AliAの音楽はいつも、勇気と優しさを持って私たちを前に進めてくれる。

楽曲の歌詞はもちろん、メンバー全員で創造する空間と音楽性、自分の足で歩いた軌跡と生きてきた時間をファンと共有し、等身大の歌と音を鳴らし、届けてくれる。一緒に道を切り開いていくメンバーの姿に私たちは強く惹かれ、一人ひとりの記憶や心に深く刻まれていくライブがそこにはあった。

11月28日(火)東京・Zepp DiverCityで行われた〈AliAliVe 2023 -animation-〉。今回のツアーはそのタイトルの通り、今年6月にリリースされた配信シングル『animation』を中心にセットリストを構成。東京では同年7月に行われた日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)「AliAliVe2023 -FANFARE- 5th Anniversary」以来のワンマンライブとなる。

舞台の暗転とともに重厚なSEが流れる中で、バックライトに照らされたメンバーがゆっくりと登場する。SEのフェードアウトに合わせて歌い出されたオープニングナンバーは『あいことば』。ステージ照明とAYAME(Vo)の歌い出しでライブが花開く。オールスタンディングのオーディエンスを認識したメンバーたちの暖かな表情が、早くもAliAのライブならではの雰囲気となって会場を包み込んでいく。

TKT(Key)の印象的なイントロからAYAMEが高らかに拳を突き上げた『シンデレラストーリー』では、一斉のハンズアップでオーディエンスが応える。「(Oh, oh, oh)雄叫び上げて」の歌詞と共に会場は一気にヒートアップして見せた。EREN(Gt)のエキサイティングなギター・ソロをはじめ、澄んだトーンで奏でるRINA(Vn)のバイオリン、躍動するようにビートを刻むSEIYA(Ba)の気合の入ったプレイが渾身のサウンドを解き放っていく。

次曲『ココロノナカ』は、来年1月7日に配信スタートとなるNEW楽曲。力強いメッセージを1つ1つ音に乗せてAYAMEが歌声を響かせる。RINAのストリングサウンドとドラマティックなライティングが相まって、息を呑むような光景が広がっていく。

貴方に捧げます」の言葉でスタートさせた『AliVe』。1音1音でその日限りの空間を創り出す「ライブ」という生の音楽の尊さ、愛おしさをあらためて確認した一幕である。

ERENの極上なリード・トーンが冴え渡る中、ステージ奥の幕がゆっくりと展開していくと、AliAの持ち味でもある、華麗なインストパフォーマンスが披露された。結成から5年、メンバーそれぞれに背中を預ける信頼感と、そこから生まれる一体感。各々が圧巻のパフォーマンスとテクニックなのはもちろん、それを平然とやってのけてしまう集中力という点においても見事なプレイを届けてくれた。

始めようか東京!!」「声出してね!」と告げたAYAMEが次に歌うのは『シルエット』。迫真のシャウトと共に、ERENとSEIYAも最前面に出てファンを沸かせ、『limit』では右手を高らかに上げて歌う。力強いバンドサウンドと歌声でどんどんと興奮を呼び覚ましていくような展開だ。その熱を躍動感のある演奏と感情的な歌声を響かせる『ケセラセラ』につなげ、よりディープな熱気へと昇華させていく。

少しの暗転を挟んだのちにブルーのバックシルエットとなったメンバーたち。

「仕方ないことだってわかってる。どうにかしたいって思ってる。」の言葉で歌い出されたのは新曲となる『秒速340メートル』。流動的なスクリーン演出とミラーボールに彩られたミドルテンポの楽曲を繊細なアンサンブルで紡いでいく。こうした楽曲で際立つのが、瑞々しい感性を一人ひとりに語りかけるように歌うAYAMEの精一杯の歌唱であり、それに応えるファンからは暖かな拍手が送られる。

続くは、大切な感情を解き放っていくような熱量を持って放たれた『イドラ』。赤褐色に色めいた月がスクリーンに映し出される強烈な視覚的演出をプラスし、壮大なスペクタクルと緩急の落差を感じながら心を揺さぶっていく。

曲ごとに繊細に表情を変え、空間を形成していく中で届けられたのは、今回のタイトルにも題された『animation』。今年6月の発表以降、ライブを通してオーディエンスと一緒に育ててきた作品でもある。そういう意味でも今回のツアーを最も象徴する一曲と言えるだろう。壮麗なSEから続く展開、スクリーン演出とも相まって会場に再び熱を入れていく。曲中で一瞬だけ訪れる「間」の取り方1つを上げても、“静と動”が美しく調和し、回を重ねる度により一層のライブパフォーマンスを纏ってオーディエンスを魅了する。

勢いを加速させたまま投下された『impulse』で、会場の一体感と熱気は最高潮に。

ここまでほとんど言葉を挟まずにパフォーマンスを続けてきたAYAMEが「声出せ!」「もやもやしたもの全部捨てて帰るんだよな!」とこの日1番の熱い叫びを響かせる。そうした彼女の言葉に突き動かされたファンたちは飛び跳ね、Zepp DiverCityを大きく揺らす。EREN、SEIYA、RINAがステージ最前で魅せ、TKTも最大のハンズアップとヘドバンで渾身のパフォーマンスを届ける。

この熱さが冷めてしまわないうちにAYAMEが「今日一の声聞かせてくれますか?」と問いかける。オーディエンスはもちろんだと言わんばかりに力強い拳で応えて見せる。躍動感のあるリズムと純粋で愛おしい歌詞でキラーチューンとなっている『かくれんぼ』だ。TKTが笑顔満点でハンズクラップを巻き起こし、「みんなで行こうか!」の問い掛けに完璧なコール&レスポンスが決まり嬉しそうなAYAME。ERENがセンターを奪いエモーショナルに駆けていく。メンバー全員が笑顔で目を合わせてセッションを重ねる姿を見ていると、ファンと共に歩み、成長し続けていることをあらためて感じる感動的な瞬間であり、目の前の音楽のみに収まらない、表現者としての真骨頂を目の当たりにするのだった。

最高の歌声です!本当にありがとう!

ここまでほぼMCなしで届けた60分以上におよぶパフォーマンスの中で、AliAは等身大の音楽をダイレクトに届けてくれた。7月に行われた日比谷野音公演以降、サポートドラマーを迎えての活動が続くAliA。(この日はサポートドラマーとしてMIKEが参加。)

自分たちが今、この瞬間出せる音楽をみんなに伝えたくて、このセトリにしてみました」――。「私たちがやりたいこと、想い、伝わったでしょうか?」――。みんなと笑い合える瞬間、こんな素敵な空間をいつまでも大切にしていきたい。そんな想いで披露したラストナンバーは『僕らの唄』だった。あっという間に13曲が終わっていく。日々色々なことがあっても前を向いて先へ進む。そんなまっすぐな想いが伝わってくる。コーラスシーンで見せたメンバーの輝かしい笑顔はオーディエンスの心を強く震わせ、この会場にいた全員が確かにその想いを受け取っただろう。

アンコールを求める「まあだだよ!」「もういいかい!」の新たに誕生した大声援に応えて、再びメンバーがステージに登場。「これからもAliAをよろしくお願いします」と客席に向けて一礼。『おにごっこ』を歌い上げた。「一緒に歌おう!」の牽引もあって、会場からの声もどんどんと大きくなっていく。明日からもそれぞれの日常を生きていく私たちに勇気と優しさを最後まで贈り届け、鳴り止まない拍手と大歓声がそれを讃えるのだった。

2024年のツアー8公演をアナウンスして「来年もやばいです!」と意気込みを語ってくれたAliA。この記事が公開される12月15日のツアーファイナルでも新たなお知らせがあるという。

また一緒に遊ぼうね!」 メンバー全員が満面の笑みを見せるその姿に、これからの未来が楽しみで仕方ない。今日が平日だろうが関係ない。このエネルギーに当てられれば明日もきっと頑張れるだろう。

取材・文:廣瀬 航
Photo:ヤマダマサヒロ

《SET LIST》
  1. 1.あいことば
  2. 2.シンデレラストーリー
  3. 3.ココロノナカ(新曲)
  4. 4.AliVe
  5. 5.シルエット
  6. 6.limit
  7. 7.ケセラセラ
  8. 8.秒速340メートル(新曲)
  9. 9.イドラ
  10. 10.animation
  11. 11.impulse
  12. 12.かくれんぼ
  13. 13.僕らの唄(新曲)
  14. EN1.おにごっこ

EREN(Guitar)/ SEIYA(Bass)使用楽器・機材紹介

AliA

新曲「ココロノナカ」2024.1.7(sun) 配信リリース決定!

新曲「ココロノナカ」が、2024年1月6日放送開始のTVアニメ『結婚指輪物語』のエンディング主題歌に決定しました!
https://talesofweddingrings-anime.jp

各種サブスクリプションサービスにて楽曲のPre-add/Pre-saveもスタートしたので、ぜひチェックしてください!
Pre-add/Pre-save:
https://AliA.lnk.to/kokorononaka

AliAliVe 2024(仮)開催決定!

=タイトル=
AliAliVe 2024(仮)

=公演スケジュール=
2024/4/21 (日) 【金沢】Eight Hall OPEN 17:00 START 18:00
2024/4/29 (月/祝) 【愛知】Zepp Nagoya OPEN 17:00 START 18:00
2024/5/3 (金/祝)【大阪】Zepp Osaka Bayside OPEN 17:00 START 18:00
2024/5/4 (土)【福岡】Zepp Fukuoka OPEN 17:00 START 18:00
2024/5/11 (土)【宮城】SENDAI GIGS OPEN 17:00 START 18:00
2024/5/12 (日)【新潟】NIIGATA LOTS OPEN 17:00 START 18:00
2024/5/17 (金)【北海道】Zepp Sapporo OPEN 18:00 START 19:00
2024/5/24 (金)【東京】Zepp Haneda OPEN 18:00 START 19:00

=チケット料金=
・スタンディング 5,500円(税込) / ・学割 スタンディング 3,300円(税込)
※金沢・新潟公演のみスタンディングの設定あり

・1F指定席 5,500円(税込) / ・学割 1F指定席 3,300円(税込)
・2F指定席 5,500円(税込) / ・学割 2F指定席 3,300円(税込)
※金沢・新潟公演は指定席の設定なし

※ドリンク代別途
※年齢制限:未就学児童入場不可
※購入枚数制限:1申込につき6枚まで

チケット情報等詳細はAliAオフィシャルサイトまで
http://www.alialive.jp/


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山野楽器Ginza Guitar Garden Digimart LOVEBITES
Ryoga Snare Weight DRUMSHOW
Dean Martin Ukulele Cannonball
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