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後半の始まりを告げたのが、「この人になりたい」と憧れていたというBoAの『Shine we are!』。メロウでスタイリッシュかつアーバンソウルな演奏の上で、長谷川愛自身が気持ちを晴れた色に染めあげ、自らの声でこの場を華やかに彩るように歌いあげていった。軽やかに歌いながらも、芯の強い声だからこそ、とても存在のくっきりとした、カラフルかつパワフルな歌声を味わえた。歌が進むごとに力強さを増してゆく姿も、印象深く見えていた。

DREAMS COME TUREの『うれしい！たのしい！大好き！』では、この会場に足を運んだ人たちが振り上げた手を大きく左右に振り、長谷川愛へ「うれしい！たのしい！大好き！」な気持ちを届けていた。彼女自身もときに一緒に手を振り、ときに全身を使って大好きな気持ちを伝えようと声を張り上げ、パワフルに、でも、ポップさを失うことなく届けていた。長谷川愛とファンたちが、「うれしい！たのしい！」「大好き！」と声をかけあう一体化した景色も、嬉しく胸をはしゃがせた。後半では、長谷川愛とバンドメンバーたちと観客たちが「LA LA LA LA LALALALALA」と歌唱。フロアでは、観客たちが横にいる人たちと肩を組みながら歌っていた姿も誕生。その様にも、微笑ましさを覚えていた。「うれしい！たのしい！」「大好き！」の掛け合いを耳にするたび、心がニヤニヤしだして楽しくなる。この曲では、34歳を迎えた長谷川愛の誕生日もみんなで祝っていた。

最後に歌ったのが、Mrs.Green Appleの『ダンスホール』。バンド陣の生み出す軽快かつ華やかな演奏に乗せた長谷川愛と観客たちとの熱いクラップのやりとりからスタート。彼女の歌声がアベノブユキ（Bass）の牽引する甘いグルーヴに乗って場内中へ響きだした途端、この空間が一瞬でダンスホールに変貌。この場にいる人たちみんなが、長谷川愛の歌や演奏に合わせて軽やかにステップを踏み、この瞬間瞬間を最上級のHAPPYの気持ちに染めあげれば、長谷川愛自身も、観客たちみんなを無邪気な笑顔浮かべる姿に染めあげていった。歌詞の一節ではないが、まさに「楽しんだもん勝ち」。本当に、素敵なパーティーをこの場に作りあげてくれた。

アンコールは、長谷川愛自ら椅子に座り、Asucahのピアノやアオキサトシ（Guitar）のアコースティックギターの温かい音色に乗せ、MISIAの『君の願いが世界を輝かす』を歌いながらスタート。優しく温かな声を持って、希望や幸せ、未来や夢という名の花を、一人一人の心へ咲かせるように歌っていた。何時しか夜空に輝く星を道標に、彼女は、ここに集まった仲間たちと一緒に、眩しい未来が待っている場所を目指し、夢や願いを乗せた帆船へ一緒に乗って、希望を胸に航海の旅へと繰り出していった。

MCでは、「みんな唯一無二の存在だよ」という思いを伝えつつ、「いろんな出会いを通して素敵な自分に成長していけるから」と語っていた。

「いろんなことを乗り越えたわたしは最強！」という思いを胸に、楽器陣の爆裂した演奏に乗せて最後に歌ったのがAdoの『私は最強』。これが、今の長谷川愛が届けたい思い。最初と最後をAdoの歌で締めくくる演出も素敵じゃないか。みずからの感情を思いきり元気に解き放つように「私は最強」と歌う姿に触れていると、胸が熱くなり、自分も最強になれる。最後に、こんなにもパワフルな気持ちに染めあげる、一体感を持った、最強で最高の景色を描き出すライブに染めあげてくれたのが嬉しい。

カバー曲という形を取りながら、長谷川愛自身が胸に抱いている思いや、彼女の心の中にある色々な景色を知れたライブだった。

TEXT：長澤智典
PHOTO：るふぃ

ここからはバンドメンバーの使用楽器・機材紹介！

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2024.08.10 Release First Album「声」

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