LOVEBITESのMiyakoが、恒例となっているピアノリサイタルを2026年も開催。大阪と神奈川で1日2回、計4回のステージから、自身の誕生日に行なわれた横浜みなとみらいホール(小ホール)昼公演の模様をレポートする。

開演時刻を迎え、黒のシックなドレスを纏ったMiyakoが登場。3月29日(日)のLOVEBITES日本武道館単独公演大成功も記憶に新しい中、ジューダス・プリーストによるカバーが彼女たちのライブイントロとして馴染み深い『Diamonds And Rust』(オリジナルはジョーン・バエズ)を、まずはスタインウェイのグランドピアノで優雅にしっとりと奏で出す。

そのまま流れるように、ジューダス・プリーストの『Painkiller』へ。なだらかなミディアムテンポのもと、荘厳さをキープしていたかと思えば、やがて疾走感や激情がダイナミックに際立つ、静と動を行き交う抑揚のある展開が見事で、早くもたくさんのオーディエンスをグッと惹き込んでみせた。

私、今日が誕生日なんです!」と笑顔を見せ、初めての横浜みなとみらいホール、貴族たちのサロンを思わせるシューボックス型の親密なスペース、ピアノが輝く豊かな音響に歓喜するMiyakoは、ちょうど1週間前に終えたLOVEBITESの武道館についても、まだまだ興奮冷めやらぬテンションで言及。

リハに入りすぎるくらい準備をした、幕が上がるまではものすごくドキドキして「帰りたい」「お花見に行きたい」と喋っていた、3日前にようやく配信アーカイブが観られたなど、知られざる裏話を明かしつつ、「なんとなく武道館の余韻に浸れるセットリストにもしたので、楽しんでいただけたら」と呼びかける。

続いても、最新EP『Etude Op.25(凱歌のエチュード)』から、ドラゴンフォースの『Through The Fire And Flames』、メタリカの『Master Of Puppets』を披露。原曲が持つメロディの美しさを浮き彫りにしながら、なおかつヘヴィメタルとクラシックの親和性を示しながら、攻撃的なラウドチューンを麗しく生まれ変わらせる、Miyakoが施すアレンジの妙に改めて息を呑む。

低音から高音への移行だったりと、1人で弾いているとは信じがたいクオリティを備えた、しなやかでスピーディーな打鍵も素晴らしい。超絶テクニカルなピアノソロだけに、演奏後は思わず「疲れたぁ……(笑)」とつぶやくMiyakoだが、「メタリカをバラードにするわけにはいかないですよね!」と即座に気概ある発言も。

中盤には、ファンの声に応えるコーナーを実施。事前募集した“Miyakoに聞いてみたいこと”を質問箱から引いていくスタイルで、自由なテーマゆえにさまざまな話が聞ける楽しい企画となった。抜粋したQ&Aは下記のとおり。

●故人を含め、観たいアーティストのライブは?

そりゃあ、もちろんクイーンですよ。フレディ・マーキュリーが観たかったな。あと、マイケル・ジャクソンも

●武道館で「Soldier Stands Solitarily」のとき、炎は熱くなかったですか?

熱いに決まってるやろ! チョーキングしたらギターの弦が柔らかくなってました(笑)

●武道館公演の当日、いちばん心に残ったエピソードは?

『Eternally』でスマホのライトを照らしてもらえたことです

●クラシックからヒントを得たLOVEBITESの曲は?

『Swan Song』『Lost In The Garden』とか。学生時代にいっぱい向き合った曲、好きだった曲、挑戦してみたかったけど叶わなかった曲、自分なりに思い入れがあって、みなさんも知ってそうな曲を選んでいます。『Dystopia Symphony』に落とし込んだベートーヴェンの『悲愴』『月光』なんか、嫌っていうほど練習しましたから。『Above The Black Sea』『Under The Red Sky』はラフマニノフですね

●次なる挑戦は?

来年あたりにギターでのソロライブもやってみたいです!

その後、再びステージモードに切り替えたMiyakoは、1st EP『Etude Op.23(覚醒のエチュード)』収録曲であるイングヴェイ・マルムスティーンの『Far Beyond The Sun』、ドヴォルザーク『新世界より』をイントロに据えたLOVEBITESの『Swan Song』、『新世界より』とともに『Swan Song』で引用されているショパンの『Etude Op.10-No.12(革命のエチュード)』、叙情的な響きがたまらないLOVEBITESの『Addicted』を華々しく繋ぎ、クラシックの素養が存分に映える、そして武道館の感動が蘇るナンバーも放出。

先程の質問タイムで「武道館で緊張しないように、メンタルトレーニングのため、ソロでピアノリサイタルをやってきました」という言葉もあったが、より繊細なタッチと高い集中力が必要な楽曲群を軽やかに届けた本ブロックは、まさにここ数年の積み重ねが色濃く感じられる時間だったと思う。

3年くらいですかね、ソロでの活動は。LOVEBITESをはじめ、みなさんが大好きなハードロックやメタルの曲なら、楽しく聴いてもらえるんじゃないかなと。私ごときがどれだけできるかわからないけど、ピアノの良さを伝えられたらいいなという想いでやっています。今後も続けていきたいので、応援していただけたら嬉しいです。本当にありがとうございました!

子供の頃、親といっしょに行ったクラシックコンサートでよく寝てしまっていた経験を話しながら、オーディエンスにしみじみと感謝を述べたMiyako。ハロウィンの『Eagle Fly Free』、ディープ・パープルの『Burn』と、ラストは初心に帰るように、言わずと知れたメタルの名曲を畳みかけ。観ている側も歌い出したくなる気持ちへと誘い、横浜の昼公演を大盛況で締め括った。

取材・文:田山雄士
Photographer:Ryutaro Saito

《SETLIST》
  1. 1.Diamonds And Rust(Joan Baez)
  2. 2.Painkiller(JUDAS PRIEST)
  3. 3.Through The Fire And Flames(DRAGONFORCE)
  4. 4.Master Of Puppets(METALLICA)
  5. 5.Far Beyond The Sun(Yngwie J. Malmsteen)
  6. 6.Swan Song(edit)(LOVEBITES)
  7. 7.Etude Op.10-No.12(Frederic Chopin)
  8. 8.Addicted(LOVEBITES)
  9. 9.Eagle Fly Free(HELLOWEEN)
  10. 10.Burn(DEEP PURPLE)
LOVEBITES

「OUTSTANDING TOUR - JAPAN 2026」開催決定!

8月29日(土) 福岡・Zepp Fukuoka
8月30日(日) 広島・広島クラブクアトロ
9月4日(金) 愛知・Zepp Nagoya
9月6日(日) 大阪・Zepp Osaka Bayside
9月11日(金) 北海道・Zepp Sapporo
9月13日(日) 宮城・仙台GIGS
9月19日(土) 石川・金沢REDSUN
9月21日(月祝) 新潟・新潟LOTS
9月25日(金) 東京・Zepp Haneda
9月26日(土) 東京・Zepp Haneda
詳細はLOVEBITESオフィシャルサイトへ
https://lovebites.jp/

最新アルバム『OUTSTANDING POWER』Now On Sale!!

2024年のワールド・ツアー「The Thin Line Between Love And Hate」を経て、2025年に入ってすぐからバンドは本格的に作曲フェーズに突入。EP『LOVEBITES EP II』を携えてのジャパン・ツアー「Eternal Phenomenon」とも並行して強力な楽曲を作り続け、ツアー後は制作に集中。8月からは、11月頭に「Eternal Phenomenon」米国版で渡米する直前まで、約2ヶ月にわたってレコーディングを行った。その音源は、ミッコ・カルミラ、ミカ・ユッシラというフィンランドの名匠エンジニアふたりの手によって、それぞれミキシング、マスタリングが施され、そのタイトルのとおり、「尋常ならざるパワー」が充満した傑作が完成した。オリジナル・フル・アルバムとしては、オリコン週間アルバムランキングにおいて初登場5位を記録した『JUDGEMENT DAY』以来、実に3年ぶりとなる。

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[Hell Edition] CD+DVD: ¥8,000 / VIZL-2496

最新ソロEP『Etude Op.25』Now On Sale!!

日本を代表するヘヴィ・メタル・バンド、LOVEBITES。そのギタリストで、コンポーザーとしても非凡な才能を見せてきたMiyakoが、ピアニストとして2年ぶりの2nd EP『Etude Op.25(邦題:凱歌のエチュード)』をリリース。2023年のデビュー作『Etude Op.23』に続き、本作もMiyakoが影響と感銘を受けてきた海外の伝説的アーティストの名曲をピアノでカヴァーした作品。全6トラック収録で、JUDAS PRIEST “Painkiller”、METALLICA “Master Of Puppets”といったメタル・アンセムから、QUEENの名曲4曲から成るメドレー、そして2019年にLOVEBITESとして英国を共にツアーした盟友DRAGONFORCEの“Through The Fire And Flames”、さらにはLOVEBITESがJUDAS PRIESTによるカヴァー版をライヴのイントロとして使用もしているフォークの女王=ジョーン・バエズの“Diamonds And Rust”をカヴァーしている。またLOVEBITESの“Dystopia Symphony”のセルフカバーも収録。

商品詳細
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