2020.7.31 “Crack6 YouTube生配信ライブ~重盛美晴生誕祭~アコースティックライブ ヒミツノ調ベ~”ライブレポート

「やばいね心臓がドキドキ縄文土器」と、MSTR(千聖)らしい緩いMCから配信はスタート。ライブは、Crack6のライブでも支持の高い『カナリア』から幕を開けた。アコースティックなスタイルとはいえ、MSTR・重盛美晴、ゲストで出演した山田巧による3本のアコースティックギターとTENZIXXこと長野典二のアコースティックベース、JIRO 6 ことO-JIROのパーカッションという豪華な編成からも想像できるように、そこには臨場感と迫力を持った演奏が生まれていた。情熱を抱いた楽曲に乗せ、MSTRの歌声にも次第に熱と力が漲りだす。3本のアコギが作り上げる重厚な音の絨毯の上で、気持ちを弾ませるように歌う声がとても心地好い。バンド演奏にも負けない迫力と臨場感を持ってせまりながらも、ときに抑揚を付けドラマティックな展開もCrack6は作りあげる。カメラへ向かい凛々しい表情で歌うMSTRの姿も、印象深く瞼に焼きついた。

「次は配信になったばかりの新曲です。出来立てのほやほやのホヤ貝」のMCを受けつつ、パーカッションを担うO-JIROのカウントを合図に、竿隊が気持ちを一つに力強い演奏をぶつけだす。披露したのが、 最新配信シングル曲の『What is TRUE?!』。情熱的な恋心を歌声や演奏に投影した疾走感を持った楽曲だ。激しい楽曲にも関わらず、アコースティックなスタイルへ色を塗り替えたことで緊張感を覚えつつも心地好さを感じたのも、この日のライブらしい表情。MSTR自身も、終始馳せる気持ちをぶつけるように歌声を響かせていた。アコギセッションだからこその音の輪郭が粒だって見えたところも、観ていて耳が惹かれた面。

演奏についての感想の声が、チャット上へ止まることなく次々流れてゆくのも配信ライブらしい風景。MCのたびにMSTRの駄洒落が飛び交うのも、今やお馴染みの光景だ。

続いて披露したのが、ゲスト参加した山田巧が初めてCrack6の楽曲でアレンジを手掛けた『Baby I love you』。胸の奥に秘めた情熱を演奏に乗せ、少しずつ零すように歌うMSTR。アコースティックなスタイルらしく、吐き出すのではなく零すように歌う様が、この日のライブらしい見どころの一つ。今では届くことのない愛しい人へ、想いを告白するように切々と歌うMSTR。生音のみで繰り広げられる演奏だからこそ、MSTRの揺れ動く感情的な歌声を生々しく味わえたのも嬉しかった。チャットにも、「素敵ー」と歌声に惚れた言葉の数々が流れていく。

次に演奏したのが、こちらも配信リリースになったばかりの『アネモネ』。冬を舞台にした楽曲を夏の季節に味わうことで、また異なる魅力が見えてきた。とてもロマンチックな歌と演奏だ。この曲に触れている間中、暖炉の火のような暖かさを身に覚えながらも、失くした大切な人への想いに心は甘酸っぱく浸っていた。間奏で重盛が爪弾いた甘いギターの旋律が、この曲の持つ浪漫な香りへ、より暖かな彩りも与えていった。「寂しい夜は甘く切ない花を咲かす」の言葉のように、この歌へ触れている間、ずっと心に甘く切ない想いを感じ続けていた。

続いて披露したのが、千聖のソロナンバー『Millennium』。スケール大きなスタジアムロックナンバーを、アコースティックなスタイルで演奏。生音を軸に据えたことで全体的に温かみが強くなったが、それでも楽曲が持つダイナミズムはしっかり活かされていた。力強いMSTRの歌と、その熱を後押しするように奏でる演奏に触れ、彼らが大きく広げた両手に抱かれている感覚も覚えていた。雄大な楽曲なのに、側で歌っているように感じたのも、MSTRを筆頭にメンバーたちが優しく歌声や演奏の手を差し伸べていたからだ。

ライブも終盤へ。続いても千聖のソロ曲から『Cyber Rose』をプレゼント。哀愁を抱いた重盛のギターがスパニッシュな音色を奏でると同時に、楽曲は熱を上げだした。沸きだす感情をぶつけるように歌うMSTR。彼の歌声へ熱い彩りを添えてゆくメンバーらのハーモニー。楽曲は、迸る熱情をまき散らすように駆けてゆく。熱を抱いた歌声に恋心を覚えたファンたちが、チャット上に無数の薔薇の絵文字を送り続けていた。熱した声の変わりに、文字や絵で想いを交わし合うのも配信ライブだからこそ生まれる風景だ。

「最後にみんなへBONUS変わりに『VENUS』を届けます」。最後にCrack6が披露したのが、『VENUS』。MSTRの煽りを受け、チャット上には「いえーい!!」の言葉が無数に流れだす。とてもロマチックな楽曲だ。愛しい人へ沸きだす情熱をぶつけるように、MSTRは「君の心を抱きしめたい」と歌いかける。観ている人たちも、画面越しに目の前でMSTRに口説かれている感覚を覚えていたに違いない。間奏では、重盛美晴が「綺麗だからわたしのこと好きなの?」と語る場面も。胸をキュッと疼かせる遊び心も組み込みつつ、このまま「時を止めてしまいたい」くらいの楽しさを最後までCrack6は届けてくれた。

まだまだ世の中は、以前のような状況に戻ったわけではない。だからこそ、またこういう機会でCrack6と触れられる日が来るかも知れない。その機会を今は、心待ちにしていようか。

TEXT:長澤智典
機材紹介:稲葉悠二

《SET LIST》
  1. 1.カナリア
  2. 2.What is TRUE?
  3. 3.Baby I love you
  4. 4.アネモネ
  5. 5.Millennium
  6. 6.Cyber Rose
  7. 7.VENUS
Crack6

Crack6アコースティックライブ 期間限定グッズ販売中!

販売期間 7/31(金) 19:00〜8/14(金) 23:59まで
発送予定 2020年9月上旬
詳しくは、公式オンラインストア
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最新シングル「What is TRUE?」が各配信サイトより絶賛配信中!!

Crack6 の最新シングル「What is TRUE?」が、7月10日より各配信サイトより配信開始!!
カップリングには、昨年末にライブ会場限定で発売されたシングル「アネモネ」のバージョン違いも配信されます。
詳しくは、
https://linkco.re/CPP0c3Bu

■オフィシャルサイト
https://www.crack6.jp/


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