しましょしましょ熱狂し続けましょ!!!!!

2025年4月にシングル『しましょ』を発売し、メジャーデビューを飾ったCiON。彼女たちが、8月16日にKT Zepp Yokohamaで「CiON ONE-MAN Live “are you ready??”」公演を行った。チケットはSold Outを記録。その成果が、CiONへの期待の高さを物語っていた。

10分前から始まったカウントダウン。7分前には、ユーフォニアムとバストランペットを担当する聖奈が、影アナとして諸注意や意気込みを語っていた。3分前から、カウントダウンが再開。10カウントを満員の観客たちが声にして告げる中、ライブは幕を開けた。

華やかなSEに乗せて、大きなステージ前を覆った白い幕にレーザーによって文字が次々と記される。その後、メンバーの姿が映し出されてゆく。スクリーンには、「Are You Ready」の文字も。そして…。

「Are You Ready」の甘くセクシーな声を合図に、ブラスチームの吹く音が華やかに雄々しく響き渡った。幕が下りたその先では、『MAHOROMA』に乗せてCiONのメンバーにサポートメンバーを加えたライブを彩るメンバーたちが、現実を消し去り、異世界へと連れ出す、絢爛豪華なSHOWの始まりの景色を描きだしていた。歌詞の一節通り、そこには「想像を超えた快楽を教えてあげる」に相応しい光景が広がっていた。栞音(Vocal)は、骸骨マイクを手に、ピアノの上で艶かしい姿で挑発するように歌っていた。いや、メンバー全員が官能的な様で、CiONを求める観客たちを絢爛華美な宴の中へ妖しく誘い込む。身体は熱を求めながらも、その様に、視線も心もグイグイと引き寄せられる。なんて心を惑わす刺激的な光景だ。

危険な香りを全身にまといながら、さらに妖しく、より華やかさを増した音の服を身にまとった彼女たちが、『S;ckkkkk』を通して迫ってきた。レーザーによる眩い光の帯が流星群のようにステージの上を飛び交い、ピアノを演奏する杏実(Piano/Keyboard)以外の4人が舞台中央で寄り添って観客たちを煽り続ける。何時しか場内中から拳が突き上がり、彼女たちと一緒に熱く声をかけあう様も生まれていた。

スリリングかつジャジーなどこか怪しい昭和の匂いが漂う『INVADER』に乗せ、栞音と愛佳(Vocal)の歌声が艶(なまめ)かしく絡み合う。ほんと、絡み合うという言葉が相応しい、2人のねっとりとした歌声のやり取りに心が引き寄せられる。楽器陣は、栞音と愛佳の思いを交わす歌の呼吸(リズム)にあわせて演奏を繰り出してゆく。2人の歌い手が先導し、楽器陣をぐいぐい引っ張れば、観客たちを圧倒的な存在感で魅了しながら、この場を妖艶でジャジーな世界へ染め上げていった。グリーンのレーザーの光がステージ上を縦横無尽に駆け回っていた様も印象的だった。

MCでは、栞音が「ファンたちと一緒に作る最高のライブにしよう」と語っていた。その言葉を受けて、ドラマーが猛々しい音を響かせた。CiONは『It’s Wonderland』を通して、この場を、まるで浮世(憂き世)を嘆き、現実を忘れて享楽へ身を投じる人たちの社交場のような様に染めあげてゆく。いや、単にジャジーな演奏に乗せ、みんなでスウィングしながら、新たな宴のページをめくっていただけかも知れない。

演奏は、さらにスウィングしてゆく。古の昭和歌謡のような跳ねた演奏に乗せ、2人の歌い手が妖艶な香りをたっぷりに、『Bambina!!』を通して観客たちへ艶やかにアプローチしてゆく。4人がフロントで寄り添いながら歌や音色を響かせるたび、心が妖しく掻き乱され、淫らに落ちてしまいそうになる。挑発するような栞音と愛佳の掛け合いや、2人のやり取りを彩るブラス陣の演奏も、気持ちを嬉しく揺らしていた。

テンポが一気にアップ。心を熱く掻き立てるスリリングかつ妖艶な『月逢夜』の上で、栞音と愛佳がねっとりとした甘い歌声を絡ませて迫ってきた。2人の艶かしい歌声の背景で、挑発するように刺激的な演奏を次々と繰り出す楽器陣。途中には、楽器陣3人の短いソロ回しも登場。この曲で聖奈はバストランペットを吹いていたことにも触れておきたい。

時計の鐘の音を合図に飛び出したのが、『MagiC!on…』。これまで以上に激しく、スリリングな演奏を叩きつけ、彼女たちは観客たちをさらに挑発してゆく。最初は観客たちを煽っていたフロントの4人だが、途中からステージの上で互いに絡み合い、まるでSHOWの一場面を演じるような様も見せつけていった。途中には、杏実のピアノ、佳子(Saxophone)のサックス、聖奈のユーフォニアムと、それぞれが駆けるようなソロ回しを披露。スリリングで華やかな楽器陣の演奏と、2人の歌い手の愛らしくも甘い衝撃を持った歌声の挑発に、心がメロメロになりそうだ。

躍動するドラムビートを合図に、『Last Order』へ。この曲では、佳子と聖奈のブラス陣がグイグイと迫り、栞音と愛佳も時に緩急をつけながら力強い歌声をぶつけるなど、パワフルな歌声と演奏で、この場を華やかな宴の場に染め上げていった。2人の歌い手がこの曲で見せたスリリングながらも妖艶さを持った歌声の掛け合いは、とても妖しくて刺激的だった。

MCでは、「みなさん、CiONの音楽を楽しめてますか?」などの言葉から、メンバー一人一人が、観客たちへ呼びかける姿も。中でも佳子は、「わたしがセクシーすぎて困っちゃう人??」と、観客たちに質問していたことも伝えておきたい。

愛佳の歌声からの幕開け。そこに、演奏陣が優しく音を絡ませてゆく。次のブロックは、甘くメロウな『曖昧≠Libido』からスタート。ゆったりと、でも心地好く跳ねる演奏の上で、栞音と愛佳が互いに官能的な歌声を交わし、重ねながら、観客たちを淫らな世界へ落としてゆく。ときに、歌い手と楽器陣が2人1組になって絡みあうなど、4人のパフォーマンスも登場。ねっとりと、しかも甘く挑発する彼女たちの歌声や演奏に、観客たちも心地好く溺れていた。

音の響きを抑えめに弾く杏実のピアノの音色に乗せて、栞音が『もしも』を歌いだす。声のバトンを受け取るように歌を交わす愛佳。この曲では、ほぼアカペラに近い形で。しかもCiONのメンバーのみで楽曲を演奏。愛佳と栞音の歌声が寄り添いあい、感情的なドラマを描き出す。その様にずっと心が強く引き寄せられ、魅了されていた。

続く『あなたのせい』も、比較的抑え目な演奏からスタート。歌が進むにつれて演奏が次第にスウィングし、華やかさを増すとはいえ、この曲でも2人の歌い手の声の魅力や筆力(表現力)で楽曲を鮮やかに彩っていた。

さぁ、ここからは一気に絢爛華美な世界を描きだそうか。『go for the “TOP”』では、杏実がショルダーキーボードを手にステージ前へ登場。この曲では、杏実、佳子、聖奈の3人が明るく弾け飛ぶ音を交わしながら、華やかなセッション演奏を披露してゆく。楽器陣だけの演奏も、CiONを語るうえで欠かせない魅力だ。

栞音と愛佳の歌声のやりとりへ、楽器陣も巧みに絡みだす。『Addiction』では、メンバー同士が歌や音を掛け合い、絡み合い、重なりながら、刺激的なドラマを作りだす。曲を重ねるごとに期待値が高まり、魅力の細胞が増幅し、膨らんでゆくようだ。

杏実のピアノソロから始まった演奏は、次第に楽器の音を増やしながら次の曲へ。奏でたのが、メジャーデビュー曲の『しましょ』だ。妖艶に、でも力強さを持って迫る歌声や演奏。メンバーらはセクシーな様も見せながら、「しましょしましょならしましょ」と妖しく迫っていた。挑発するような官能的な様は、今のCiONに似合う歌の着こなしだ。

ライブも終盤へ。この場を爽やかな夏景色に染め上げようと、彼女たちはわちゃわちゃとした演奏に乗せ、まるで夏のビーチで弾けるような様で『サマラブイリュージョン2024』を歌唱&演奏。大人の色気を持ってロックに迫る姿も魅力だが、青春という服に着替えてひと夏を思いきりエンジョイしてゆく、この曲のような空気も最高だ。メンバーたちのはしゃぐ様へ呼ばれるように、場内中の人たちもクラップをしながら一緒に夏の想い出を作っていた。

佳子のサックスの演奏からスタート。そこへ2人の歌い手や演奏陣が絡み合う。『Now or Never』では、 杏実がショルダーキーボードを手に、ふたたびフロントへ。この曲では、栞音と愛佳が大きく手を振りながら歌う姿にあわせて場内中の人たちも大きく手を振れば、熱い声も張り上げていた。凛々しく、力強く攻めるCiONの姿に刺激を受け、場内中の人たちも一緒に熱を上げてゆく。とてもパワフルで、しかも派手で華やかな、気持ちを騒がせる歌と演奏だ。だから、場内中の人たちも彼女たちの挑発へ乗っかるように、拳を振り上げて熱く、熱く盛り上がっていた。

「全力でかかってこいや!!」の声を合図に、CiONはスリリングかつワイルドな演奏で『Noisy』を突きつけた。凛々しい姿で、身体中から沸き立つエナジーを振りまくように歌い演奏をする彼女たち。その姿へ煽られるように、場内中の人たちが「Oi!Oi!」と声を上げ、「とにかく騒ぎたい」の歌詞の一節のように、一緒に熱狂の宴を作りあげていた。曲が進むにつれて、テンポも、感情のボリュームもグングン上がってゆく。この場に新しい世界を築きあげるように、彼女たちは雄々しい声や演奏を通して観客たちをガンガンに煽り続ける。「飛ぶよ!!」の声にあわせて一緒に飛び跳ねるなど、騒ぎたくなる要素を次々と畳みかけ、彼女たちは、この場を熱狂の様に染め上げていった。そして…。

ここでCiONは、新曲の『Shout of Joy』をぶつけてきた。こちらも、感情のストッパーを壊してオラオラと激しく攻める、彼女たちと一緒になって熱くアガり続けたくなる楽曲だ。いや、互いに沸き立つ感情と感情とをぶつけあい、一緒になってカオスな空間を作りあげてゆく内容だ。だから、フロアからもずっと熱いクラップが鳴っていた。

ここへ至るまでにも、いろんな苦労や苦悩の道があった。それでもあきらめずに生きてきたからこそ、今があること。これからも共に生きていこう、そう約束を交わすように思いを語った愛佳。そのうえで、CiONが最後に届けたのが、『LIFE is BEAUTIFUL』だった。メンバーと観客たちが共に声を張り上げ、一緒にシンガロングしてゆく。愛佳と栞音が一つ一つの言葉をしっかりと噛みしめながら、今の人生を謳歌するように歌っていた。それは、楽器陣も、ここに集まった人たちも一緒。だから、共に声を張り上げ、『LIFE is BEAUTIFUL』を歌いながら心を一つにしていった。

さぁこの興奮を、次は「CiON’s Love Call TOUR」へと繋げよう。

TEXT:長澤智典

【セットリスト】
  1. 1.MAHOROMA
  2. 2.S;ckkkkk
  3. 3.INVADER
  4. 4.It’s Wonderland
  5. 5.Bambina!!
  6. 6.月逢夜
  7. 7.MagiC!on…
  8. 8.Last Order
  9. 9.曖昧≠Libido
  10. 10.もしも
  11. 11.あなたのせい
  12. 12.go for the “TOP”
  13. 13.Addiction
  14. 14.しましょ
  15. 15.サマラブイリュージョン2024
  16. 16.Now or Never
  17. 17.Noisy
  18. 18.Shout of Joy
  19. 19.LIFE is BEAUTIFUL

メンバー使用楽器・機材紹介

CiON

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