2025年6月9日。東京・お茶の水の楽器店「Acoustic Planet(アコースティックプラネット)」の店内にてある撮影が行われていた。それが、MATON GUITAR LOVERS 2025だ。

同店では”Feel The MATON”と称した、参加型のイベントを数年にわたり実施しているが、今回は動画撮影イベントを行うとの事。

Acoustic Guitar Book(シンコーミュージック社刊)の誌上企画で縁のあった、ギタリストのモンマユウヤ氏をゲストに迎え、Maton Guitarsの輸入代理店である株式会社エースケーからセールスマネージャーの末次氏と、アコースティックプラネットから日出氏との対談という形式でイベントは行われた。普段からMatonを愛用しているモンマ氏に対し、メーカーと店舗サイドでプレゼンを行うという形式ですすめられた。

まずはMaton Guitarsの春の風物詩ともいえる、サウンドメッセ限定モデルの説明から。

同メーカーは、大阪で毎年行われる楽器ショーである「Sound Messe」に出展する際に、ショー限定モデルを製作することが知られている。

今年5月に開催された、2025年度のSound Messeに出展されたモデルがこちらである。

EBG808PF LTD

Matonの代表的なシェイプである808ボディを、シンラインに仕上げたモデルだ。

シンラインボディはカタログモデルのエントリーモデルとしてPerformerというモデルが存在するが、今回はレギュラーモデルのEBG808 Nashvilleをベースモデルにしているという。

そのため、メイトン独自の面取りされたキーホールヘッドや、エボニーのヘッドプレート、マザーオブパールを使用したデカールなどが高級感を演出している。

また、今回のモデルは通常44.1mmのナット幅を持つメイトンだが、43.0mmのナット幅で製作されている。この仕様は、本国オーストラリアに長年オファーをしていたそうで、ようやく実現したとの事だった。わずか1mmの違いでも手にした感覚は大幅に違うそうだ。

そして、レギュラーモデルにはないカラーバリエーションモデルの展開があるのも毎年恒例だ。今回はNatural, Orange Mouse, Ghost Black, Antique Red Burstの4色展開。Matonファンにはお馴染みのカラーも多いだろう。各色10本のみの限定生産だそうで、争奪戦になるのは必至だ。

サイドとバック材、そしてネック材に使用されているのはクイーンズランドメイプルというオーストラリア原産の木材だが、今回の限定モデルはあえて杢目が出ている希少材をチョイスしているのも見逃せない点だ。

実際のサウンドや弾き心地などは以下の動画をご覧いただきたい。

続いて新しいラインナップのギター紹介があった。

MATON MASTER BUILT SERIES

2023年に惜しまれつつも閉鎖したCustom Shopの遺志を継いだシリーズ。

当時のマスタービルダーであったアンディ・アレンの弟子たちが、トミー・エマニュエル本人が使用するギターなど、ハイクォリティなギター製作を行う新しいシリーズだ。2025年3月に発表されて以来、世界的な品薄状態に陥っているそうで、非常に高い評価を得ているという。

現在はこのシリーズでは、T.E Personal、Dreadnought、The L.E MAY、Classicの4機種のみを製作している。ゆくゆくはワンオフのモデルを製作できるようになるとの事なので、期待していただきたいシリーズだ。

依然として生産本数が非常に少ないメイトン。なかなか目にする機会が少ないのも事実だ。そんな中でも、Maton Premium Dealerであるアコースティックプラネットでは常時20本前後のギターが展示されている。プレイヤーの好みに合わせたセットアップも可能だ。

プレイアビリティに優れ、高性能のピックアップを搭載するメイトンギターを体感しに、是非アコースティックプラネットを訪れてみてほしい。


モンマユウヤ コメント

モンマ「とても楽しい撮影ありがとうございました!ギタリストとして【音楽に集中できるギター】ってのを大切にしていて、それにとっても近い位置にいてくれているのがメイトンだと思っています!弾きやすい&音が良い&見た目も最高&持ちやすい(※僕が特に大切にしてる事)が揃った本当にありがたい楽器です!皆様も是非触って確認してみてください!」

モンマユウヤ プロフィール
アコースティックギター1本で主旋律やコード、パーカッションを1度に演奏する技法で聴く人を癒しの空間に誘う日本で唯一無二のギタリスト。音を被せず、ギター1本とは思えない音圧でバンドのようなサウンドを演奏するのが特徴。

2026年にblue note tokyoで単独ライブ開催を目標に活動中!
北海道美幌町観光物産大使としても活動中。

20代前半からプロとして日本を代表するアーティストのバックバンドメンバーとして様々なコンサートに参加しアコースティック、エレキ、ガットギターを兼任。(クリス・ハート、山崎育三郎、松任谷由実、坂本冬美、小柳ゆき、けいちゃん、HY、中嶋ユキノ、中澤卓也、柏木ひなた、村上佳佑、イ・ホンギ「敬称略」)

2019年にアコースティックギター1本のみで演奏するオリジナルソロギターアルバムを作成し、2022年にはアルバム制作のためクラウドファンディングを行い、ライブ、YouTube、テレビ、スタジオなどでアーティスト活動中。
2024年にもクラウドファンディングによるギタリスト10周年アルバム【Birth】をリリース。

末次 宏(Maton Guitars Japan)コメント

末次「プロの現場で活躍するギタリスト、超マニアックで木材博士な楽器店さん、日本一メイトンを知る“中の人”という、なかなかない感じの収録でした(笑)。

あらゆる場面でギターを弾く必要があるプロの現場の声、一般ユーザーの皆さんと一番接する機会が多い楽器店スタッフさんからのお話は、我々のようなメーカーにとっては非常に貴重な時間でした。メイトンは“仕事道具”としての楽器作りを理念にしていますので、これらのフィードバックで更なるステップアップをしていけると思います。

アコースティックプラネットさんはソロギターだけでなく、SSWの皆さんへのサポートをしていただいています。本国スタッフも認知しているメイトン旗艦店であり、“中の人”と同レベルの知識量とメイトン愛溢れる店舗です」

末次 宏(Maton Guitars Japan)プロフィール

1971年生まれ。ギター製作学校卒業後、大手楽器メーカー入社。2000年頃からアコースティックギターのブランドマネージャーを担当し、フィンガーピッキング系ギターの開発、展開の立ち上げメンバーとして参加(*同シリーズは日本のフィンガーピッキング界の盛り上がりのキッカケとなり、今も続いている)。2004年に立ち上げた個人製作家のギター販売会社を経て、2013年株式会社エースケーへ入社。国内のイベント企画、販売など、メイトンに関する全てのことを統括。トミー・エマニュエルをはじめ、国内外問わず多くのアーティスト・リレーションも担当。メイトンJAPAN公式SNSの中の人でもあり、“日本一メイトンを知る男”として全国を飛び回っている。毎年、大阪で開催されている“サウンドメッセin大阪”の立ち上げメンバーでもあり、同事務局も兼任。

アコースティックプラネット

〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台 2-1-10
TEL 03-5577-9666 / FAX 03-5282-3890
E-mail acoustic@guitarplanet.co.jp
営業時間
・平日/土曜 11:00 〜 20:00
・日曜/祝日 11:00 〜 19:00


Maton Moon New PJ-5 SUTOH MODEL NAOTO
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