次のブロックでは、アコースティックなスタイルで楽曲をプレゼント。アコースティックギターの優しいアルペジオの音色に乗せて歌いだしたのが、『1番星』。そこへ弦楽の音色が温かな音を重ねだす。言葉のひと言ひと言へ思いを込めて歌う神谷浩史の温かな声を中心に、弦楽の音色が1枚1枚音の服をまとうように寄り添いだす。シンプルな演奏だからこそ、余計に神谷浩史の思いを馳せる心模様がリアルに見えてきた。

Nice Cloud』で神谷浩史は、ピアノの演奏に乗せて歌いだす。そこへ穏やかな弦楽の演奏が寄り添い、彼が歌い語る物語に心揺さぶるドラマを描き加えていった。同じアコースティックでも、アコギやピアノのみではなく、そこに弦楽の演奏が加わることで、一つ一つの楽曲に情緒が増してゆく。だから、ずっと舞台の上から視線を逸らしたくなかったのかも知れない。

ピアノの音色に乗せて、思いの一つ一つを零すように、神谷浩史は『fireworks』を歌いだした。この曲からはバンド編成での演奏に戻ったが、バラードナンバーを届けることから、演奏陣も、神谷浩史の揺らめく心の動きへ寄り添い、その思いを膨らませるように音を奏でていた。バラードを歌っているときの彼の声は、くっきりとした色を持って響いてくる。だから神谷浩史の歌声の絵筆で描きあげた物悲しい景色へ、一緒に混じり、溶け合っていたかった。

この会場を、ふたたび温かな音の光で満たすように、神谷浩史は優しい声で『Neverland Glitter』を歌っていた。その歌や演奏に触れながら、自分の気持ちの中の光も、ふたたび少しずつ輝きや熱を増していくのを感じていた。

ふたたびメドレーコーナーへ。今度は2015年から2022年までの楽曲の中からセレクト。躍動したドラムビートを合図に飛び出したのが、晴れた気分に染め上げる華やかなパーティーチューンの『Danger Heaven?』。気分をグッと上げるようにメドレーがスタートしたのが嬉しい。さらにここからイケイケなロックンロール気分にみんなを塗り上げようと、神谷浩史は『イズムリズム』を歌唱。妖しくせまる姿に大人の色気も感じていた。もっともっと熱を上げていこうと彼は、爽やかなロックナンバーの『HA-RE? GO!』を歌いながら、観客たちの気分をグングン上げてゆく。続く『神様コネクション』で神谷浩史は、凛々しい様も見せながら満員の観客たちに迫っていた。少し甘いムードも漂わせ、優しく歌いかけたのが『mille crepe』。彼は、メドレーコーナーの中にも巧みに表情をつけながら、触れた人たちの気持ちをいろんな色に染め上げる。だから、次々流れる曲に期待と喜びを覚えていた。「BRAND NEW WAY」と力強く歌いだして始まった『BRAND NEW WAY』で見せた逞しい姿。心地好い緊張感を抱いた演奏の中、ひときわ温かく優しい声で、でも晴れ渡るように歌いあげた『希望の渦』。メドレーコーナーの最後は、『あっぱれLIFE』を通してみんなで楽しくダンシング。胸を弾ませ、一緒に身体を揺らしながら、この会場に笑顔の花を咲かせていった。共に声をかけあう様や、マスコットキャラクター「ハレヨンくん」も登場し、観客たちと一緒に振りやダンスに興じながら、後半のメドレーコーナーも、楽しさに満ちた空間を作り上げていった。

後半のライブは、激しくもスリリングな演奏に乗せ、神谷浩史自身も声を凛々しく響かせて歌った『ironic truth』からスタート。観客たちを熱狂の中へ誘い込むように、力強く歌う姿が格好いい。途中には、手を振り上げ、観客たちと声を交わしあう場面も登場。この勢いを持って、この会場を熱い空間に染め上げてくれ。

続く『Fiction Factor』では、エレクトロな要素も組み込み、大人の歌い手として妖艶な魅力も振りまいてゆく。でも、しっかりと熱を起こす姿を示しながら、この場に、気持ちをアゲる景色を作りあげていった。

荒々しいギターの音が炸裂。背景には無数の炎が上がる。神谷浩史は、感情の内側に炎を燃やし、その思いを少しずつ燃え盛らせるように『孤独と情熱の焦点』を歌っていた。何時も以上に気持ちを張った歌い方をしているからだろうか、その歌声から、これまで以上に熱い感情の揺れが伝わってきた。

Q.E.D.』では、4人のダンサーと一緒に一体感を持ったパフォーマンスをしながら、攻めるような姿で歌っていた。生きざまを強く示した楽曲を、その気持ちを歌声やパフォーマンスを通してダイレクトに伝えてゆく。その姿が、舞台の上で強烈な存在感を放っていた。

ライブも終盤へ。ピアノの音色に乗せて、思いを零すように歌いだしたのが『Messenger』。神谷浩史の歌声へ誘われるように、他の演奏陣も音を重ねあう。歌詞に込めた思いを大事に、大切に歌う彼の姿に向け、場内中で紫の輝きが抑揚する歌声の変化に合わせて揺れ動いていた。互いに思いを寄り添い、互いを信じてゆく。その関係が、この会場に素敵な景色を作りあげていた。これも、一つ一つ一つの出会いを大切に重ね続けてきたからこそ生まれた風景だ。

この会場へ爽やかだけど熱い歌声の風を吹かせるように、神谷浩史は晴れた声を空高くまで響かせ、『Limitless sky』を歌っていた。その歌声へ誘われるように、会場にいる一人一人が心の中の翼を広げ、場内に吹く歌声の風に乗って、心地好く舞い上がっていた。その先にどんな景色が待っているのか心をワクワクさせながら。さぁ、どんどん上昇していこう…。

最後に神谷浩史は、変わることなく心の中に持ち続けている思いを伝えるように『これからの僕へ』を届けてくれた。この歌が、変わらずに光輝く未来を描き続けていくと宣言する神谷浩史の言葉のようにも聴こえていた。その歌を最後に届けてくれたことで、これからも一緒に歩み続けようと約束を交わした気持ちになっていた。

アンコールは、この会場を華やかでカラフルなパーティー空間へ染め上げるように、胸弾むラテン系ナンバーの『VIVA LA FESTA!!』からスタート。場内中の人たちが、神谷浩史の歌へ合いの手を入れるように「Ole!」と声を交わせば、一緒に歌いながら、この会場に過ぎ去ろうとしている夏を止まらせるどころか、呼び戻していた。この曲では、観客たちも神谷浩史と一緒にずっと歌っていたこともあり、神谷浩史自身が、何度も観客たちに歌のバトンを渡して歌ってもらう場面が生まれていた。間奏では、ダンサーたちと楽しく踊る場面も登場。軽やかにステップを踏みながら、この会場を真夏に生まれるフェスティバルの場に染め上げていった。

この盛り上がりを、さらに「WAO!!」と上げるように、神谷浩史は身体中から楽しさを漲らせ『ワヲ!』を歌っていた。ステージの上にはハレヨンくんも参加。みんなの心のダイヤリーに忘れたくない楽しいパーティーの景色を刻むように、神谷浩史は舞台の上を駆け回りながら歌っていた。後半には、「声は魂だ」と観客たちが歌い、「WAO!」と声を張り上げる場面も登場。今はただ、無邪気な表情で、満面の笑顔を浮かべ、神谷浩史と一緒に「WAO!」と叫んでいたい。

最後に届けた『GLORIOUS TIME -10th anniversary-』でも、神谷浩史と満員の観客たちが一緒に歌声を重ねあわせ、幸せに満ち満ちた空間に染め上げていった。神谷浩史のライブは、何時だって素直な自分にしてくれる。だから無邪気で真っ直ぐだった頃の自分に戻ってはしゃいでしまう。最後の最後まで一緒に歌っていたその楽しさ、ずっと忘れないよ。

TEXT:長澤智典
©Kiramune Project

《SET LIST》
  1. 0.Overture
  2. 1.主人公になる物語
  3. 2.Dolce misto
  4. 3.Shall We Circus!
  5. 4.影もまた真なり
  6. 5.2009~2014メドレー
  7. (虹色蝶々~ For myself ~ my diary ~ Dual Wing ~ START AGAIN ~ Such a beautiful affair ~ ハレのち始まりの日)
  8. 6.君のためのラプソディ
  9. 7.Especially
  10. 8.シリカゲル
  11. 9.1番星(Acoustic)
  12. 10.Nice Cloud(Acoustic)
  13. 11.fireworks
  14. 12.Neverland Glitter
  15. 13.2015~2022メドレー
  16. (Danger Heaven? ~ イズムリズム ~ HA-RE? GO! ~ 神様コネクション ~ mille crepe ~ BRAND NEW WAY ~ 希望の渦 ~ あっぱれLIFE )
  17. 14.ironic truth
  18. 15.Fiction Factor
  19. 16.孤独と情熱の焦点
  20. 17.Q.E.D.
  21. 18.Messenger
  22. 19.Limitless sky
  23. 20.これからの僕へ
  24. -ENCORE-
  25. EN1.VIVA LA FESTA!!
  26. EN2.ワヲ!
  27. EN3.GLORIOUS TIME -10th anniversary-
神谷浩史

Kiramune Presents Hiroshi Kamiya 15th Anniversary Live Tour “Messenger” Live Blu-ray発売決定!

2024年より愛知・大阪・神奈川で開催された、神谷浩史のデビュー15周年を記念したライブツアー「Kiramune Presents Hiroshi Kamiya 15th Anniversary Live Tour “Messenger”」のBlu-ray発売が決定しました!

発売日:2025年3月19日(水)
タイトル:Kiramune Presents Hiroshi Kamiya 15th Anniversary Live Tour “Messenger” Live Blu-ray
アーティスト:神谷浩史
品番:LABZ-10034~5(BD2枚組)
価格:8,800円(10%税込) / 8,000円(税抜)

【収録内容】
2024年8月より愛知・大阪・神奈川で開催された、神谷浩史のデビュー15周年を記念したライブツアー「Kiramune Presents Hiroshi Kamiya 15th Anniversary Live Tour “Messenger”」。9月14日(土)の神奈川公演全編に加え、全3公演のメイキング映像を収録予定。

<仕様>
BD2枚組
ブックレット(4P)
※本商品は、アニメイト、A-on STORE、「A!SMART」Kiramuneサイト、ライブ会場での限定商品です。

また、早期予約キャンペーンも実施決定!
対象店舗にて、対象期間中にご予約いただいた方に、ステージ写真を使用した「ポストカード」をプレゼントします!

【早期予約特典】
ポストカード(全1種)
対象商品:Kiramune Presents Hiroshi Kamiya 15th Anniversary Live Tour “Messenger” Live Blu-ray
対象期間:2025年1月16日(木)まで
対象店舗:アニメイト / アニメイト通販 / A-on STORE /「A!SMART」Kiramuneページ
※対象店舗であっても、一部対象外の店舗がある場合がございます。詳細は各店舗にお問い合わせください。
※特典は予告なく仕様を変更する場合がございます。

その他の詳細は決定次第、Kiramune公式サイトにてお知らせいたします。


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