2026年7月3日、5人組女性ロックバンドEast Of Edenが「East Of Eden Zepp Tour 2026 〜Rising 〜」の東京公演をZepp DiverCity(TOKYO)で迎えた。ニューEP『Rising In Bloom』を携え、なんば、名古屋と駆けてきた本ツアー。すでに8月のLINE CUBE SHIBUYA追加公演も控えながら、タイトルが掲げる“上昇”を5人がそのまま体現してみせた。

イントロから上空を突き刺していた、湊あかねの拳。『Rising In Bloom』収録の『Dawn of Astrantia』からスタートしたこの夜は、どこか異質な高揚感を纏っていた。
「歌う準備はできてるかい?」。湊の呟きを合図に、「Go ahead!」のコールが沸き立つ。『花美』だ。膝立ちで弦を揺らすAyasaが、フロアと至近距離で音を交わす。やがて中央のお立ち台へ、ボーカル・バイオリン・ベース・ギターが並んだ。四者四様の立ち姿がコールのリズムを煽り、観客も迷わず応える。
場の温度を敏感に察した湊が「もう熱気のせいで、みんなが真っ白!」と笑う。メンバー紹介では、MIZUKIが「ソールドアウトありがとう!」と声を張る。「太ももに付けたチョーカーが今日ずり落ちた。ツアーで痩せた!」とハイテンションだったのはMINA。ツアー中どんどん様子が変化していったとメンバーに明かされると、「Risingしてたことをみんなに見せたくて!」と切り返し、客席を沸かせた。

軽やかな流れのなかに飛び込んできたのは、爽やかさとロックの硬度が同居する『Our Fate』。続く『Unapologetic Freedom』は、湊の独唱から。柔らかく解き放たれた声が、次第に熱を帯びながら会場を引き込んでいった。

MIZUKIが力のかぎりシンバルを打ち鳴らすと、一条の赤い光がZeppを走る。続けて無数の閃光が弾け飛び、『Red Line』が動き出した。途中、フロアの視線を一気に攫ったのはMINAだ。ステージ前方で弦を叩きつけるスラップを魅せ、ベースを高く掲げるパフォーマンスで場内の興奮を最高潮へ導いた。

大阪から始まったツアーを振り返るMCでは、メンバーによるエセ関西弁が飛び交うコミカルな時間に。緩んだ空気を裂いて立ち上がったのは、Ayasaのバイオリンなしには成立しない、East Of Edenだけのイントロだった。作詞を手がけたAyasaが、先のMCでこの曲『Checkmate』に施した仕掛けを明かしていた。歌詞のなかに、メンバーそれぞれを象徴する色が忍ばせてあるという。ステージでは該当のフレーズに合わせ、メンバーカラーのスポットが一人ずつを射抜いていく。5人が出揃うと、湊はクラップで観客までも同じ絵のなかへ引き入れた。


ここからは、感情を丁寧に描くパートへ。海がうねるようなYukiのリードで『Don’t Look Back』が動き出し、『The weight of choice』『残された果実』とミディアムなナンバーが並んだ。
気づけば、湊の姿がない。あたりも暗闇に沈んでいる。


その闇を切り裂いたのは、MIZUKIの激しいドラムだった。楽器を手にした4人のユニゾンが始まる。鋭く切り込みながら、どこか雄大さを漂わせるメロディ。音がぶつかり、走り、断ち切られる。主旋律をYukiが背負い、MINAが髪を振り乱しながら音圧を束ねていく。世界基準のアンサンブルはやがて姿を変え、舞い戻った湊とともに『鈍色のラビリンス』へ流れ込んだ。
ゆるやかなガールズトークが挟まるのも、East Of Edenの魅力だ。互いに無茶振りをしあいながら、笑い声の絶えない時間が流れていく。

その緩急を裏切るように、ダークな中速で『Telepathic』が幕を開けた。メタルを思わせる重量を持ちながら、どこまでもキャッチーなメロディが聴くものを刺激した。『Darkside Lotus』が流れるとともに湊が始めたのは、真っ赤な扇を使ったパフォーマンス。妖艶な所作と、力強い歌声。相反する二つを同居させたステージで会場を彩った。
ここからは、観客とさらに遊んでいく。『Shooting Star』では“Whoa oh, whoa oh”の熱狂がフロアを埋め尽くした。息つく暇もなく続いた『IKIZAMA』では、心が跳ねる音まで聴こえてきそうな一体感が会場に生まれる。「歌え!」「叫べ!」。湊の呼びかけに応じたオーディエンスが、East Of Edenの鳴らす激情へ周波数を合わせていく。拳を掲げるメンバーと観客の大合唱が、Zeppを支配した。


その高揚を引き連れたまま、『Breaker』でAyasaのバイオリンが唸りを上げる。心が上昇しっぱなしのメンバーたちは、ステージを縦横無尽にスイッチしながら躍動。客席はすでに、腕を下ろすことを忘れている。満ちきった場内をさらに押し上げたのは、覇王のような佇まいで放たれたYukiのソロギター。突き刺すような音の粒が、会場ごとロックの高みへ引き上げていく。とてつもない余韻を置き去りに5人が去ると、間を置かず「EOE」コールが起こった。
舞い戻ったEast Of Edenは、全員がグッズTシャツ姿に。湊が「今日はみんなの勢いに圧倒されつつ、でも圧倒していこうという気持ちでやっている」と宣言し、『Doesn’t Matter』へ。腕を回すフロアと一体になりながら、共に作り上げる一曲を駆け抜けた。
お決まりのグッズ紹介コーナーで沸いたのち、重大告知が明かされる。East Of Eden初となるアニメ主題歌の決定だ。TVアニメ「とある暗部の少女共棲」のオープニング主題歌に、新曲『Ghost Sequence』が起用。さらに“とある”シリーズ最新遊技機「e一方通行(アクセラレータ)最狂」の収録曲へ、もう一つの新曲『ONE WAY』が選ばれた。湊は、アニソン歌手になることが夢のひとつだったと語り、喜びを噛みしめる。
そんな湊が、あたたまりきった空気をもう一段引き上げにかかる。「ぶちやぶるだろ? いけるか!? いけるか!? いけるか!?」。超が付く煽りから、ラストソング『Evolve』へなだれ込んだ。
終わりが近づく寂しさを背負いながら、この場にいる全員が最後の力を振り絞る。締めくくったのは、シンバルを破壊する勢いでMIZUKIがまき散らした轟音。名残を惜しむ隙さえ打ち消して、East Of Eden Zepp Tour 2026 〜 Rising 〜は幕を下ろした。
East Of Edenが次に立つのは、8月9日のLINE CUBE SHIBUYA。咲きながら昇り続ける5人の目に、まだ天井は映らない。
写真:笹森健一
取材・文:川上良樹
《SETLIST》
- 01. Dawn of Astrantia
- 02. 花美
- 03. Our Fate
- 04. Unapologetic Freedom
- 05. Red Line
- 06. Checkmate
- 07. Don’t Look Back
- 08. The weight of choice
- 09. 残された果実
- 10. Inst
- 11. 鈍色のラビリンス
- 12. Telepathic
- 13. Darkside Lotus
- 14. Shooting Star
- 15. IKIZAMA
- 16. Breaker
- ENCORE
- 17. Doesn’t Matter
- 18. Evolve
East Of Eden
『East Of Eden Zepp Tour 2026 〜 Rising 〜』

『East Of Eden Zepp Tour 2026 〜 Rising 〜』
【日時】2026年8月9日(日)
【会場】LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
【開場】 16:00 【開演】17:00
【詳細】https://fan.pia.jp/east_of_eden_official/ticket/detail/48/
【チケット】一般発売中
▶ ぴあ - https://w.pia.jp/t/eastofeden-tour2026/
▶ ローチケ - https://l-tike.com/eastofeden/
▶ イープラス - https://eplus.jp/east-of-eden/
East Of Eden Fan Meeting 〜 楽園へようこそ Vol.3 〜

『East Of Eden Fan Meeting 〜 楽園へようこそ Vol.3 〜』
【日時】2026年9月26日(土)
【会場】ヒューリックホール東京
【開場】17:00 【開演】18:00
【詳細】https://fan.pia.jp/east_of_eden_official/ticket/detail/72/
【チケット】FC”楽園"二次抽選先行
https://w.pia.jp/t/eastofeden-fm/
<受付期間>8月2日(日)12:00〜8月11日(火)23:59
※期間中にご入会された方も対象
STAGE Vol.28 《表紙・巻頭》ジェイク・シマブクロ/トゲナシトゲアリ
【East Of Eden機材紹介】2025.10.11@日本橋三井ホール「East Of Eden Special Live 2025 〜 PURPLE ROSE Session 〜 」ライブレポート
2025.6.8@日本橋三井ホール「Ayasa LIVE TOUR 2025 ~百花繚乱~」ライブレポート
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2024.4.14@Zepp DiverCity (TOKYO) Morfonica Concept LIVE「forte」ライブレポート
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