実に13ヶ月ぶりにステージに立ったLUNA SEAの五人は翌日もさいたまスーパーアリーナのステージに立った。これまでであれば当たり前のように感じていた2days公演も、誰もがこの未知のウイルスに感染する可能性がある今日において、もはや当たり前ではないのだ。初日公演でLUNA SEAが見せてくれた『CROSS』の楽曲における新しいLUNA SEAがこれからどのように進化/深化していくのか。それを見届けるべく3月28日にさいたまスーパーアリーナで開催された『LUNA SEA-RELOAD-』の二日目の模様をレポートする。

定刻、暗転する会場に初日と同じく荘厳なSEが響き渡る。昨日も見た光景なのに背筋が伸び、若干の緊張を感じるのはLUNA SEAの五人のオーラによるものかもしれない。それと同時に、今日はどんなLUNA SEAを見せてくれるのかという期待に胸を躍らせる。ほどなくしてメンバーが登場すると、SUGIZO(Gt/Vn)とINORAN(Gt)の神秘的なアルペジオから始まる『LUCA』でライヴは幕を開けた。この日のライヴも全世界に向けて配信されており、初日に比べリラックスした様にも見えるメンバーは配信用のカメラへのアピールも抜かりない。つづく『Déjàvu』ではリリースから19年経った今でも健在の切れ味抜群のサウンドを響かせ、本来であればアウトロで会場中のSLAVEがシンガロングする箇所でRYUICHI(Vo)が「お前たちの心の声を聞かせてくれ!」と叫ぶと、SLAVEはそれに応えた。

J(Ba)

大変なこういう時期に勇気をもってここに来てくれて、本当にみんなどうもありがとう」とRYUICHIが感謝を述べ、「この会場のルールは声を出せないということなので、みんなの心の声をしっかり俺たち五人で受け止めたいと思います!」と意気込みを語った。さらに配信で楽しんでいるSLAVEに対しても「画面を片手に絶叫してほしい」とメッセージを送った。そんなSLAVEたちを絶叫させるべくプレイされたLUNA SEAの王道とも呼べる『Closer』ではJ(Ba)らしいベースラインでグイグイと引っ張っていく。また、真矢(Dr)のリバーブの効いたゆったりとしたドラムから始まった『You’re knocking at my door』は彼らの30年間以上積み上げてきたグルーヴと、30年以上経ってもなお新しいLUNA SEAを同時に感じることができた一曲だった。

前日にこの会えない期間でSLAVEとの絆が深まったと話した彼らはさらにこの日「これから進化した時代を僕たちが牽引して作っていけると思う。でも、時代を引っ張っていくためには覚悟も必要。だから、覚悟をもって、ルールを守って、僕らにしか出来ない未来を一緒に勝ち取っていきましょう」と高らかに宣言すると、会場は拍手に包まれた。SUGIZOの付点八分のディレイサウンドが響いた『宇宙の詩~Higher and Higher~』で会場に宇宙を作り上げ、後半にかけてRYUICHIの鬼気迫る歌声が会場を圧倒した『静寂』を経て、残りわずかとなった1部を『Hold You Down』、『THE BEYOND』で締めくくった。

初日同様、二日目も1部は『CROSS』の楽曲中心、2部はLUNA SEAのライヴの定番曲を中心としたセットリストの構成となっており、この日も新しく生まれ変わったSE『月光』から『LOVELESS』の流れでスタート。色とりどりのレーザーが会場を包み、幻想的な空間を作り上げる。つづく『BELIEVE』ではSLAVEが元気に飛び跳ね、RYUICHIの独唱になるシーンでは思わず聴き入った真矢が拍手を送るシーンも見られた。さらに、ライヴのギアを一気にあげた『DESIRE』、会場がひとつになった『SHINE』で歌われた<燃え上がる太陽は誰のもとにも上るから>という歌詞は出口が見えないこの現状においてもポジティブに前を向くLUNA SEAだからこそ説得力があり、<夢を見ていたいのさ あきらめたりせずに>の歌詞はさらに彼らが話す進化した時代に向け、LUNA SEAにしか出来ない未来へ向けた希望のようにも聴こえた。

その未来がどんなものなのかはまだ誰にもわからないが、もしかするとRYUICHIが話していた“LUNA SEAが音楽を作って、それがアニメーションになる未来”という未来もあり得ない話ではないのかもしれない。RYUICHIは予定もないし予告でもないと笑っていたが、誰も想像もしないようなことを実現させてしまうバンドがLUNA SEAなのだ。さらに「ツアーもやりたいと思ってる。俺たちが提示できる最良のものを発表していきたい」と1年越しのツアーの約束もしてくれた。ここから会場を深淵へと誘った『gravity』、会場に集まってくれたSLAVEと配信で見ている世界中の仲間たちへと届けられた『I for You』でライヴは終盤戦へと差し掛かり、「いよいよ、はみ出してしまいましょうか!」とSLAVEを焚きつけるとキラーチューン『ROSIER』、『TONIGHT』で本編を締めくくった。

二日目のアンコールも会場は医療従事者への感謝を込めた青い光に包まれていた。その青い光の海の中で歌われた『Make a vow』では前日同様にSUGIZOが手話を用いて歌詞を表現するシーンが見られ、メンバー紹介のMCでは真矢が自らの経験を振り返りながら医療従事者の方々への感謝を述べると同時にそれを励ましてくれたファンへの恩返しをしたいと述べた。また、Jは止まっていた時間をみんなとともに進めることができた感じがするとしたうえで、「明るい未来に向かってロックしていきたいと思っているので、ここから少しずつ俺たちの日常を、全てを取り戻しに行きましょう」と宣言。そう、彼らにとってライヴは日常であり、全てなのだ。SUGIZOも「LUNA SEAのライヴがないと生きていけない」と語り、さらに「命があることに心から感謝。真矢もRYUICHIも生還したけど、いつ俺たちはいなくなるかわからない。実はここに集まって、俺たちがこの状況を迎えられていることが信じられない奇跡だと思います。この奇跡を一生おこし続けていこうよ。俺たちは死ぬまでLUNA SEAのステージに立ちますので」と続けると会場からは大きな拍手が巻き起こった。そして、最後にINORANは「明るい未来に行くために音楽は必要だと思うんだよね。だから、そのために僕ら五人は全力で音楽を鳴らし続ける。それを全力でやりたいと思います!」と決意を表明した。

アンコールも残り二曲となり、お決まりの「全員でかかってこい!」の煽りから『WISH』をプレイ。本来であれば会場に響く<I WISH>の声や降り注ぐ銀テープはなかったものの、メンバー同士寄り添いながら楽しそうに演奏する場面や、笑顔でカメラに映る姿は『WISH』が持つ多幸感そのものであったように思う。そして、『CROSS』でも最後を飾る『so tender…』をもってこの日のラストナンバーとし、二日目のライヴの幕を閉じた。終演後、感極まり涙を流す真矢のもとにメンバーが集まり、肩を抱いたシーンは今回のライヴを象徴するシーンであり、彼らにとってこの13ヶ月間がいかに苦しいものだったか、さらには彼らにとってライヴがいかに大事な日常であるかがわかったシーンでもあった。LUNA SEAは5月末に30周年ツアーのグランドファイナルの振替公演、6月から30周年ツアーの延期分を予定している。さあ、彼らにとっての日常であり、全てを取り戻すため、そしてLUNA SEAにしか出来ない未来を作るための足掛かりとなるであろう全国ツアーに向けての再装弾(RELOAD)は完了した。

取材・文:オザキケイト
写真:田辺佳子/横山マサト

《SET LIST》
  1. 1.LUCA
  2. 2.Déjàvu
  3. 3.Closer
  4. 4.You’re knocking at my door
  5. 5.PHILIA
  6. 6.宇宙の詩~Higher and Higher~
  7. 7.静寂
  8. 8.Hold You Down
  9. 9.THE BEYOND
  10. 10.LOVELESS
  11. 11.BELIEVE
  12. 12.DESIRE
  13. 13.SHINE
  14. 14.gravity
  15. 15.I for You
  16. 16.ROSIER
  17. 17.TONIGHT
  18. ENCORE
  19. 18.Make a vow
  20. 19.WISH
  21. 20.so tender…

Dean MYK Sheelan The Realist RV5PeA SGZ
Black Smoker MONO Cases
G7th Capo Martin Style41 SGZ
iCheck Orange
Techra Drum Sticks DIXON