アガれ、アガれ、気持ちが騒ぐままに祭りアガれ。それがライブ、それこそがKNOCK OUT MONKEYのライブ会場に一番似合う景色だ。

「神戸の暴れ猿」の異名を持つKNOCK OUT MONKEY。彼らが行った「KNOCK OUT MONKEY 東名阪ツアー 2022」。そのツアーファイナルとなった2022年12⽉11⽇(日)代官山UNIT公演の模様を、ここにお伝えしたい。

w-shun(Vocal, Guitar)

鳴り響くサイレンの音に乗せて、メンバーが舞台へ。楽器の重低音がブーンと音を上げて大きく鳴り出すのを合図に、ライブはスタート。この日は、マスク越しなら声出しOK。その理由も加わり、「遊ぼうぜ東京!!」の声を合図に飛び出した『Primal』の時点で、数多くの拳と「Oi!Oi!」と叫ぶ声が場内中に響きだす。豪快に駆ける楽曲の上で、感情のアクセルをガンガン踏み込むように、彼らは荒ぶる音をぶつけていた。w-shun(Vocal, Guitar)に煽られるように、フロア中の人たちも最初から理性のストッパーを外し、騒ぎだす。その景色が、胸に熱い!!

「トンネルをくぐり抜けて 分岐点もいずれ近づく」と歌うw-shunの声に乗せ、フロア中から熱いクラップが鳴り響く。「全員、飛べ!!」の声と、高鳴り出した『Laying down the rails』に乗せ、フロア中の人たちが飛び跳ねる。熱を持って駆けだす演奏に身を任せ、跳ね続ける観客たち。メンバーたちも、一緒に跳ねていた。ともに熱いビートを感じながらアガり続ける。変な制約を気にすることなく熱狂を分かち合える。それが最高だ。w-shunの歌声とリズム、そして突き上がる拳の動きがシンクロした様も、ここに似合う景色だ。

止まることなく楽曲は『RIOT』へ。これまで以上に放熱しながら楽曲は走り出す。轟音の洗礼が気持ちいい。w-shunの歌に掛け合うメンバーらの声に合わせ、フロアでも声と拳が突き上がる。求めていた景色が今、目の前に広がっている。そりゃあ、テンションもアガるよな。メンバーと観客たちの気持ちが熱くシンクロしてゆく様に触れ、胸が熱くならないわけがない!

ハウリングしたギターの音を合図に、楽曲は『Gun shot』へ。とてもスリリングな演奏の駆け引きを繰り広げてゆく楽曲だ。メンバー同士が気迫と気迫をぶつけあい、楽曲に心地好い緊張感を与えてゆく。スリリングでハードボイルドな演奏とヒリヒリとした音の衝動が、胸を熱く掻きむしる。さぁ、熱情したロックなダンスナンバーへそのまま熱く溺れ続けろ!!

MCでは、興奮したw-shunがノンマイクで叫んでいた姿も印象的だった。

ド頭から荒ぶる轟音を、まるでハンマーで叩きつけたような衝撃を持ってKNOCK OUT MONKEYは突きつけた。続く『Bite』も、そう。荒れ狂う演奏と雄叫びを上げる観客たちの声が、熱を膨らませた空間の中でどんどん暴走してゆく。それでいい。いや、それがいい。理性なかん彼方へ吹き飛ばす衝撃的な音楽で、どんどん気持ちをぶん殴ってくれ!!

轟音を走らせ、『Do it』へ。ホットでスリリングな音に合わせ飛び出す熱いクラップ。疾走する楽曲に気持ちを預け、エモい歌に心を高ぶらせた人たちが、拳を突き上げ、熱情した気持ちを舞台の上にぶつけていた。「飛べ!」の声を合図に、メンバーも、フロア中の人たちも飛び跳ねる。ライブの中では当たり前の景色だ。でも、それを汗の噴きだした身体で感じていられるのが嬉しい。

dEnkA(Guitar)

Unite』の演奏が飛び出すのに合わせ、ひと際熱情したレベルへと感情を上げてゆく観客たち。激烈でエモい歌系の楽曲だからこそ、疾走する演奏に身を任せ、荒ぶる声で叫んでいたい。理性なんてフィルターは全部破っちまおうか。KNOCK OUT MONKEYと一緒に熱情した音を感じながら、声を張り上げ、踊り続ければいい。それ以外に今、何が必要だ!!

止まることなく楽曲は『Paint it Out!!!!』へ。亜太(Bass)の煽る声にあわせ、フロア中の人たちも声を張り上げる。胸をスカッとした気分に撃ち抜く、最高に開放的な歌系のロックチューンだ。心に晴れた景色が広がる。さぁ、このまま胸を騒がせるロックンロールに乗せ、自由という楽園へ向かって走り続けようじゃないか。観客たちが大きく手を振りながら起こした熱い合唱の響き渡る景色も、本当に胸アツだ!

ナオミチ(Drums)

ナオミチ(Drums)のドラムソロを挟み、次に披露したのが、2022年の夏にリリースしたシングルの『Summer Days』。この空間を夏に連れ戻すどころか、ここには、とっくに猛暑な夏景色が広がっている。そこへ、少し爽やかな夏の風を吹かせ、晴れ渡るスカッとした景色を描きだしてくれたことが嬉しい。フロア中の人たちが気持ちを一つに左右に大きく腕を振る様は、まるで夏フェスを見ているようだ。

エモーショナルな衝動が胸の奥から沸き上がる。心地好くも、どこかダウナーな香りも滲ませながら、KNOCK OUT MONKEYは『サルビア』を歌い演奏していた。言葉のひと言ひと言を大切に。でも、熱を抱いた声でw-shunは歌っていた。温かみを覚える歌に、気持ちが揺さぶられる。フロアのあちこちで高く手を掲げていた気持ち、すごくわかるよ。

「飛べ!」の声と『HOPE』の演奏が重なり合うのを合図に、フロア中の人たちが一斉に高く飛び跳ねた。ABメロでは、ズクズクとした音に気持ちを高ぶらせ、サビで一気に感情を解き放ち、歌に合わせて叫びながら、大勢の人たちが飛び跳ねていた。サビでも、間奏でも、沸き立つ気持ちを抑えきれず、メンバーと一緒に声を掛け合いながら、ずっと重力に逆らっていた。

亜太(Bass)

亜太のスラップベースを暴発する合図に、ラウドでメタルな匂いを醸しだす轟音ナンバー『Don’t go back』へ。w-shunも次々と突き刺すように言葉を繰り出し、観客たちを煽り続けていた。エモくパンキッシュな衝撃も気持ちを熱く騒がせるが、轟音の唸るラウドでスリリングな楽曲も、やはり魂を熱く沸かせる。

「この場所は、夢と自由であふれてっぞ!!」。次に披露したのが、w-shunが多大な影響を受けたアーティストであり、2023年1月1日に配信リリースされたhideのカバー曲『ever free』。彼らは最大限のリスペクトを込め、目の前の仲間たちへ向けて思いを響かせるように力強く歌っていた。自分たち自身の思いが、高いところで笑みを浮かべ見ている憧れの人の胸にしっかり届くようにと歌い奏でていた。変にギミックを効かせることなく、好きだった音楽をそのまんまKNOCK OUT MONKEYは投影していた。それこそが、最大のリスペクトだとでも言うように…。

ライブもすでに後半戦だ。KNOCK OUT MONKEYは、身体を激しく切りつけるようなソリッドな轟音ナンバー『Black or White』を突きつけ、ふたたびフロア中の人たちの身体を上へ下へと激しく動かしていった。高ぶる演奏に興奮を隠せない人たちが、天高く拳を突き上げ、熱情した思いをぶつけだす。フロア中から響く「オーオオー」の声も胸に熱い。もっともっと、魂を熱く奮い立ててくれ!!

歌始まりの『Wonderful Life』では、フロア中の人たちがw-shunと一緒に歌っていた。彼らの歌のタクトに身を任せ、ときに手にしたタオルを振り回し、ときに轟音に気持ちを寄り添えるように激しく身体を折り畳んでいた。余計な感情の服を脱ぎ捨て、がむしゃらに騒ぎ祭れる。これこそが最高にワンダフルな人生だ。

この熱気へ、さらに強烈なエナジーを注ぎ込むように、KNOCK OUT MONKEYは『JET』を演奏。気持ちが奮い立つ彼らの演奏に触れていると、ずっとずっと熱い感情が身体中を駆け巡り、この身を揺さぶらずにいられなくなる。豪快に走る演奏へ飛び乗り、一緒に熱した音の風をどっぷりとこの身に感じていたい。観客たちも本気で楽しんでいた。縛られた日常が多いからこそ、今、本来のあるべき自分になり、KNOCK OUT MONKEYの演奏に合わせて爆上がりし続けていた。

「ちょっとずつ前に進んでいるのが伝わってる?」。最後にKNOCK OUT MONKEYは、声を高らかに響かせ『Sunrise』を歌いだした。w-shunと一緒に、フロア中の人たちも歌っている。会場中を包み込んでいた熱を身体中へ浸らせながら、エモーショナルな歌に心を預けていた。後半でも、フロア中の人たちがw-shunと一緒に歌っていた。気持ちを一つにしながら、この時間に感じた熱情をしっかりと身体中に染み渡らせていった。

アンコールでは、10年間KNOCK OUT MONKEYを支えてくれたマネージャーが離れてしまうことから、彼への感謝の思いも込めて新曲の『Say, Good bye』を歌唱。互いに信頼し続けてきた仲間だからこそ、胸一杯の思いをエモい楽曲に乗せ、力強く、高らかに歌い奏でていた。たとえざらついた演奏だろうと、心から信頼を寄せる仲間へ向けた思いの歌は、熱く、熱く心を揺さぶり、気持ちを押してくれた。

最後の最後に、一緒に祭りあがろうぜとKNOCK OUT MONKEYは『Flight』を響かせた。アガれ、アガれ、気持ちが騒ぐままに祭りアガれ。それがライブ、それこそがKNOCK OUT MONKEYのライブ会場に一番似合う景色だ。メンバーの煽り声に合わせて飛び跳ね、沸き立つままに声を張り上げる。ここは自由な空間だ。けっして無法地帯なんかじゃない。互いが信頼を寄せ合って作りあげた最高の祭りの景色だ。

KNOCK OUT MONKEYは、2月3日に恵比寿LIQUIDROOMを舞台に『猿爆祭 2023 in Tokyo』を行う。次はこの場で思い切り祭りアガろうか。

PHOTO:かわどう(@kawado_photo)
TEXT:長澤智典

《SET LIST》
  1. 1.Primal
  2. 2.Laying down the rails
  3. 3.RIOT
  4. 4.Gun shot
  5. 5.Bite
  6. 6.Do it
  7. 7.Unite
  8. 8.Paint it Out!!!!
  9. 9.Summer Days
  10. 10.サルビア
  11. 11.HOPE
  12. 12.Don’t go back
  13. 13.ever free
  14. 14.Black or White
  15. 15.Wonderful Life
  16. 16.JET
  17. 17.Sunrise
  18. -ENCORE-
  19. EN1.Say, Good bye
  20. EN2.Flight

w-shun(Vocal, Guitar)使用楽器・機材紹介

KNOCK OUT MONKEY

KNOCK OUT MONKEY presents『猿爆祭 2023 in Tokyo』

■開催日 2023年2月3日(金)
■会場 LIQUIDROOM(東京都)
■時間 open 18:00 / start 19:00
■出演
KNOCK OUT MONKEY
a crowd of rebellion
オメでたい頭でなにより
[O.A] Wisteria
■チケット ¥4,800(税込)
※ドリンク代別途必要
※4歳未満⼊場無料
■お問い合わせ
iTONY ENTERTAINMENT
info@itony.co.jp

【KNOCK OUT MONKEY SPRING TOUR 2023 “7CITIES”】開催!

全公演セットリスト被りなし!!
KNOCK OUT MONKEYの恒例ツアーが2年ぶりに開催決定!!
2023/04/01(土) @BESSIE HALL(北海道)
2023/04/08(土) @高松DIME(香川県)
2023/04/09(日) @LIVE HOUSE OP’s(福岡県)
2023/04/21(金) @ElectricLadyLand(愛知県)
2023/04/22(土) @金沢vanvan V4(石川県)
2023/04/29(土) @WWW X(東京都)
2023/05/02(火) @梅田CLUB QUATTRO(大阪府)
オールスタンディング ¥4,000(税込・入場整理番号付)
※ドリンク代別途必要 ※年齢制限:4歳未満入場無料

Digital Single 『ever free』Now On Release!!

メンバー全員が最大のリスペクトを抱いている “hide with Spread Beaver” が1998年にリリースした大ヒット作品『ever free』のカバーが配信リリース!

【各種配信サイトはこちら】
https://knockoutmonkey.lnk.to/everfree


Larrivee MONO Case
BlackSmoker_BM_MISA BS FUJI 聖飢魔II&DHC
LOVEBITES digimart DIXON