「Catch the☆dream Just Do it! 終わらぬ夢の続きを」と、誰もがメンバーらと一緒に歌いながら、終わらぬ夢の続きをまた一緒に見ようと約束を交わしていた。アイオケ『ガチオケ♪』公演レポート

「会いにいけるオーケストラ 愛に生きるオーケストラ アイドルオーケストラ」をキャッチコピーに、2020年7月、歌と本物の演奏とダンスをパフォーマンスする新型ユニットとして誕生した、アイオケ。楽曲にクラシック曲をサンプリングしているのも、アイオケの大きな特色の一つ。
2022年8月には、豊洲PITでワンマン公演も行ったアイオケが、2023年4月7日に新宿ALTA KeyStudioを舞台にワンマンライブ『ガチオケ♪』を開催。当日の模様を、ここにお伝えしたい。
華やかな音色が舞台の上から流れだした途端、そこは夢あふれる国に変貌。鍵盤や弦楽器、管楽器の音色が、ときにキラキラとした輝きを、ときに温かく優しい音色を響かせ、しばし、この空間に癒しの時を与えてゆく。『ファンタジックメドレー』と名付けた曲は、名曲を組み込む形で物語を進めていく。誰もが幼少の頃から馴れ親しんできた曲たちが多く組み込まれていることもあり、みんな、ときに手拍子もしながら、流れるファンタジックな演奏に身も心も委ね、しばし心地好く浸っていた。いや、この時点で、心が無邪気な少年や少女に戻っていた。

メンバーたちのトークは、まるで舞台劇を演じるように進んでゆく。軽妙なMCも挟みつつ、次に披露したのが、青春の息吹を覚える『#青春1・2・3』。元気に、華やかに弾む演奏だ。主旋律を奏でるメンバーに向け、フロア中から手拍子と共に熱いメンバーコールが飛びかう。早くも会場には、心地好い一体化した空気が生まれていた。インスト演奏なのに楽団員(観客たち)から口上が飛びかうところが、アイオケらしさ。気持ちが、どんどん弾みだす。
ここからは、歌い手陣が参加。楽器組だけの演奏にも惹かれるが、やはり、歌い手陣が加わったチームでこそが最強だ。アットホーム感満載な会場の雰囲気も、アイオケらしさ。

次に披露したのが、メンバー紹介ソングの『今日からキミも楽団員!!』。メンバーの多いグループだけに、一人一人のキャラクターを。いや、名前と顔を一致させる上でも嬉しい楽曲だ。この曲を通して、それぞれの個性や、アイオケというグループの魅力を掴めるのも嬉しい。曲の間に間に、クラシックの名曲をさりげなく差し挟み演奏する彼女たち。知っているフレーズが耳へ響くたびに、ニヤッとしてしまう。
冒頭にクラシックの名曲のフレーズを組み込み、そこへ日本語の歌詞を乗せながら始まった楽曲は、やがて華やかでドラマチックな『トライ&GO!』へと形を成していった。楽曲のベースにクラシック曲を組み込み、マッシュアップソングとして仕上げてゆく様が、アイオケらしさ。しかも歌詞には、真っ直ぐな気持ちで夢を追いかける彼女たちに似合う、青春感満載の思いを投影。劇団員たちも、ときにメンバーらと声を掛け合い、熱いオーイングを起こすなど、嬉しい一体感を生みだしていた。
1曲ごとに、観客たちを自身の懐にグイグイと巻き込むメンバーたち。その勢いに、前のめりの気持ちではまってゆくのも当然だ。
アイオケの曲は、必ずクラシックの名曲を加えて表現している。次の『アイオケ体操第一』では、フロアを赤と白のチームに分けた上で、会場中の人たちを運動会の中へ巻き込む様を作り出す。気持ちを熱く掻き立てる、しかも短時間で次々と表情を変えてゆく曲調にあわせ、綱引きや借り物競争、騎馬戦など、いろんな競技に参加してゆく気分を味わえるのが嬉しい。いつの間にか、この会場にいる人たちみんなが赤組と白組に分かれて、楽しくいろんな演目に参加。メンバーと一緒にわちゃわちゃとはしゃぎながら、夢中になって競技(ライブ)に興じていた。

この空間を一気に夏景色に染め上げるように、アイオケが届けたのが『サマー・トレジャー』。メンバーと観客たちが、 天高く掲げたタオルやペンライト、拳をくるくると回し、この空間に夏の風を巻き起こす。彼女たちが運んできた夏の風を、この場にいる人たちみんなで灼熱の夏景色に染めあげる。曲が進むごとに、フロアの温度も上昇。演奏を通して、彼女たちとひと足早い夏気分を味わえたのが嬉しい。
これまでの熱気から、少し穏やかな空気へ染め直すように、アイオケは『かけがえのないもの』を歌い奏で出す。胸の内に秘めた熱い思いを、温かな演奏に乗せて伝えるように彼女たちは歌い踊っていた。その様は、大好きな人へ心の中で告白するようにも届いていた。その温かい心模様が、嬉しい心の癒しの歌としても響いていた。
映しだされたのは、「センターオーディション」の映像。そこから、3か月間続いた「オーディションの結果発表」へ。様々なポイントを積み重ねて選ばれたメンバーが、以下になる。先に伝えておくと、彼女たちが、次の新曲のセンターメンバーになる。

1位・白鳥ゆりか「センターに相応しいぶりっこプリンセスになれるように頑張ります」
2位・高橋紫微「私の演奏を通してアイオケのライブに来てもらうのが私の役割だと思っています。これからもたくさんの人たちを、私がアオイケのライブに引っ張ってきます」
3位・JIN 「正直、予想外です」

ふたたび、この空間にキラキラとした輝きを降り注ぐように、後半のライブは『ラブリンチ』からスタート。メンバーの叫ぶ「好きだー」の声に向け、フロアから「俺もー」という声が飛びかう様も、嬉しく胸を弾ませる。メンバーは恋にときめく愛らしい乙女に心を染め上げ、ドキドキとした気持ちを、きらめく思いのまま元気に届けていた。かわいいその姿に触れている間中、ずっと気持ちがときめいていた。メンバーたちが「好きだー」と歌うその言葉が、嬉しく胸をしめつける。

楽曲も、歌声も、感情のアクセルも、すべてを力強くグッと踏み込み、ここから一気に熱狂を求めて駆け出そう。彼女たちは『【ご報告】私、食べるのやめます。』を通し、観客たちとの熱いコール&レスポンスも交えながらテンションを上げてゆく。フロアから「Hey!」と飛び交う熱い声もパワーにしながら、気持ちのアクセルをどんどん踏み込んでいた。
飛びだしたのが、2nd シングルの『革命のベルを鳴らせ』だ。メンバーたちは凛々しい表情と演奏を突きつけ、フロア中の人たちの感情を高ぶらせる。力強く攻める歌声や演奏に刺激を受け、気持ちが奮い立つ。この感情を、もっともっと高ぶらせてくれ。このまま心に熱い革命を起こし、この空間に熱情の嵐を巻き起こしたい。舞台の上も、フロア中の人たちも、気持ちを熱く騒がせ、この空間に革命のベルを鳴らしていた。

最後にアイオケは、『エモエモO&K』を通して、フロア中の人たちと熱く思いを交わし合っていた。いや、互いにエモく熱い気持ちを胸に思いをぶつけ合い、心の中で互いの掌を重ねあわせ、熱を感じ合うことを楽しんでいた。楽しいという気持ちだけがどんどん脹らみ続ける。互いにエモい感情を重ね合い、誰もが無邪気な少年と少女に戻り、気持ちがはしゃぐままに騒いでいた。メンバーの鳴らすホイッスルの音にあわせ、熱情した声と手拍子をぶつける。こんな熱い三三七拍子、なかなか聴けないよ!!

アンコールで届けたのが、デビューシングルの『Catch The Dream』。希望を胸に、明るく元気に声を張り上げたメンバーたち。その歌声に向けて、フロア中から熱いコールが飛びかう。この曲を歌うたびに、メンバーも、ここにいる人たちみんなも、ここから一緒に夢をつかみに駆けだす気持ちになれる。フロアから飛びかう熱いMIX。みんな笑顔だ。メンバーらの歌う「一緒にいこう」の声に向け、フロア中からたくさんの手が高く上がる景色か胸アツだ。「Catch the☆dream Just Do it! 終わらぬ夢の続きを」と、誰もがメンバーらと一緒に歌いながら、終わらぬ夢の続きをまた一緒に見ようと約束を交わしていた。さぁ、ここからまた一緒に未来へ向かって歩みだそう。
TEXT:長澤智典
《SET LIST》
- 1.ファンタジックメドレー
- 2.#青春1・2・3
- 3.今日からキミも楽団員!!
- 4.トライ&GO!
- 5.アイオケ体操第一
- 6.サマー・トレジャー
- 7.かけがえのないもの
- 8.ラブリンチ
- 9.【ご報告】私、食べるのやめます。
- 10.革命のベルを鳴らせ
- 11.エモエモO&K
- -ENCORE-
- EN.Catch The Dream