はやってなかったです。たまに曲作り手伝ったりはしてましたけど。

―専門学校は2年間ですよね?その中での特に大きな出会いとか、印象に残っている思い出とかは何かありますか?

森本:僕の代はいまだに続けてる人が多いですね。例えば、D_DriveのYukiちゃんも同じクラスだったし、他にも、サポートギタリストとして大阪や東京で活動してる子もいれば、joyっていうバンドでsonyからメジャー・デビューした子もいるし、あと、アミューズからHaKUっていうバンドでデビューした子もいて。その子は新たにZantoってバンドでギター弾いてます。

そんな中、在学中に、B’zのサポートをやっていたベーシスト、作編曲家の徳永暁人さんと、ギター&コーラスの大田紳一郎さんがやってるdoaというバンドのサポートギタリストのオーディションがあって。運良くオーディションに受かったことでお仕事を始めました。

―それは1年生のときですか?2年生ですか?

森本:2年生のときですね。家族みんなB’z好きだったんで、勿論、徳永さんも大田さんもdoaも知ってたんで、「doa受かった!」ってもう大騒ぎになりました。

―doaでの活動は大阪だけじゃないですよね?専門学校に行きながら、ツアーを回ったりしてたんですか?

森本:最初のライブは大阪と東京でした。その時は年末だったんで、本番はちょうど冬休みと被ってて、冬休みに入る前にリハーサルが始まって。音楽の仕事の場合は公欠届けを出せて、出席扱いになるんですよね。それで、リハーサル行って、本番迎えて、そこから5年間ぐらい全国ツアーに回らせて頂いていました。

―その5年間はdoaのサポート以外も何かやられてたんですか?

森本:そうですね。母校のアシスタント講師をやったり、レッスンをやったりとか。あとはシンガーの方のライブサポートをしたり。

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森本隆寛

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